竹下雅敏氏からの情報です。
注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
————————————————————————
細胞レベルでコロナウイルスが拡大する様子が動画公開 米カナダの科学者
転載元)
Sputnik 21/8/21
米国とカナダの研究者らが、マウスを用いて細胞レベルでコロナウイルスが侵入、拡大していく様子をとらえることに世界で初めて成功した。実験の成果は学術誌「 Immunity」で発表されている。
コロナウイルスに感染したマウスの体内におけるウイルスの増殖、拡大の経路は人間の身体でのそれと似ている。ウイルスはまず鼻腔に入り、そこで増殖して肺に至る。
感染3日目でマウスのウイルスは他の臓器を感染させた後、脳に入った時点でマウスは死んだ。
マウスのうち数匹には治療のために、COVID-19に罹った他のマウスからとった血漿が用いられた。
血漿は感染する前のマウスと、感染した後のマウスの両方に分けて用いられた。その結果、感染する前に血漿を投与されたマウスの場合、血漿に含まれる抗体がウイルスの侵入を阻止したが、感染後に投与された場合は、ウイルスの進行は感染の3日目あたりにようやく停止している。
ただしこの方法は常に有効というわけではなく、血漿の有効な機能、または免疫システムの他の細胞を助けに呼び、感染した細胞を破壊するという能力が十分に働かなかった場合は治療はほぼ失敗に終わっている。
コロナウイルスに感染したマウスの体内におけるウイルスの増殖、拡大の経路は人間の身体でのそれと似ている。ウイルスはまず鼻腔に入り、そこで増殖して肺に至る。
感染3日目でマウスのウイルスは他の臓器を感染させた後、脳に入った時点でマウスは死んだ。
マウスのうち数匹には治療のために、COVID-19に罹った他のマウスからとった血漿が用いられた。
血漿は感染する前のマウスと、感染した後のマウスの両方に分けて用いられた。その結果、感染する前に血漿を投与されたマウスの場合、血漿に含まれる抗体がウイルスの侵入を阻止したが、感染後に投与された場合は、ウイルスの進行は感染の3日目あたりにようやく停止している。
ただしこの方法は常に有効というわけではなく、血漿の有効な機能、または免疫システムの他の細胞を助けに呼び、感染した細胞を破壊するという能力が十分に働かなかった場合は治療はほぼ失敗に終わっている。
————————————————————————
新型コロナウイルスが血液から脳に侵入するメカニズムが明らかに
転載元)
Sputnik 21/5/29
スウェーデンのルンド大学の学者らは、新型コロナウイルスが毛細血管の壁細胞に感染し、脳やその他の部位の間の障壁を不安定化する可能性があることを発見した。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は、これによって神経系内に侵入することができるという。プレプリントサーバーbioRxivに論文が掲載された。
新しい研究では、ルンド大学のクリスチャン・ピエトラス教授が率いる生物学者らが、コロナウイルスがヒトの脳に侵入する可能性のあるチャネルの1つを特定した。学者らは、新型コロナウイルス感染症によって死亡したスウェーデンの高齢者6人の脳の断面図を調べた。
学者らは「死亡した患者の脳の断面図において、新型コロナウイルスが細胞に感染するために使用するACE2タンパク質をその周皮細胞(ペリサイト)が大量に産生した患者の脳にのみウイルスが侵入したことを発見した。これらの細胞の死は、脈管系と脳の間の障壁を不安定化し、ウイルスがその内部に侵入することを可能にする」と発表した。
