米朝会談などの戦後体制をめぐる極めて大きな出来事は、ここ3ヶ月がポイント …中国に対抗するため、フィリピン軍の近代化に協力して行く意向のアメリカ

竹下雅敏氏からの情報です。
 今日のフルフォードレポートですが、今月前半に、“戦後体制をめぐる重大な交渉や会議が重複”しているとあります。私の感覚でも、ここ3ヶ月がポイントだと感じています。
 記事でも、来週12日に予定されている米朝会談は、“東アジアの今後…の議論にも大きな影響を及ぼす”ことになると書かれています。開催場所がシンガポールか否かは何とも言えませんが、極めて大きな出来事であるのは間違いありません。
 その証拠に、マティス米国防長官は、“米太平洋軍の名称を「インド太平洋軍」に変更した”とあります。アメリカがインドを取り込みたいと考えているのがよくわかります。目的は、“中国に対抗するため”です。
 “続きはこちらから”以降をご覧になると、この目的のために、米国は“フィリピン軍の近代化に協力して行く意向”とのこと。記事にある通り、アメリカとフィリピンは、ドゥテルテ大統領のもとで緊張関係にあります。ところがドゥテルテ大統領とトランプ大統領の関係は悪くありません。
 だとすると、ドゥテルテ大統領が敵視しているのはディープ・ステートだということになり、トランプ大統領と米軍とは共闘できるということでしょうか。
 ドゥテルテ大統領がアメリカの陰謀に絡め取られたとの見方も出来なくはないのですが、記事の最後に書かれているように、ドゥテルテ大統領はかなり頭の良い人で、米軍がドゥテルテ大統領を操るのは無理だと思います。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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戦後体制の再構築をめぐる東西交渉が本格的に始まる
引用元)
今月前半は 過去70年あまり続いた戦後体制をめぐる重大な交渉や会議が重複していて、世界権力の土壌にも、さらなる地殻変動が起きる可能性が高まっている。今週8~9日にもカナダのケベック州シャルルボワで「G7首脳会議」が開かれ、また7~10日にはイタリアのトリノで“陰のサミット”とも称される「ビルダーバーグ会議」が開催される予定だ。
https://www.independent.co.uk/news/world/europe/bilderberg-group-conspiracy-theories-secret-societies-new-world-order-alex-jones-a8377171.html

そして何より、来週12日にはアメリカのドナルド・トランプ大統領と北朝鮮の金正恩委員長による首脳会談がシンガポールで開催される。この米朝会談は、「朝鮮半島和平」のほか「日本を含む東アジアの今後」や「東西の関わり方」など、今後の議論にも大きな影響を及ぼすことになりそうだ。

その他にも「戦後秩序の変化」の兆しを思わせる動きとして、先週5月31日にトランプ政権が日本と中国に続き「EUやカナダ、メキシコに対しても鉄鋼とアルミニウム製品への追加関税を発動する」と発表した。また、トランプ政権は「ドイツ車の輸入制限」も視野に入れている。ペンタゴン筋は、これらの措置を起爆剤にして、トランプは既存の「世界通商の仕組み」を変えようとしているのだと伝えている。

さらにはEUにおいても、これまでの体制を脅かす変化が生じている。その1つが、イタリアのEU懐疑派(第1党の「五つ星運動」と極右の「同盟」)による新連立政権の誕生だ。また同日1日、スペインでもマリアノ・ラホイ首相に対する不信任案が可決され、政権交代が実現した。これらの動きが「南ヨーロッパ」と「ドイツを中心とする北ヨーロッパ」の間のユーロやEU体制をめぐる議論...(以下有料部分)
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米太平洋軍が名称変更 インド太平洋軍に 中国に対抗
引用元)
 【ワシントン=後藤孝好】マティス米国防長官は三十日、米太平洋軍の名称を「インド太平洋軍」に変更したと発表した。駐韓大使に指名された日系米国人のハリス海軍大将の後任となる新司令官には、フィリップ・デービッドソン海軍大将が就任した。

 名称変更は、東シナ海や南シナ海への海洋進出を強める中国に対抗するため、インドやオーストラリアとの連携を強化するトランプ米政権の「自由で開かれたインド太平洋戦略」の一環。管轄地域はこれまで通り、太平洋からインド洋までと変わらず、在日米軍や在韓米軍などを統括する。

 マティス氏はハワイ州の真珠湾の米軍基地で行われた司令官交代式で「太平洋やインド洋の同盟国とパートナーとの関係は地域の安定を維持するために重要だ」と指摘。「米国に挑戦しようとする者への準備はできている」と強調した。
(以下略)


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フィリピン軍の近代化へ向け協力姿勢=米国
転載元)
ジェームズ・マティス米国防長官は、デルフィン・ロレンザーナ比国防長官に対し、米国がフィリピン軍の近代化に協力していく意向を示した。これについて日曜日、米国防総省のジェフ・デイヴィス報道官が発表した。
スプートニク日本
両国防長官の会談は、アジア・太平洋地域の安全保障会議(シャングリラ対話)の場で行われた。「マティス国防長官は、フィリピン軍の近代化の実現に向け米国が協力していくことを約束し、両国間の軍事分野におけるさらなる協力の深化の重要性を強調した」とデイヴィス報道官が声明を出した。

また、デイヴィス報道官は声明で、両国防長官がテロリズムとの闘いに関して議論したこと、テロリズムや他民族の脅威拡大に関する情報共有の促進への合意、そして米軍が過激派組織に対して協調して対抗していく意向を示したことに関しても触れた。

1951年8月30日に米国で調印された合意書によれば、フィリピンは米国の軍事同盟国である。両国は毎年、合同軍事演習を実施しているが、2016年6月にロドリゴ・ドゥテルテ氏が大統領職に就任して以来、緊張関係にある。今年2月に同氏は、フィリピン軍の、米国が関わるあらゆる軍事紛争への参加を認めないとする旨の声明を出している。
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米比電話会談 トランプ氏、ドゥテルテ氏と仲良く、ホワイトハウスに招待
転載元)
トランプ米大統領とフィリピンのドゥテルテ大統領は29日、北朝鮮情勢などASEANが抱える懸案について電話会談し、トランプ氏はドゥテルテ氏をホワイトハウスに招待。両国政府が明らかにした。
スプートニク日本
ホワイトハウスによると、会話は非常に友好的だったという。トランプ氏は電話会談で、フィリピンで11月に開かれる東アジアサミットに出席するのを楽しみにしていると語ったほか、両国の同盟関係を強化するためにドゥテルテ氏をホワイトハウスに招待した。

ドゥテルテ氏はASEAN首脳会議後の記者会見で朝鮮半島情勢について「ASEANは深く懸念している」と指摘し、米国と北朝鮮の両国に自制を求めていた。

なお先にドゥテルテ氏は自分にはトランプ氏と多くの類似点があることを明らかにした。ドゥテルテ氏の考える類似点とは、両者とも外見はそうした印象を与えないものの、実は深い思考ができることだという。

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