ぴょんぴょんの「ドニエストル川を挟んで」 ~EUが操るモルドバと、ロシアを味方につけたトランスニストリア

 まのじ編集長から、読者の方の投稿動画「未承認国家がロシアへ支援要請❗️〜ソ連時代の大型軍事倉庫を巡り緊張激化」を紹介いただきました。
 「沿(えん)ドニエストル共和国」、 別名「トランスニストリア」は、ウクライナ戦争開始から、たびたび話題に上っていたそうですが、この動画を見るまで、こういう国があることすら知りませんでした。
 1992年にモルドバから独立した、親ロシアのトランスニストリアは、モルドバに誕生したEU寄りの大統領によって圧力を受け、ついにトランスニストリアはロシアに助けを求めました。
(ぴょんぴょん)
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ぴょんぴょんの「ドニエストル川を挟んで」 ~EUが操るモルドバと、ロシアを味方につけたトランスニストリア

未承認国トランスニストリア



てえへんだ!てえへんだ! トランスニストリアがロシアに保護を求めたぞ!

いきなり、なに?

それも2月28日、プーチン大統領の年次演説前日のことだ、ゼイゼイ‥。

まあまあ落ち着いて。トランスヒューマニズムがどうかしたの?

トランスニストリアだよ!

トランスジェンダー?

トランスニストリア!! 国の名前! 住民は「沿(えん)ドニエストル共和国」と呼ぶが、公式には「沿ドニエストル・モルドバ共和国」、はい!復唱してみ!

トランスニャストリア? えんドニャエステル? ニャンニャンニャン・・。

にゃんこ語、やめろ!

国の名前ってのはわかったけど、「沿ドニエストル」とかヘンな名前。

「沿」はドニエストル川の東岸、つまり沿岸地域だから「沿ドニエストル」。対岸はモルドバ共和国。この地図の赤の細長い部分だ。

YouTube 2:44〜)

なのに、なにゆえ「トランスニストリア」?


トランス=向こう、ニストリア=ドニエストル川。「ドニエストル川の向こう」という意味らしい。公式名の「沿ドニエストル・モルドバ共和国」とは、ピンクのモルドバ共和国のドニエストル川沿岸という意味だ。

じゃあ、ふつうにモルドバ共和国でいいじゃん。

いやいや、「沿ドニエストル」つまり「トランスニストリア」は1992年、モルドバとのトランスニストリア戦争で、ロシアの支援を受けて勝利した。

ロシアが、トランスニストリアの独立を助けたんだね。

現在、トランスニストリアには1000名程度のロシア軍が、治安維持隊として駐留している。彼らはモルドバからの入国者を監視したり、トランスニストリア軍と共同訓練をしたり、トランスニストリア北部にある、ソ連時代の欧州最大と言われる武器弾薬庫の警備もしている。

あそこら一帯はソ連だったからねえ。

と言っても、トランスニストリアは、今なおモルドバの自治州だ。国として、認められていない。

へえ、そうなんだ。

いや、正確には3カ国だけが認めている。

どこの国?

グルジアの南オセチアアブハジア。アゼルバイジャンのナゴルノ・カラバフ自治州

う〜ん、どこも聞いたことのない国だな。

それもそのはず、この3カ国は、トランスニストリアと同じ未承認国だからな。これら未承認国は、紛争状態は収拾されたものの、紛争の解決が棚上げになってきた紛争地、「凍結された紛争」と呼ばれている。imidas

まだ、火種が残ってるという意味だね。

そう、それを最も恐れているのがモルドバだ。特に、ウクライナ戦争が始まってから、ロシアがバックにいるトランスニストリアは、コワいなんてもんじゃない。


モルドバのEU加盟を最優先に掲げるサンドゥ大統領


それまで、仲悪かったの?

いや、これまでは、モルドバもトランスニストリアも、互いの関税をなくして自由に貿易したりし、うまくやって来たんだ。2020年、サンドゥ大統領が誕生するまでは・・。

サンドゥ大統領
Author:president.gov.ua[CC BY]

サンドゥ大統領は、モルドバのEU加盟を最優先に掲げている。

親欧米派なんだ。

というのも、モルドバは「ヨーロッパの貧しい国ランキング」第1位。世界雑学ノートだから、サンドゥ政権は、EUに言われるまま反ロシア政策を推し進め、2022〜2024年には見返りとして、EUから1億5000万ユーロ(約240億円)の財政支援を受け、反ロシア政策の補償金1300万ユーロ(約1億円)を受け取っている。YouTube

EUは、ロシア制裁したらおカネくれるんだ。でも、モルドバにもロシア人はいるでしょ?

モルドバの民族構成は、2014年のデータによると、モルドバ人(75.1%)、ウクライナ人(6.6%)、ロシア人(4.1%)、ガガウス(トルコ系)人(4.6%)など。外務省)また、モルドバでは日常会話の14.5%がロシア語だ。Wiki

じゃあ、トランスニストリアはどうなの?

