地球ニュース:平和になったら困るんです

 世界の旧支配層にとっては、人命よりもお金、平和よりも戦争だという定番のお話。
 朝鮮和平で安倍アラートが慌てているのは丸見えですが、そんな小物のカバール奴隷よりも軍需産業と銀行家の方が遥かに危険な状態になっております。原因は株価です。
 え? ただの株価? と思った方。あの人たちの価値感を、一般常識で捉えてはなりませぬ。金儲けのためなら世界大戦を積極的に起こせる特殊な生命体ですから。
(Yutika)
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平和になったら困るんです

平和は株価に悪影響


RTの番組Watching the Hawks』【※他人を食いものにする鷹派に警戒しろ、という意味と、鷹の如く厳しく監視しろという意味の2つを掛けているのだとか】が、朝鮮半島の平和という大変お目出度いニュースで大変お困りの方々がいると紹介していました。

4月27日金曜日、金正恩朝鮮労働党委員長と、文在寅大統領が南北軍事境界線で出会って仲良くお話したせいで、比較的穏やかだった当日の株式市場ではS&P 500銘柄の内、航空宇宙&防衛業界だけが全体で1.3%も下がってしまったのだそう。

アメリカの軍需産業トップ5社(ロッキード・マーティン、ノースロップ・グラマン、ジェネラル・ダイナミクス、レイセオン、ボーイング)の下げ幅は番組によるとこんな感じです:

出典: © RT


金曜日一日だけでも5社で合計102億ドルを失いました。この日だけだと全体で1.3%の下げ幅ですが、トランプさんは既に火曜日の時点で朝鮮和平の路線を匂わせ始めていたため、そこからカウントすると4.3%ダウンだそうです。


それでも金はたんまり入ってくる


ざまあ、と思われた読者の皆さま、私も激しく同意します。ただし気を付けないといけないのは、それでもこやつらは依然として金をがっぽりせしめている点です。

RTの情報源となったこちらの記事によると、トランプさんが北朝鮮との全面戦争を散々匂わしてくれたお蔭で、この一年間航空宇宙&防衛業界銘柄に投資家が群がり、27%も株価を上昇させていたのだとか。因みにS&P 500銘柄全体では12%の伸び率です。

「中国・中近東・北朝鮮・ロシアを巡る地球規模の数多の緊張のお蔭で脅威環境が緩和されるとは思えませんから、米軍予算の即時減少があるとは全く予測していません」というモルガン・スタンレーのアナリストの言葉が紹介されていました。要するに株式市場は、北朝鮮を含めてまだまだ戦争話で稼ぐ気満々なのです。

こちらの別記事の筆者曰く、「これが真に示しているのは、人類を殺害する兵器を作り出すことがどれほど富と権力によって奨励され見返りを与えられるかということだ。武器【製造】会社・シンクタンク・軍当局者・政治家、そして銀行家は皆が手に手を取って、軍産複合体を構成している。既にロッキード・マーティンのCEOが、如何に株主たちが世界の他の地域の“不安定さ”で直接の利益を得ているかを語った音声がリークされているではないか」とのこと。

ロッキードのこのCEO(マリリン・ヒューソン最高経営責任者)は何故かアラブ首長国連邦とサウジの大学の運営委員会メンバーでもあります。アメリカ製の武器を使ってイエメンを虐めている国々ですが、ただの偶然ですとも。

4月24日、マクロンを歓迎するホワイトハウスの晩餐会へ、ヒューソンが夫と共に出席する様子です。あー確かに「富と権力」をお持ちで。

収入源は国民の血と汗と涙です


冒頭で言及したRTの番組では、軍需産業を人殺しで金儲けしている「死の商人」と切り捨て、しかもそれがアメリカ国民の税金で賄われていることも指摘していました。例えばロッキード社の収入源の7割は政府からの受注。

出所は紹介していませんでしたが、こちらの記事辺りでしょうか。昨年、アメリカ政府はロッキードに352億ドル支払ったのだそうです。2016年度の情報でしたら前述の5社全体に1,100億ドル支払っています。5社の次に金額の多い受注相手30社分の合計を上回るそうですから、軍需産業がどれほど国民の税金で荒稼ぎしているかよく分かろうというもの。

