[マスコミに載らない海外記事]ロシア正教総主教と教皇が歴史的会談を行い、キリスト教徒迫害反対の呼びかけに署名 〜社会を破壊する目的で行われていた家族を破壊する試み〜

竹下雅敏氏からの情報です。
 ロシア正教会の総主教とフランシスコ法王の歴史的会談が、“中東を遥かに超える意味あい”があり、“人類の文明は画期的な変化の時期”に入ったということです。共同声明の内容を見ると、そのことがよくわかります。これまであらゆる宗教を破壊し、ルシファー崇拝のみにするという計画を主導していたフランシスコ法王が、その計画を破棄したことがわかります。記事の中で男女の結婚と家族の重要性が表明されており、ロシアのプーチン大統領同様、伝統的な男女および家族の関係を重視することが強調されています。
 これまで人類を支配する目的で、最も根源的な家族そして夫婦関係という核の部分を破壊する試みが、宗教の名の元に数千年に亘って行われて来ました。地球上にあるほぼ全ての宗教がこれに加担して来たと言えるでしょう。夫婦、家族が調和し結束している人たちを、支配層がコントロールすることは出来ないからです。そのための最も有効な方策は、女性の社会進出と人権の名のもとに同性愛を擁護することです。これは、国家そして社会を破壊する目的で行われているのです。
 こうしたことを考慮すると、この共同声明の意味がどれほど大きなものかがよくわかると思います。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

――――――――――――――――――――――――
ロシア正教総主教と教皇が歴史的会談を行い、キリスト教徒迫害反対の呼びかけに署名
公開日時: 2016年2月12日 19:38
編集日時: 2016年2月13日 05:41
Russia Today

ロシア正教会のキリル総主教と教皇フランシスコは、キューバ、ハバナでの初めての歴史的会談後、共同声明に署名した。二人は世界の指導者たちに、中東のキリスト教徒が“完全に絶滅されること”を防ぎ、これらの地域からの難民を助けるよう呼びかけた。

“我々の視線は、何よりもまず、キリスト教徒が迫害の犠牲者になっている世界のこの地域に向けなければなりません。中東と北アフリカの多くの国々で、わがキリストの兄弟姉妹の家族、村や都市丸ごと完全に絶滅されつつあります”と宣言は述べている。

キリル総主教と教皇フランシスコは地域における人道上の問題の深刻さを強調し、イラクとシリアでの紛争に注目し、国際社会に立ち上がって、救援するよう強く促している。

“シリアとイラクでの紛争で、既に何千人もの犠牲者が命を奪われ、他の何百万人からも住まいや生計の手段を奪ってしまった。我々は、国際社会に対し、紛争とテロを終わらせることを目指すこと、同時に、対話により、国内平和を迅速に回復することに貢献することを強く促します。苦しめられている住民や、近隣諸国に安全を求めている多数の難民に対し、大規模人道支援が保証されるべきです。”

二人は人類文明の進歩に関する見解を分かち合うとともに、両教会の関係と彼らの信者の問題も話し合った。

宣言は、テロに反対して団結し、過激派によって拉致された人々の解放を支援するよう世界に呼びかけている。

“2013年4月に拉致されたシリア正教会アレッポ大司教のパウロ・ヤズィギと、ギリシャ正教大司教ヨハネス・イブラヒムを含め拉致された人々の運命に影響力を及ぼすことができる全ての人々に、彼らの速やかな解放を確実にするため、あらゆる努力を払うよう呼びかけます。”

二人はウクライナにも触れて、“社会を深刻な経済的、人道的危機に投げ込んだ”暴力を非難し、あらゆる側に、紛争の平和的解決を受け入れるよう強く促した。“我々は、紛争に関与する全ての関係者に、思慮と、社会連帯と、平和構築を目指した行動を要請する。”



両教会は現在、歴史的違いの一部を克服し、21世紀の難題と直面するための取り組みで協力することを検討している。“人類の文明は画期的な変化の時期にはいりました。我々のキリスト教的良心と、我々の司祭としての責任が、共通の対応を必要とする問題に直面して、受け身のままではいないよう強いているのです。”

