偽物のドナルド・トランプが第47代アメリカ合衆国大統領に就任し、中国を主な敵国と位置づけ、移民問題に対処し、製造業を呼び戻す計画 ~アメリカの本当の問題である「富裕層と貧困層の二極化」

竹下雅敏氏からの情報です。
 偽物のドナルド・トランプの第47代アメリカ合衆国大統領の就任には何の期待もしていませんが、これまで民主党政権で行われてきた政策の流れは完全に逆転すると思われます。
 民主党政権ではアメリカを意図的に滅ぼし、次の覇権国として中国を選び、支配層は中国に寄生するつもりでしたが、中国の習近平政権は欧米のディープステートを中国から完全に排除することに成功し、この計画は破綻しました。
 そこでトランプ(偽物)が選出されたわけですが、彼は大統領就任演説で、「米国の黄金時代がいま始まる。この日からわが国は繁栄し、世界中で再び尊敬されるだろう」と言っていますが、これを真に受ける人は盲目的なトランプ支持者以外にはいないでしょう。
 中国を主な敵国と位置づけ、移民問題に対処し、製造業を呼び戻す計画であることは分かりますが、本当の問題である「富裕層と貧困層の二極化」に取り組まないのであれば、「外国に課税」して「石油とガスの新たな採掘を許可」したところでアメリカ経済が持ち直すはずがありません。
 アメリカでは住宅価格と医療費が高すぎて「再び製造国」にしたところで、国際競争力を持ちえないのです。富の再分配が不可欠なのですが、トランプやイーロン・マスクのような大富豪にできるはずがない。
 トランプが新設する「政府効率化省(DOGE)」の責任者を務めるイーロン・マスクは、既にホワイトハウスのメールアドレスとオフィススペースを確保したということです。
 アメリカ経済を立て直すには、無駄な予算を削減しなければなりませんが、それには軍事費の削減が最も効果的です。現在の戦争は、空母や戦闘機と言った旧世代のものから、ドローンやAIに代わってきています。ウクライナやガザはその実験場だと言っても良いでしょう。
 その意味で、イーロン・マスクは無駄な軍事予算の削減にうってつけの人物です。ミサイルや戦闘機と言った金食い虫から、トランプ新政権の後ろにいるイーロン・マスクの仲間たちに軍事予算が流れることになるでしょう。
 そして、気になるのが中東情勢です。トランプは「私はウクライナ戦争を終わらせ、中東のカオスを止め、第三次世界大戦の勃発を阻止します。」と演説していました。
 この発言を真に受けることは出来ません。“続きはこちらから”は、この問題への本質を突いた記事です。記事を書いたのは、有名な投機家であり国際投資家のニック・ジャンブルーノ氏です。
 米国とその同盟国(NATOとその仲間)は、第二次世界大戦の終結以来続いてきた米国主導による一極体制の世界秩序の維持を望んでいます。しかし、ロシア・中国とその同盟国(BRICS+)は多極的世界秩序へと変えようとしている。
 この争いで第三次世界大戦は必然だが、「核によるハルマゲドン」はロシア・中国、そしてトランプ新政権も望んでいない。その代わり、“代理戦争、経済戦争、金融戦争、サイバー戦争、生物兵器戦争、否定可能な妨害工作、情報戦争など”の形で、すでに第三次世界大戦はさまざまなレベルで展開されており、2025年にはすべてが頂点に達する可能性がある。
 シリアでアサド政権が倒れたことで、中東は最も重要な地政学的な変革を遂げ、BRICS+の多極化構想にも打撃を与えた。NATOおよびその同盟国は多極的世界秩序の出現を阻止し、米国主導の世界秩序を中東で維持するためには、イラン政府を転覆させる必要がある。
 そのため著者は、「イランが第三次世界大戦の決戦場になる」と考えています。非常に明快な論旨なので、引用元の全文をご覧ください。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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性別は2つだけ、火星に米国旗、そして戦争はもうない:トランプ大統領就任演説の要点
転載元)
新たに宣誓した米国大統領は、新任期の優先事項を概説した

画像はシャンティ・フーラがツイートに差し替え
2025年1月20日、ワシントンD.C.の米国議会議事堂ロタンダで宣誓式を終えたドナルド・トランプ米大統領が就任演説を行う。© Getty Images / Pool / Pool

ドナルド・トランプ氏は月曜日、第47代アメリカ合衆国大統領に就任宣誓した。連続しない任期で選出された大統領は史上2人目だ。就任演説でトランプ氏は、エネルギー自立や移民改革から、世界中の戦争の終結や火星の植民地化に至るまでの問題に触れながら、いかにしてアメリカの「黄金時代」を築くつもりかを概説した。

以下は、彼の演説の要点である。

「アメリカの黄金時代」

「アメリカの黄金時代は今始まる」とトランプ大統領は宣言し、米国は「間もなくかつてないほど偉大で、強く、はるかに優れた国になる」と付け加えた。

同氏は過去4年間を「過激で腐敗した体制」による米国民への一連の「裏切り」と表現し、自身の就任式を「解放記念日」と宣言した。

「この瞬間から、アメリカの衰退は終わった」とトランプ大統領は述べ、今後の大統領令は「アメリカの完全な復興と常識の革命」の始まりとなると述べた。

移民問題の緊急事態

トランプ大統領は、米国への「全ての不法入国」を南部国境で即時停止し、亡命希望者をメキシコで待機させるという自身の政策を復活させ、米国への不法入国者の釈放を停止し、「数百万人の犯罪外国人」を出身国へ強制送還することを発表した。