こちらの記事が指摘していますが、軍需産業が収入源の大半を政府に頼っているのであれば、アメリカ国民は彼らの高額な給料も負担している訣です。2016年、先ほど挙げた5社のCEO連中は合わせて9,600万ドルせしめていました。つまりヒューソンの真っ赤なドレスの何十%かは国民が支払っているってことでしょう。

日本でもこれは対岸の火事ではありません。私たちの貴重な税金が回り回って“自衛隊”の軍事予算に使われている訣ですよ。思い遣り予算で米軍の戦争ごっこ(という名の人殺し)にお付き合いしている訣ですよ。受信料をぶんどるNHKは虚偽の戦争プロパガンダを繰り広げている訣ですよ。

こっちまで悪事に加担させられて、カルマを積んでいるのかと思うと、本当に勘弁してくれ、と言いたくなります。


次の標的を探さねば


さて、新たに金を稼ぐ口実が必要になって来ました。RTで私が好きなもう1つの番組『Redacted Tonight』【※こちらはタイトルの由来を知らないのですが、「今夜編集済」という直訳なので、おそらく「出来立てホヤホヤでお届け」的な意味でしょうか】によると、朝鮮和平の数日前にイランがタイミング悪く、あるいはタイミング良く「ドルを捨ててユーロを採用」と発表しちゃいました。

番組ホストのリー・キャンプ氏も指摘していましたが、オイルダラーに参加しない国は徹底的に叩き潰すのがアメリカの流儀。2000年辺りからイランはドルを捨てるぞ捨てるぞ~と叫んできたのですが、とうとう米軍から正式にボコられるお仲間に……嗚呼。ちなみにシリアは2006年にドルを筆頭のハードカレンシー(交換可能通貨)から除外しました。雉も鳴かずば撃たれまいってヤツですね。でも血塗られたドル札は嫌なんだもん、ってお気持ちもよぉぉぉっく分りますとも。

でもねー、そういうこと言うとこうなるんです:

「イランは嘘を吐いてきた」、ネタニヤフが早速4月30日にテルアビブで、どっちらけのプレゼンを行ないました。なんかモサドがイランから盗んだ書類とCDがあって、眉唾もののイランの核開発計画がどーのこーの……他国に勝手に侵入して盗み働くな。で、私たちは何故この盗人の話を信頼せねばならぬのでしょう、意味分かりません。

これだけテヘランから盗んで来ましたって見せられてもねぇ:

……イランは怒っていいと思います。専門家によると、全部2015年の核合意前の資料で、既に監視諸機関が知っている使い古された情報なため、説得力も全くないそうな。つまりモサドの犯罪行為がまた一つ明らかになっただけ、という……ネタニヤフって何がしたいの。

要は2月のミュンヘン安全保障会議同様、「イランは世界を侵略しようとしている」としつこく主張したいんだそうです。あー、よく聞く話ですね、米軍が世界各地でやらかしているヤツですね、イスラエルが中東でやらかしているヤツですよね。

ネタニヤフは2月のスピーチではイランが「世界にとっての脅威」だと言い募っていました。成程イランってば極悪ですわ、だって他人様の軍事基地の周囲をもうこんなに脅かしているんですもの!

……もとからイランの領土やん、というツッコミは控えるように。写真に写っているリー・キャンプ氏は、アメリカの国土がこんな風に他国の軍事基地に囲まれたらとんでもない騒ぎになるのに、イランが頑張って耐えているのは、アメリカみたく世界侵略の意志がないからだろ、と米国と銀行家を諷刺しておりました。

ということで、訂正でございます

イラク侵略の際も偽のイラク核開発計画をでっち上げましたし、そもそも核兵器を所有しているのもイランじゃなくて自分のとこですし、ならず者国家イスラエル首相の「私は嘘を吐く」、これが正しいプレゼンの形ですねハイ。

これからアメリカもイランに何か仕掛けてくるかもしれません。同じくリー・キャンプ氏によると、パキスタンなんて、中国との貿易だけドル決済しないと発表したその日に、米国から「宗教の自由を脅かす国」リストに入れられたそーですから。

理屈じゃないんです、世の中お金なんです(※腐った支配層と従順なシープル奴隷にとっては)。


文・Yutika

註:訳文の【 】内は訳者の解説部分です。


Writer

Yutika

体癖:8−2、エニアグラム:4
関西の英語塾で教えつつ、翻訳業(英語&仏語)をしております。


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