読者からの情報です。
注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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東京・中野区で「オリンピックのために」樹齢100年を含む中高木470本が伐採。低木1万7450本はなんと「産廃」扱い
引用元)
HARBOR BUSINESS Online 18/6/5
東京都中野区にある平和の森公園で多数の樹木が伐採され、区民たちが悲鳴を上げている。同公園では2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、体育館や陸上競技場の建設、野球場の拡張工事が進められているのだ。
かつては森のように茂っていた木々が根こそぎなくなり、むき出しとなった地表が痛々しい。2015年の構想段階から再開発に異議を唱える中野区民たちは、学習会や署名など頻回な住民運動を経て昨年11月に住民監査請求、今年4月には田中区長を被告に住民訴訟を起こした。
(中略)
戦後の急速な宅地化で、中野区の1人当たりの公園面積は1.4㎡と都内ワースト2位の狭さとなった(2017年現在)。それだけに「自然を残してほしい」という区民の思いは切実だ。
そんな公園が今、2年後の東京オリンピック・パラリンピックの助成金を見込んで、区民の関心喚起、選手の練習場にと体育館と陸上競技場の建設、野球場の拡幅工事が行われている(中略)。
(中略)
しかし、何の譲歩もないまま池の水は抜かれ、今年1月15日に樹々の伐採が強行された。区長は「森を残す」と言っていたが、森は森の姿ではなくなった。時折姿を見せていた、公園のシンボル的存在のカワセミが4月10日、死骸となって公園内で見つかった。急激な環境の変化に順応できなかったのだろうか。
(以下略)
かつては森のように茂っていた木々が根こそぎなくなり、むき出しとなった地表が痛々しい。2015年の構想段階から再開発に異議を唱える中野区民たちは、学習会や署名など頻回な住民運動を経て昨年11月に住民監査請求、今年4月には田中区長を被告に住民訴訟を起こした。
(中略)
戦後の急速な宅地化で、中野区の1人当たりの公園面積は1.4㎡と都内ワースト2位の狭さとなった(2017年現在)。それだけに「自然を残してほしい」という区民の思いは切実だ。
そんな公園が今、2年後の東京オリンピック・パラリンピックの助成金を見込んで、区民の関心喚起、選手の練習場にと体育館と陸上競技場の建設、野球場の拡幅工事が行われている(中略)。
(中略)
しかし、何の譲歩もないまま池の水は抜かれ、今年1月15日に樹々の伐採が強行された。区長は「森を残す」と言っていたが、森は森の姿ではなくなった。時折姿を見せていた、公園のシンボル的存在のカワセミが4月10日、死骸となって公園内で見つかった。急激な環境の変化に順応できなかったのだろうか。
(以下略)
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オリンピック助成金を見込んだ東京・中野区の再開発で、1万7787本の樹木伐採
引用元)
HARBOR BUSINESS Online 18/3/6
東京オリンピック助成金を見込んだ再開発
平和の森公園の再開発には108億円もの工事予算がかけられている。その財源はどこからやってくるのか。当初は中野駅北側の元第9中学校に体育館が建設されるはずだった。それが急きょ平和の森公園に変更になった理由は、2020年開催の東京オリンピック関連の助成金が関係していると思われる。
施設建設を公園内で行えば、国土交通省の「社会資本整備総合交付金」から最大50%、東京都の「東京オリンピック・パラリンピック競技大会等施設整備助成」から最大25%の助成金が見込めるのだ。
(中略)
「そもそもスポーツ公園の基準は広さ15ha以上。6.5haの平和の森公園は、あくまで地域住民のための公園で、防災林としての役割を担っている。そこにむりやり建設しようとするからおかしくなる。そのために樹齢100年のヒマラヤスギを含む1万7787本の木が切られるのはまったくおかしいし、バーベキュー場は煙や臭い、ゴミや騒音など公害をまき散らす。区民の生活環境の破壊ですよ」
(以下略)