メキシコの麻薬カルテルは外国テロ組織として指定され、米国のいくつかの都市に根を下ろしている外国の犯罪組織は、1798年の外国人敵対行為法に基づいて追及されることになる、と新大統領は述べた。

「掘るぞ、ベイビー、掘るぞ」

米国には、エネルギーの自立と世界的な影響力を確保できる膨大な天然資源が眠っていると、トランプ大統領は主張した。民主党が実施しようとした「グリーン・ニューディール政策」を廃止する一方で、彼は国家エネルギー緊急事態を宣言し、石油とガスの新たな採掘を許可すると述べた。

「米国のエネルギーを世界中に輸出する。再び豊かな国となり、それを実現する手助けとなるのは、我々の足元にある液体の黄金だ」と彼は述べた。

関税と税金

トランプ大統領は、米国を「再び製造国にする」意向を表明した。また、米国の労働者を守るために貿易政策を全面的に見直し、輸入品に対する関税や関税を徴収する税関を設立すると誓いました。

「他国を富ませるために市民に課税するのではなく、市民を富ませるために外国に課税する」と彼は述べました。

大きなジェンダー問題

米国は「公私にわたるあらゆる側面で人種や性別を社会的に操作しようとする」という政策を終わらせようとしている。トランプ大統領は月曜日、米国政府の政策として「性別は男性と女性の2つだけ」であると発表した。

「我々は肌の色に左右されず、実力主義の社会を築く」と新大統領は述べ、軍隊を含む米国人に押し付けられる「過激な政治理論と社会実験」を拒否した。

戦わない戦争

トランプ大統領は、米国が「地球上で最も偉大で、最も強力で、最も尊敬される国としての正当な地位を取り戻す」ために、再び「世界がかつて見たことのない最強の軍隊を建設する」ことを誓い、統一者であり平和の使者となるつもりだと述べた。

「我々の成功は、勝利した戦いだけでなく、終結させた戦争によっても、そして最も重要なのは、戦争に参戦しなかったことによっても測られるだろう」と彼は語った。

メキシコ湾とパナマ運河

トランプ大統領は就任演説で、中国と連携して1977年のパナマ運河返還条約を「完全に違反した」パナマから、米国はパナマ運河の支配権を取り戻すつもりであると発表した。

また、メキシコ湾は公式にアメリカ湾と改名され、北米大陸の最高峰は再び第25代大統領の名をとってマッキンリー山と呼ばれることになるだろうと述べた。この山は2015年にデナリ山と改名された。

トランプ氏は就任演説でグリーンランドについて一切言及しなかったが、同氏はここ数週間、デンマークの自治領であるグリーンランドの支配権は米国の国家安全保障に関わる問題であると主張していた。

火星に米国旗を

アメリカ人は「再び勇気と活力をもって行動し、歴史に残る偉大な文明の活力を取り戻す時が来た」と、トランプ大統領は演説の終わりに述べた。そして、アメリカは領土と富を拡大する「成長国家」として振る舞う必要があると主張した。

我々は、星々へと運命を追い求め、火星に星条旗を立てるためにアメリカ人宇宙飛行士を送り込むだろう」と彼は宣言し、米国の初期からの大陸拡大の教義と、支援者であるイーロン・マスク氏の別の惑星への移住の野望に言及した。


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2025年:世界秩序が崩壊する年
引用元)
Authored by Nick Giambruno via InternationalMan.com,

第三次世界大戦はすでにかなり進行しているが、ほとんどの人はそれに気づいていない...



ロシア、中国、そしてその同盟国は、第二次世界大戦の終結以来続いてきた米国主導の世界秩序を、単極から多極へと変えようとしている。その過程で、自分たちの発言力を高めようというのだ。

米国とその同盟国は、一極体制の現状維持を望んでいる。

第三次世界大戦が米国、ロシア、中国の直接的な運動戦に発展する可能性は低い。なぜなら、それは核によるハルマゲドンを招き、誰もが敗者となる可能性があるからだ。

その代わり、第三次世界大戦はさまざまなレベルで展開されている。代理戦争、経済戦争、金融戦争、サイバー戦争、生物兵器戦争、否定可能な妨害工作、情報戦争などである。

これが第三次世界大戦である。今まさに起こっており、急速にエスカレートしている。

2025年には、すべてが頂点に達する可能性がある。

私の見解では、第三次世界大戦は2つの地政学ブロック間の紛争である。

一方のブロックは、一極世界秩序に固執する米国とその同盟国で構成される。

このブロックを「西洋」と呼ぶのはためらいがある。なぜなら、このブロックを支配する人々は、西洋文明とは相反する価値観を持っているからだ。

よりふさわしい呼称は「NATOとその仲間」だろう。

もう一方のブロックは、多極的世界秩序を支持するロシア、中国、イラン、その他の国々で構成される。

これらをBRICS+と呼びましょう。これはブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカ、およびその他の関係国を表します。

BRICS+は完璧な呼称ではありませんが、多極的世界秩序を支持する国々を適切に表しています。

一部の国は、明確にいずれかのカテゴリーに分類することはできない。私は、これらの国々を「非同盟」という別のカテゴリーに分類した。これらは、NATOとその同盟国、およびBRICS+にとっての主要な競争の舞台である。

以下は、私が考える地政学上のチェス盤の概略図である。画像をクリックすると拡大表示されます。



代理戦争が第三次世界大戦の勝者を決定し、新たな世界秩序を形作ることになるだろうと私は考えている。
(以下略)

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