ゴールデンウィークに感染拡大スピードが急激に上昇していた理由 ─藤井聡教授の説─ ~イタリアの市長の「自宅退避を促す痛切な叫び」

竹下雅敏氏からの情報です。
 藤井聡教授の「感染拡大スピードと各活動量の推移」という興味深いデータがあります。ゴールデンウィークに近づくにつれ、外出自粛要請から自宅にいる時間が増え、同時に職場で過ごす時間が減り、公共交通機関や小売店・娯楽施設を利用する時間が減っていることが分かります。これに伴って、感染拡大スピードはどんどん減少しています。
 ところが不思議なことに、ゴールデンウィークの期間には感染拡大スピードが急激に上昇しているのです。期間中に利用時間が増えているのは、小売店・娯楽施設くらいで、基本的に自粛要請を守り自宅にいたことが窺えます。また、この期間の前半に、公園を利用した人が多かったことが分かります。しかし、これでは急激な感染拡大スピードの上昇を説明出来ません。
 藤井聡教授は、ゴールデンウィーク期間中の活動の「質」が変化し、“親戚や友人達で集まって「食事」「宴会」「ホームパーティ」をする機会が増えた”ためではないかとしています。
 にわかには信じがたい説ですが、イタリアの市長の動画を思い出しました。“続きはこちらから”にその動画を再掲しました。もう一度ご覧になって下さい。
 「自宅退避を促す痛切な叫び」の中で、“市民の皆さんはなぜこんな時に急にランニングを趣味にするんですか。…あなた達が前回走ったのなんて小学校の校庭じゃないですか。…アパートでパーティーをしている人たちのところに私は今日注意をしに行きましたが…教えてくださいよ、私たちの街はいつからこんなに近所づきあいが良くなったんですか”と言っています。
 何度見ても笑える動画なのですが、どうやら日本も同じ状況だった可能性がある。山中伸弥教授がランニング時のエチケットとして、「マスクやバフの使用」を呼びかけていたのも、イタリア市長の「叫び」を聞いていると何となくわかる気がします。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)
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引用元)
(前略)
このデータを見ると分かることは以下の4点。
 
1)一般的傾向として、娯楽や買い物、公共交通機関の利用時間は、伸びれば感染拡大スピードがあがる傾向は認められそう。だから、これらの行動については、自粛すれば一定の効果はありそう。
 
2)ただし、公園、食料品、薬局、職場等の行動は、感染拡大スピードに影響与えている様子はあまりうかがえない。だから、これらを自粛するのは、あまり効果が無い、あるいは場合によっては「無駄」に終わる可能性が高い。
 
3)ただし、そうした行動自粛がどうこうっていう話より、ゴールデンウィークだってことで感染拡大スピードが上昇している事がわかる。その影響は、行動の自粛の影響を遙かに上回る。
 
4)おそらく、ゴールデンウィークだってことで、活動の「種類」が変わったので、活動の「時間」だけでは、拡大スピードの変化を説明しきれないのだろう。
(以下略)
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藤井聡京大教授「第二波に備え『8割自粛』を徹底検証すべし」
【緊急反論④:「効果の無い自粛」が多数あることが判明。以後、一律自粛を回避せよ】
引用元)
(前略)
まず、GWが始まるまでの間(4月1日~24日)の期間に着目しましょう。この間、感染拡大スピードが縮小してきていることが見て取れます。そしてそれに合わせて、小売店・娯楽施設や公共交通機関等での活動時間が「自粛」によって、下落してきていることが分かります。
(中略)
ところが、GW期間中に状況は一変します。(中略)… これはつまり、「活動時間」では量りきれない何らかの原因で感染スピードが上がったという事を意味しています。

では、その「何か」とは一体何かと言えば、それは言うまでも無く、活動の「質」「中身」です。つまり、活動の「頻度」や「時間」でなく「中身」が、GW前とGW中とでは全然違うものだったと考えられるのです。例えば、GWは同じ時間を過ごすにしても、親戚や友人達で集まって「食事」「宴会」「ホームパーティ」をする機会が増えたという可能性は十分考えられます。
(以下略)


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配信元)

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