新型コロナウイルスは、肺だけでなく、鼻粘膜、食道、血管、心臓の細胞にも感染する。この特徴は、多くの患者が嗅覚を失い、消化器系や循環器系の機能障害をきたす理由を説明している。
新しい研究では、ルンド大学のクリスチャン・ピエトラス教授が率いる生物学者らが、コロナウイルスがヒトの脳に侵入する可能性のあるチャネルの1つを特定した。学者らは、新型コロナウイルス感染症によって死亡したスウェーデンの高齢者6人の脳の断面図を調べた。
学者らは「死亡した患者の脳の断面図において、新型コロナウイルスが細胞に感染するために使用するACE2タンパク質をその周皮細胞(ペリサイト)が大量に産生した患者の脳にのみウイルスが侵入したことを発見した。これらの細胞の死は、脈管系と脳の間の障壁を不安定化し、ウイルスがその内部に侵入することを可能にする」と発表した。
新型コロナウイルスは、肺だけでなく、鼻粘膜、食道、血管、心臓の細胞にも感染する。この特徴は、多くの患者が嗅覚を失い、消化器系や循環器系の機能障害をきたす理由を説明している。
————————————————————————
コロナウイルスはどのようにして脳に損傷を与えるのか 研究者の報告
転載元)
Sputnik 20/12/11
中国、武漢で新型コロナウイルスの感染が確認された214人の患者のうち、36.4%に、痙攣、脳症、脳炎の症状が認められた。また重傷者の間では、その割合はさらに高く、45.5%だった。感染者の3分の1に嗅覚、味覚障害、頭痛、倦怠感、嘔気、嘔吐といった症状が出た。さらに特徴的な症状の一つが、意識障害であり、これは回復後も神経疾患が残る場合がある。研究者らは、これらの症状はすべて、新型コロナウイルスが脳に損傷を与えることを示すものだと述べている。
炎症マーカー
1ヶ月前に、新型コロナウイルスに感染したブルデンコ記念軍中央病院、心臓血管外科センターの心臓外科医、アレクセイ・フョードロフ氏はフェイスブックに投稿した中で、「一定の認知機能の悪化が認められる。集中できない、物忘れがひどい―恐ろしいことに、ときに本当に重要なことを忘れる、定期的に頭の中がぼーっとするなどの症状だ」と書いている。フョードロフ氏の嗅覚は部分的にしか戻ってきていない。この投稿のコメント欄には、同じような症状が出た人たちの声が多数寄せられた。
新型コロナウイルス感染者のさまざまな神経疾患および精神疾患については、コロナウイルスの感染初期から何例も報告されている。ウイルスが脳に侵入したことは明らかだが、どのような形で何が損傷したのかははっきりしていなかった。
4月にイタリア、トリカーゼにあるジョバンニ・パニコ記念病院のジュゼッペ・ディ・サンティス医師は、医学誌に、新型コロナウイルス感染時の脳の炎症マーカーについての記事を寄稿した。ディ・サンティス氏は、それまでに確認されたデータによれば、コロナウイルスは中枢神経系の感染症の原因となる可能性があり、これが体内異物免疫反応を引き起こすと指摘している。
ディ・サンティス氏は、ウイルスSARS-CoV-2は嗅覚情報処理に関わる脳の組織である嗅球を通って、神経細胞を破壊しながら、脳幹に達すると仮定した。そしてその際に出るサイトカインというさまざまな物質が過剰に分泌され、アレルギー反応を引き起こす(サイトカインストーム)ことにより、脳が損傷される。そこでディ・サントス氏は、医師は、コロナ患者が嗅覚を失ったときには、容体の悪化に備えるべきだと指摘している。
神経細胞を攻撃するウイルス
中国の研究者による大規模なグループは、それまでに、新型コロナウイルスには神経細胞に感染する力があることをすでに証明していた。研究者らはなんども実験を重ね、ウイルスSARS-CoV-2がハムスターの嗅球の細胞に損傷を与え、ウイルスの体内への入り口となる受容体ACE2が、運動機能を司る後帯状皮質と大脳皮質の中心傍小葉の黒体の中で活発に結合していることを証明した。
