アーカイブ: 食糧危機・備蓄

2025年4月からいよいよ食糧の有事立法「食糧供給困難事態対策法」が施行 〜「これは災害やパンデミックが起こった時に食糧の生産計画や販売に政府が介入する法律」

 2024年6月に参議院を通過した「食糧供給困難事態対策法」が2025年4月から施行されます。
「野田CEO」さんは、"「戦争に必要なのは『徴兵制』『食糧配給制』『情報統制』の三つ。」これから始まる「食糧供給困難事態対策法」は、そのうちの食糧配給制にあたり「有事の際における食料の確保と流通制限による国民一人一人への安定供給、つまりこれが配給制導入のカラクリ」"と見ています。
 鈴木宣弘先生は、"日本政府が日本の農業を積極的に潰し、規制緩和で大企業に参入させ「輸出でバラ色、スマート農業でバラ色」とあおり、不測の事態で食糧不足になった時は「支援はしないが命令はする」「農家を罰金で脅して特定の作物を作らせる」、これがこの法律で起きることだ"と解説されました。
 奥野卓志氏はさらに踏み込んで、"「これは災害やパンデミックが起こった時に 食糧の生産計画や販売に政府が介入する法律です 自分達(自民党)が食糧難になるように仕向けて自給率を下げて 食糧が足りなくなったら困るから政府が介入するね?ですか?」「最悪の事態を想定しながら立ち上がる時です 日本人が数千万人やられる事態だけは避けなければいけません 感染症でパンデミックを演出して行動制限を仕掛けて 食糧をコントロールして言いなりの奴隷にされます」"と予測されました。
 この食糧配給制の有事立法と並行して、4月1日に日本版CDC(JIHS)も発足の予定です。「医療のマンハッタン計画」となるBSL4施設も進行中です。今後の選挙では日本人の存在を賭けた判断が問われます。
(まのじ)
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[鈴木宣弘氏] 日本の農と食の危機が迫っている今、日本人の抗議は「詰めが甘い」「単なるパフォーマンスに終わる」/ どんなに不利な状況でも戦わねばならない時

 鈴木宣弘先生の渾身の警告でした。前半は、これまで何度も伝えてこられた日本の農業と食料の危機的現状です。そして後半は、絶体絶命の今、私たち各自の取り組みを「強化してスピードアップしないと、日本の農と食が救えない」ことを述べておられました。
「戦後のアメリカの占領政策のもと、食料からの属国化が進み、日本の食を独立させないために、どんどん農産物の貿易自由化が進められ、日本の農業の弱体化と日本の食料自給率の低下が進んだ。農業予算もどんどん減らされた。
いつでも安く食料が輸入できる時代は終わりを告げ、一方で赤字に苦しむ日本の農家はどんどん倒産し、今や日本の農家の皆さんの平均年齢は69歳。事態は深刻で、あと5年で農業が消える集落が日本中に出現する。この状況を放置し、本当に海外から食料が入らなくなったら、日本人はたちまち飢える。『農業問題は消費者問題』ということを皆がしっかりと知って、行動を起こさないといけない事態だ。
 取るべき政策は、国が農家の赤字を補填して生産が継続できるようにすること。また米は減反ではなく増産に転じて、政府が米を買い入れて備蓄を増やす。耕作放棄地には、他国のように農地に対する直接支払いを充実させて農地を守ること。
 しかし、ここに財政当局の縛りがある。アメリカから言われた武器を買う金はあるが、農業政策はできない。農業を守ることこそが国防だと理解する国会議員は多いが、議員立法は十分に進まず、財政当局の壁は打ち破れない。
(6:10〜)そのような中、私たちがやるべきことは、「植えるか!飢えるか!」運動だ。飢え死にするか、自分で植えるか、これぐらいの危機感で各人がリーダーとして、自分の地域で農家の皆さんと共に耕作放棄地を耕して、農家と消費者が一体的に一緒に作って一緒に食べるような「ローカル自給圏」をみんなの力で作っていく。それを自治体の政治行政がしっかりとサポートして、やがて国の政治行政を動かしていく。」
 フランスの女性が鈴木先生のセミナーを聞いて、「日本の皆さんはセミナーを聞いて、よく勉強して、がんばっている。でも詰めが甘い。フランスだったら政府が動くまで徹底的にやる。トラクターに乗ってパリに通じる道路を封鎖してでも、政府が"分かった、ちゃんと政策をやる"と言うまでやめない。そこまでやらないと結局パフォーマンス、アリバイ作りで終わってしまう。」と意見されたそうです。批判しても抗議しても動かない政府を追い詰めるのは政治家ではない、私たち国民しかいないということを指摘されたと思いました。
 鈴木先生の決めゼリフ「正義は勝つ、こともある」というそのココロは、「正義はそう簡単には勝たない。正しいことであっても実現できない不利な状況だ。しかし私たちは将来の子供達に責任がある。どんなに不利な状況でも戦わねばならない、今はその時だ。」
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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アリバイ作りは許されない~限界近づく食の危機
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【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】残された時間は多くない~「詰めの甘さ」の克服
引用元)
(前略) 農業を「生贄」にするために、メディアを通じて、日本の農業は過保護で衰退したんだっていう嘘が刷り込まれた。日本の農業は補助金漬けだって。でも調べたら、せいぜい所得に占める税金の割合は3割。スイス・フランスほぼ100%だ