家族の‘危機’と同性婚を巡る懸念

文書によると、キリル総主教と教皇フランシスコは“多くの国々における家族の危機”に関する懸念についても話し合った。二人は“他の形の共同生活”が、男性と女性の結合と“同じ水準に置かれている”ことへに“遺憾”を表明した。

同時に二人は“聖書の伝統で神聖とされている、結婚における男性と女性の異なる天職としての父性と母性という概念が、世間の良心から消え去りつつある”ことを懸念していると述べた。

“正教とカトリックは家族についての観念を共有しています … 家族は結婚に基づく、自由に与えられた、男性と女性との間の貞節な愛の行為です。愛が二人の結合を確定し、お互いに贈り物として受け入れることを教えるのです。”

‘ようやく兄弟になれました’

“ようやく我々は兄弟になれました”というのが、二人が出会った際、教皇フランシスコが総主教に言った最初の言葉だったとTASS通信は報じた。

“これから、より容易になるでしょう”とキリル総主教は応えた。

この会談が神のご意思であることは明らかだ”と教皇は母語のスペイン語でのべた。

“適切な時に、適切な場所で、我々は会談しています。神のご意思によって可能になったことを再度強調したい”とキリル総主教は、教皇に語った。

二人の宗教指導者は、二時間の非公開会談に向かう前にカメラの前で温かく抱擁した。

その日早く、キリル総主教は、ハバナの革命広場での儀式で、キューバ独立の英雄ホセ・マルティを讃えた。




中東のキリスト教徒の大きな期待

中東におけるキリスト教徒迫害の増大が、約1,000年の分裂にもかかわらず、両教会を近づけた問題の一つだ。

“我々が直面する問題、特に地域のキリスト教徒の生存について、二つの宗派の指導者が共同の立場にたつことを期待しています” シリア正教会首座、イグナチウス・エフレム二世アンティオキア総主教は、会談前、RTに語った。

「イスラム国」(IS、ISIS/かつてのISIL)は、イラク、シリア、更には他の場所で、何千人ものシリア人キリスト教徒を殺害し、追放し、世界の歴史遺産を破壊し、地域からキリスト教の痕跡を組織的に絶滅しつつある。

欧州議会が“戦争犯罪”に等しいと呼ぶものと、聖戦士による“虐殺”で、何十万人ものキリスト教徒が拷問され、強奪され、強制的に改宗させられている。

“現在、中東のキリスト教徒は迫害されています。テロリスト、彼らを中東から暴力的に強制退去させようとしています。彼らは宗教の陰に隠れて、彼らが異教徒と見なす全ての人々を殺しています”とシリア正教会のガブリル・ダウード司祭は、RTに語った。“それがキューバにおける歴史的会談が、なぜ我々にとって極めて重要かという理由です。



この会談には、中東を遥かに超える意味あいがあると観測筋は語っている。

ロシアとウズベキスタンへのバチカン教皇大使イワン・ユルコヴィッチは、フランシスコ教皇とキリル総主教との会談には極めて大きな“象徴的影響”があると考えている。

彼は会談を
“とても良い出だし”と両教会にとって新たな始まり“象徴”と呼んだ。“この歴史的会談は、実に長年の双方による積極的な接触の果実です”と彼はRTに語り、“我々は同じ文化の一員です”と述べた。

1054年に起きたローマとコンスタンチノープルとの分裂は、政治的、文化的、そして教義的差異に起因している。分裂は決して完全には癒やされていない。ギリシャ正教会の総主教と教皇は、1960年代中期まで、相互破門をしていた。カトリック教会と違い、正教会には全体を統括する教皇はいないが、キリル総主教は、1億5000万人以上の信者を誇る最大の正教会を率いている。



記事原文のurl: https://www.rt.com/news/332309-pope-patriarch-meeting-cuba/

Comments are closed.