2015年のデータによると、モルドバ人(33%)、ウクライナ人(26.7%)、ロシア人(34%)、ブルガリア人(2.8%)と、主要民族がほぼ3分の1ずつ占めている。公用語はロシア語、ウクライナ語、モルドバ語が認められている。

ふう〜ん、トランスニストリア、ロシア人が多いからモルドバから独立したかと思ったら、そうじゃないんだ。多民族が仲良く融合して暮らしてきたって感じだね。

ちなみに、トランスニストリアの人々は、ロシアについてどう考えているのか?
中年男性「ここにいるロシア軍は悪い人たちではない。全部を知っているわけではないが、ロシア軍は地元の代表だ。」

初老の女性「市民として、十分な情報や歴史を知り、すべてを冷静に分析している。(ロシアが)戦争に勝つだろう。」(YouTube

なるほど、じゃ、モルドバの人たちは?

モルドバの中でも、トルコ人が多く住む、人口約17万人のガガウズ自治区は、看板の文字がほとんどキリル文字で、親ロシア・プーチン支持者が多い。

YouTube

老人「ウクライナ人は難しい状況に置かれている。言いたくはないが、アメリカが彼らにロシアとの戦争を強いたのだ。ウクライナの大統領は、アメリカの言いなりに動く操り人形だ。これらの裏側では、いろいろな人物が動いているはずだ。
記者「アメリカに責任があると?」
老人「そうだ、アメリカが戦争を始めた。新しい武器をつくるために、古い武器を使ってもらう必要があるのだ。ロシアは戦争をあおっていないし、ウクライナでもない。アメリカがウクライナ軍を支援して戦争をあおったのだ。」
隣の老人「100%ロシアを支持している。アメリカがウクライナに武器を渡すが、最後にはロシアが勝つだろう。」

よくわかってらっしゃる!

また、モルドバの別のインタビューでは、
記者「プーチンをどう思う? 」
住民「いいね!」
記者「バイデンは? 」
住民ら「厄介なじじいだ」「サンドゥもいい加減にしろよ」「サンドゥを米国に送っちまえ」「それがいい」「米国の娼婦だ」。(X

ブッ!!サンドゥ大統領、けちょんけちょんだね。

それもそのはず、サンドゥ大統領は2022年、トランスニストリアに対する医薬品、植物保護製品、医療機器などの輸出を制限したことにより、トランスニストリアでは医薬品が値上がりし、農家の生産コストが上昇した。また、2023年から、トランスニストリアとの貿易に関税をかけ始めたので、トランスニストリアの経済的損失は1億ドルに達すると見積もられている。(YouTube

うん、言われたとおりにやる、優等生だね。

また、今年の大統領選の前哨戦と言われた去年の地方選挙では、親ロシア住人を弾圧したらしい。それでも、負けちゃったみたいだが。

大統領選でサンドゥさんが負けたら、欧米お得意のカラー革命で引っくり返すのかな。


ロシアに保護を求めたトランスニストリア


そんなサンドゥ政権に不満を持つトランスニストリア国民が、ついに議会を動かし、プーチンの年次演説前日の2月28日、ロシアの連邦上下院に保護を求める決議を採択した。

そっか! これがしょっぱなの「てえへんだ〜!」だったんだ。で、ロシアはなんて答えたの?

「2月29日、ロシア下院議会は、トランスニストリアのロシアへの援助要請の訴えを、正式かつ実質的に検討するとの声明を出した。」YouTube


おお!

そして3月2日、ラブロフ外相は意味深なことを述べた。「モルドバ政府はキエフ政権の足跡をたどっている。(中略)...トランスニストリアで紛争が勃発すれば、ロシアはいよいよ前線を、今の4州からオデッサへと移すことが可能となる。」YouTube 23:09あたり)

オデッサと言えば、あの、オデッサの悲劇の?

ああ、2014年の5月2日ウクライナのオデッサ市で起きた、ネオナチ暴力団による親ロシア市民虐殺事件だ。トランスニストリアを助けるためにロシア軍は、オデッサを通らねばならない。

でも、オデッサの人たちはロシア軍を歓迎するだろうね。

YouTube 23:07)

そして、この動画の最後、ニキータ氏はこう締めくくる。ロシアがオデッサへ進軍するとなれば、「ウクライナ分割説が、かなり現実味を帯びてくるように思える」と。YouTube 23:23 )

YouTube 23:27 )

うわあ、ウクライナがこんなに狭くなってしまうんだ?

そして、ドニエストル川を挟んだ向こう岸、トランスニストリアまでロシアが来るとなると、モルドバは大あわてだ。早速、いろいろな動きがあっている。モルドバ内では、親ロシア地区のガガウズ自治政府の党首がプーチンと会談した。


一方、サンドゥ大統領もパリに行き、マクロン大統領と「防衛協力協定」を締結した。NHK


元はと言えば、サンドゥ大統領がトランスニストリアをいじめたのが原因だけどね。

それを命令したEUの懐に飛び込んだサンドゥ。これは、まさに欧米の作戦通り。

うわあ〜、目が離せなくなってきた。


Writer

ぴょんぴょんDr.

白木 るい子(ぴょんぴょん先生)

1955年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。1979年東京女子医大卒業。
1985年、大分県別府市に移住。
1988年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後26年半、主に漢方診療に携わった。
2014年11月末、クリニック閉院。
現在、豊後高田市で、田舎暮らしをエンジョイしている。
体癖7-3。エニアグラム4番(芸術家)

東洋医学セミナー受講者の声

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