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モスクワで年金生活をおくるおばあさんが、危険な放射能を発する紙幣を発見した。
61歳のエレーナ・クリジャノフスカヤさんによれば、すべては9月22日に始まったという。この日、エレーナさんは口座をもっている銀行のウシャコワ通り支店に行き、5万ルーブルを5千ルーブル札10枚で引き出し、家に帰った。家ではお金を枕の下に隠し、2日間生活した。
エレーナさんは「一応、食料品を調べるために念のため買って置いた線量計があります。いつものようにスイッチを入れてみれば、目盛りが振り切れているではありませんか。部屋を回って、その出所を調べてみれば・・・」と語っている。
エレーナさんの通報でやってきた非常事態省の職員は、基準を約2万倍上回った放射線量を発見し、これは原発事故の際に浴びる量と変わらないという。現場には放射能事故専門チーム「ラドン」も呼ばれた。検査の結果、最大で8.2レントゲンで、通常は10から20マイクロレントゲン。
札束は放射性廃棄物保管所に運ばれた。札束から10センチ離れた場所では1.1レントゲン、1メートルでは4マイクロレントゲンとなった。
銀行側はどのようにして札が放射能汚染されたのかわからないとしているが、おそらく原子力発電所もしくは放射能関係企業に流通した後、銀行に入ってきたものと見られている。