では、これを生きた人間の神経細胞でどのように確かめることができるのだろうか?研究者たちは、成人の細胞を採取し、化学的操作によってそれを若返らせ、そこから神経細胞―正確には脳のモデルと同様の脳オルガノイドを培養した。そしてその脳オルガノイドを、ウイルスSARS-CoV-2と、比較のために2002年から2003年にかけて東南アジアで猛威をふるったSARS-CoV(SARSコロナウイルス)を感染させた。すると、新型コロナウイルスは大脳皮質の細胞に直接、侵入していくことが分かった。これで、嗅覚・味覚障害、そしてその他の神経性の症状を説明することができたのである。
しかも、ウイルスは脳幹細胞そのものに感染する。つまりこれは、ウイルスが、神経幹細胞の集まっている嗅球に侵入し、幹細胞を破壊することを意味する。そうなると、嗅覚はすぐには戻らず、しかも部分的にしか戻らない。
研究者らは脳内でウイルスのリボ核酸を発見
しかし、これらはすべて間接的なデータである。では、コロナウイルスが脳に侵入したことを直接、確かめるにはどうすればよいのだろうか?ドイツの研究者は、新型コロナウイルスによって亡くなった30歳から98歳までの33人分の遺体の脳のサンプルと鼻腔の粘液を採取し、死後の神経組織についての大々的な調査を行った。調査の対象者の何人かは、コロナウイルスに感染したあと、意識の混濁、脳出血、頭痛、行動の変化、脳虚血などの症状が見られていた。
すべてのサンプルの中でもっとも多くのウイルスのリボ核酸が見つかったのは鼻腔の粘膜からであった。研究を率いる、医大複合施設「シャリテ」のフランク・ヘプナー教授は、「これはウイルスSARS-CoV-2が脳に侵入する際の入り口として鼻腔を使ったことを示している」と述べている。
おそらくウイルスは、血液など、他の経路をたどった可能性もあるものの、鼻腔から、近くにある嗅覚神経を通って、広がっていると思われる。一方で研究者らは、彼らが分析したのは、人工呼吸器を必要とした重症患者の死後の組織であり、これらの結果を軽症および中度の患者に置き換えるときには慎重さが求められると指摘している。
炎症マーカー
1ヶ月前に、新型コロナウイルスに感染したブルデンコ記念軍中央病院、心臓血管外科センターの心臓外科医、アレクセイ・フョードロフ氏はフェイスブックに投稿した中で、「一定の認知機能の悪化が認められる。集中できない、物忘れがひどい―恐ろしいことに、ときに本当に重要なことを忘れる、定期的に頭の中がぼーっとするなどの症状だ」と書いている。フョードロフ氏の嗅覚は部分的にしか戻ってきていない。この投稿のコメント欄には、同じような症状が出た人たちの声が多数寄せられた。
新型コロナウイルス感染者のさまざまな神経疾患および精神疾患については、コロナウイルスの感染初期から何例も報告されている。ウイルスが脳に侵入したことは明らかだが、どのような形で何が損傷したのかははっきりしていなかった。
4月にイタリア、トリカーゼにあるジョバンニ・パニコ記念病院のジュゼッペ・ディ・サンティス医師は、医学誌に、新型コロナウイルス感染時の脳の炎症マーカーについての記事を寄稿した。ディ・サンティス氏は、それまでに確認されたデータによれば、コロナウイルスは中枢神経系の感染症の原因となる可能性があり、これが体内異物免疫反応を引き起こすと指摘している。
ディ・サンティス氏は、ウイルスSARS-CoV-2は嗅覚情報処理に関わる脳の組織である嗅球を通って、神経細胞を破壊しながら、脳幹に達すると仮定した。そしてその際に出るサイトカインというさまざまな物質が過剰に分泌され、アレルギー反応を引き起こす(サイトカインストーム)ことにより、脳が損傷される。そこでディ・サントス氏は、医師は、コロナ患者が嗅覚を失ったときには、容体の悪化に備えるべきだと指摘している。
