脅迫によって中止となった「表現の不自由展・その後」で、愛知県が被害届を提出した途端に“あっという間の逮捕” ~わざと捜査を放棄したとしか言いようのない警察の不可解な対応

竹下雅敏氏からの情報です。
 「表現の不自由展・その後」が脅迫によって中止に追い込まれたわけですが、警察は当初、「匿名化されていて特定できない」と言っていました。警察の協力が得られないために、中止に追い込まれたとしか考えられない状況でしたが、愛知県が被害届を提出した途端に、“あっという間の逮捕”となりました。
 “え?これは何”という「まさかの展開」。芸術監督を務めた津田大介氏が警察に相談した際の警察の当初の言い訳は何だったのか。“わざと捜査を放棄した”としか言いようのない事態です。
 しんぶん赤旗によると、7日に展示再開を目指す緊急集会が開かれたとのことです。犯人が逮捕されたとなると、こうした動きがさらに勢いを増すと思われます。
 いずれにしても、今回の警察の不可解な対応を、このまま放っておいてはいけないでしょう。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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少女像めぐり芸術祭に脅迫文か 会社員を逮捕(19/08/08)
配信元)
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「表現の不自由展」再開を
国会内で緊急集会 声出し行動しよう
引用元)
 愛知県内で開催中の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」の企画展の一つ、「表現の不自由展・その後」が政治的圧力や脅迫によって中止に追い込まれた問題で、「表現の自由」を守り、展示再開をめざす緊急集会が7日、国会内で開かれました。表現の自由を守る運動にかかわってきた市民団体などが呼びかけ、会場いっぱいの140人が参加しました。

 同企画展の作品出展者の中垣克久さんや田島泰彦元上智大学教授、醍醐聰東京大学名誉教授らが中止問題に対し発言。中止の直接の要因となった抗議電話の殺到や脅迫に対して警察による対応を求めていく必要性など、再開を実現するための具体策についても参加者を含め多くの意見が交わされました。
(中略)
 憲法学者の志田陽子武蔵野美術大学教授は、菅義偉官房長官が政府に都合の悪い文化芸術表現に対する公金支出の見直しを示唆したことについて記者会見で問われ、「公的支援に頼っている全国の美術展などの関係者を震え上がらせる重大な問題」とのべ、さらなる表現の萎縮を狙った菅氏の発言を厳しく批判しました。
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【え…?】「表現の不自由展」脅迫事件、堀田修司容疑者(59)を逮捕!→ネット「警察の最初の説明と全然違う」「これで展示再開できるよね」
転載元)
どんなにゅーす?

・2019年8月7日、「表現の不自由展」に「ガソリン携行缶持ってお邪魔する」との脅迫ファックスが送りつけられた事件について、警察は、愛知県稲沢市の会社員・堀田修司容疑者(59)を威力業務妨害容疑で逮捕した。

・問題の脅迫ファックスは、愛知県一宮市のコンビニから送られたことが判明。堀田容疑者は、容疑について「間違いありません」と認めているという。

警察は当初「匿名化されてて特定できない」などとしていたものの、愛知県が被害届を提出した途端に、実にあっという間の逮捕となった。

表現の不自由展に脅迫ファクス送った疑い、会社員を逮捕

~省略~

県警によると、堀田容疑者は2日、会場がある愛知芸術文化センター内のファクスに、企画展に展示されていた慰安婦を表現した少女像について「大至急撤去しろや、さもなくば、うちらネットワーク民がガソリン携行缶持って館へおじゃますんで」などと記した文書を送り、トリエンナーレの展示の一部を中止させるなどして業務を妨害した疑いがある。

県警東署が県からの相談を受け、6日に被害届を受理していた。

捜査関係者によると、捜査の過程で、愛知県一宮市内のコンビニエンスストアから送られたことが判明。防犯カメラの捜査などから堀田容疑者が浮上したという。

【Yahoo!ニュース(朝日新聞) 2019.8.7.】

 
(中略)
(中略)

愛知県が被害届を出した途端に、速攻で逮捕!「当初の警察の話」と全く違う展開に、ネット上も怒りと疑問の声!


(中略)
「表現の不自由展」脅迫事件について、まさかの展開よ。
当初は津田さんらが警察に相談したものの、「匿名化されてて特定できない」と返されたことで、やむを得ず中止を決断せざるを得なかったってことだったけど、展覧会の中止後に愛知県が被害届を提出した途端に、あっという間の「スピード逮捕」になってしまったわ。
何から何までおかしなことだらけですし、やっぱり何かの”裏”があることを疑わざるを得ないわね。

まず、職業が”会社員”と報じられているけど、こんな大それた犯行をしている時点で、普通の会社員じゃないのは明らかだろう。

そして、上の朝日新聞の記事によると、「大至急撤去しろや、さもなくば、うちらネットワーク民がガソリン携行缶持って館へおじゃますんで」と書かれたファックスを送っており、容疑者の言っている「”ネットワーク民”とは一体なんなのか?」との疑問がよぎる。
とにかく、やり口がカルト的かつ反社会的だし、その背後に組織らしきものもちらつかせている中で、警察は、この犯人のバックグラウンドや関係している組織などを徹底的に調べる必要があるだろう。

その上で、似たような脅迫メールが届いている件についても、同一人物の犯行か、それとも他にも犯人がいるのかについて、厳密に調べていく必要があるだろう。
そして、なんと言っても今回の逮捕劇における最大の疑問点は、「なぜ警察は、当初運営側に嘘の説明をしたのか?」という点だ。
当初の「匿名化されていて特定できない」との警察の説明に対して、「果たして本当なのか?」と強い疑問を呈する声が多く上がっていたけど、実際にここまで簡単に犯人を割り出せるのであれば、彼らが相談をした時点ですぐに逮捕できたはずだ。
こうした動きをみても、「警察側も、河村名古屋市長や松井大阪市長らと同期して、脅迫ファックスを”ネタ”にして中止に追い込もうとしていたのでは?」との疑いがどうしても出てきてしまうし、せなクンの言うように、まさしくおかしな点が目白押しだ。

とにかく、このままでは、行政や警察が「脅迫犯を利用」した疑いが晴れることはないわね。
こうした疑いを少しでも払拭させるには、愛知県が率先して、展示会を再開させる以外にないんじゃないかしら?

全くその通りだ。
展示会を再開させれば、今回、事実上の検閲の事例を作り出してしまったことについても、一応はいくらか希釈させることが出来るからね。
今や、「表現の不自由展」の一連の騒動は、すでに、(”絶妙のタイミング”でお披露目となった)進次郎氏とクリステル氏の”結婚祝賀報道”で完全に消えてしまったけど、今回の事件はあまりにも不可解な部分が多すぎる以上、今後も最大級の注目を持って事態の行方をウォッチしていく必要があるといえそうだ。
 

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