平和の森公園の再開発には108億円もの工事予算がかけられている。その財源はどこからやってくるのか。当初は中野駅北側の元第9中学校に体育館が建設されるはずだった。それが急きょ平和の森公園に変更になった理由は、2020年開催の東京オリンピック関連の助成金が関係していると思われる。
施設建設を公園内で行えば、国土交通省の「社会資本整備総合交付金」から最大50%、東京都の「東京オリンピック・パラリンピック競技大会等施設整備助成」から最大25%の助成金が見込めるのだ。
(中略)
「そもそもスポーツ公園の基準は広さ15ha以上。6.5haの平和の森公園は、あくまで地域住民のための公園で、防災林としての役割を担っている。そこにむりやり建設しようとするからおかしくなる。そのために樹齢100年のヒマラヤスギを含む1万7787本の木が切られるのはまったくおかしいし、バーベキュー場は煙や臭い、ゴミや騒音など公害をまき散らす。区民の生活環境の破壊ですよ」
(以下略)
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配信元)
「東京五輪に向けた再整備」という名目で、樹木が大量に伐採された中野区の平和の森公園の伐採前後の比較写真です。いくらなんでもこれはひどすぎます。中野区長は、区民の声を無視して自然破壊を進めており、裁判に発展しています。そして、同区内の哲学堂公園にも「再整備」の危機が迫っています。 pic.twitter.com/XYnmn61EeW
— 高野丈 (@inokashira_joe) 2018年4月13日
4月14日(月)東京地裁103法廷にて中野平和の森公園第一回口頭弁論が開かれました。田中大輔中野区長を被告としてこれから長い長い闘いが始まります。#中野平和の森公園#中野平和の森公園住民訴訟https://t.co/K6gpK0XtWp pic.twitter.com/atQV0u4tjV
— 東中野桜並木&中野平和の森公園サポーターズ (@sakuralove1219) 2018年4月16日
中野区長選、新人・酒井氏が現職ら3人破り当選https://t.co/j66LYQT452#選挙
— 読売新聞YOL (@Yomiuri_Online) 2018年6月11日
本日、東京地裁にて平和の森裁判第二回口頭弁論が開廷されました。
— 東中野桜並木&中野平和の森公園サポーターズ (@sakuralove1219) 2018年6月13日
私の私的メモ起こしですが、長いのでFBのスクショにします。
酒井直人氏が区長となると、酒井氏が被告になるというトンデモなことに。でも対話ができるということは和解への道も開かれたということです。希望が見えました。 pic.twitter.com/PfUnRi7j7S
中野区の平和の森公園は、かつて区民が20年もかけて国と交渉し、ついに払い下げを実現した緑と水の防災公園です。公園面積の少ない中野区民にとっては、かけがえのない自然で古墳時代の遺跡も多数ある貴重な場所だったそうです。
ところが2015年に東京オリンピックに向けた再開発計画が浮上し、結果、樹齢100年のヒマラヤスギなど2万本近くの樹木が伐採され、絶滅危惧種のアズマヒキガエルなどの生息する水辺も工事されてしまいました。そうまでして作ったものは体育館、陸上競技場、野球場、コンクリートの滑り台や人工的なバーベキューサイトでいずれも近隣に同様の施設が有り、全く不毛な税金の無駄使いと環境破壊でした。伐採の現場では、区民が涙を流し、公園のシンボルだったカワセミの死骸も見つかったと言います。
なぜ平和の森公園が破壊されたのか。「公園内で」オリンピック関連施設の建設を行えば、国交省から最大50%、東京都から最大25%の助成金が見込めるからというのが、その理由です。
しかし、平和の森公園に整備されたものは、オリンピックにもパラリンピックにも使いづらい中途半端なもので「区民体育大会も開けない」レベルらしく、区民に納得は得られませんでした。
すでに始まった工事ですが、今後の伐採工事中止を求めて4月から住民訴訟が始まっています。
さらに先日行われた中野区長選挙では、工事を強行した現職区長を破り、野党統一候補の酒井氏が当選し、大きく流れが変わります。区長が工事反対派となることで、今後始まる2期工事が見直しされ、また裁判も和解の可能性が出てきました。
国政に踏みつけにされた住民自治が、自然と共に再び回復するとしたら、とても象徴的な出来事になりそうです。民意がカワセミを呼び戻せますように!