神経細胞を攻撃するウイルス
中国の研究者による大規模なグループは、それまでに、新型コロナウイルスには神経細胞に感染する力があることをすでに証明していた。研究者らはなんども実験を重ね、ウイルスSARS-CoV-2がハムスターの嗅球の細胞に損傷を与え、ウイルスの体内への入り口となる受容体ACE2が、運動機能を司る後帯状皮質と大脳皮質の中心傍小葉の黒体の中で活発に結合していることを証明した。
では、これを生きた人間の神経細胞でどのように確かめることができるのだろうか?研究者たちは、成人の細胞を採取し、化学的操作によってそれを若返らせ、そこから神経細胞―正確には脳のモデルと同様の脳オルガノイドを培養した。そしてその脳オルガノイドを、ウイルスSARS-CoV-2と、比較のために2002年から2003年にかけて東南アジアで猛威をふるったSARS-CoV(SARSコロナウイルス)を感染させた。すると、新型コロナウイルスは大脳皮質の細胞に直接、侵入していくことが分かった。これで、嗅覚・味覚障害、そしてその他の神経性の症状を説明することができたのである。
しかも、ウイルスは脳幹細胞そのものに感染する。つまりこれは、ウイルスが、神経幹細胞の集まっている嗅球に侵入し、幹細胞を破壊することを意味する。そうなると、嗅覚はすぐには戻らず、しかも部分的にしか戻らない。
研究者らは脳内でウイルスのリボ核酸を発見
しかし、これらはすべて間接的なデータである。では、コロナウイルスが脳に侵入したことを直接、確かめるにはどうすればよいのだろうか?ドイツの研究者は、新型コロナウイルスによって亡くなった30歳から98歳までの33人分の遺体の脳のサンプルと鼻腔の粘液を採取し、死後の神経組織についての大々的な調査を行った。調査の対象者の何人かは、コロナウイルスに感染したあと、意識の混濁、脳出血、頭痛、行動の変化、脳虚血などの症状が見られていた。
すべてのサンプルの中でもっとも多くのウイルスのリボ核酸が見つかったのは鼻腔の粘膜からであった。研究を率いる、医大複合施設「シャリテ」のフランク・ヘプナー教授は、「これはウイルスSARS-CoV-2が脳に侵入する際の入り口として鼻腔を使ったことを示している」と述べている。
おそらくウイルスは、血液など、他の経路をたどった可能性もあるものの、鼻腔から、近くにある嗅覚神経を通って、広がっていると思われる。一方で研究者らは、彼らが分析したのは、人工呼吸器を必要とした重症患者の死後の組織であり、これらの結果を軽症および中度の患者に置き換えるときには慎重さが求められると指摘している。
次の記事は、新型コロナウイルスが血液から脳に侵入するメカニズムを示したものです。記事の中に周皮細胞(ペリサイト)というのが出てきます。“毛細血管の最も内側の血流に常に触れている部分が「内皮細胞」で、一部の内皮細胞には、その外側に周皮細胞(ペリサイト)がくっついている”のですが、周皮細胞(ペリサイト)は、“微小血管の成熟、安定化、血液脳関門の維持などに重要な役割を果たしている”とのことです。
“続きはこちらから”のスプートニクの記事を見ても、新型コロナウイルスが脳に侵入できるのは確実で、ドイツの研究者が、遺体の脳のサンプルと鼻腔の粘液を採取し調査を行ったところ、「これはウイルスSARS-CoV-2が脳に侵入する際の入り口として鼻腔を使ったことを示している」と述べたとのことです。
fdzarafさんは、「デルタ株は潜伏期にウイルスが非常に多くなります。ウイルスの一次感染は鼻/咽頭で起きます。二次感染が肺で起きます。潜伏期にウイルスを叩けば、二次感染を阻害できます」と言っており、コロナ鼻スプレーを推奨しています。「鼻スプレーの作り方」はこちらのブログをご覧ください。