えっと思うかもしれないが、命を守り、環境を守り、地域コミュニティーを守り、国土国境を守っている産業は国民がみんなで支える、世界の常識だ。それが唯一、おかしなことかのように思わされている日本人が、世界の非常識じゃないかと言うことを今こそ考えないと。

フランスのように政策を頑張ってきた国の農家の平均年齢は51歳。日本の農家の平均年齢はもう69歳。10年経ったら、日本の農業農村、どれだけ存続できるか。今、全国を回っているけれども、5年持たないって言う声さえ多い。特に、稲作や酪農が。あと5年続けてくれる人がこの地域にはいないと。地域が消えると。そういう状況がどんどん進んでいる

皆さんは一生懸命、農家と消費者が支え合う仕組みを作ろうとしてくれたり、農業をしっかりと頑張ってくれているけども、その皆さんの努力をもっともっと強化してスピードアップしないと、日本の農と食が救えないという、こういうことになってきているんだということを、ぜひ認識して、さらに皆さんが一肌も二肌も脱いでいただかないといけない状況だ。
(以下略)

久保田治己氏『農協が日本人の“食と命”を守り続ける!』〜 農協バッシングや「農協改革」と戦いながら「国民経済の発展に寄与する、日本人の、日本人による、日本人のための」組織

 1983年から全農に勤務され、農協と穀物メジャーとの戦いを身近に体験された久保田治己氏が「農協が日本人の“食と命”を守り続ける!」という本を出されました。「米国が恐れ、国際資本が狙い、世界が注目するこの最強の存在を、私たち日本人だけが知らされていない」という国際ジャーナリストの堤未果氏のドキッとする言葉が添えられています。
 農協といえば、かつての時事ブログにあった「TPP協定に沿った国内法の整備」の一環で浮上した「農協改革」を思い出します。農協バッシングが巻き起こり「全農株式会社化」の法案も通りました。日本買いが進む今、実は農協が日本のためにがんばっているということを知らせる本のようです。
 農協の組織を大まかに見ると、市町村ごとに農家の方々が(株主のように)出資をして「農協」を作る。その「農協」が集まって、都道府県ごとに「連合会」を作る。その連合会が集まって「全国連」を作る。その「全国連」は機能別に別れていて、米とか野菜を売ったり、肥料、農薬を買って農家に供給したり商社的な働きをするのが「全農(全国農業協同組合連合会)」、信用事業、金融事業は「農林中央金庫」、生保・損保など共済事業を「全共連」、他にも新聞、観光、病院「厚生連」などあり、全てを束ねているのが「中央会(全中)」、それらを全部集めて農協グループとかJAグループとか言うそうです。
 かつて久保田氏の提案で、日本が飼料用の穀物を安定的に輸入できるよう南半球の「AWB(オーストラリア小麦庁)」と全農の相互出資で合弁の子会社を設立しました。「AWB」はオーストラリアの小麦を独占的に輸出する権利を持っていた組織で、当時でも世界最大の穀物サプライヤーでした。その「AWB」は民営化が進み、株式上場した途端に巧妙な手段でカーギルに買収されてしまいました。そしてその5年後の2015年ころ、日本の規制改革会議が「全農を株式会社化しろ」と提言をし、「農協改革」が始まりました。
 「全農の株式会社化は進んでいるのか」という三橋氏の問いに、久保田氏は「農協法が改正されて、株式会社化できるということになった。しかし全農はまだその必要性を感じていない。」と答えました。「なぜカーギルが全農を買収したがっているのか。」という問いには、「アメリカから輸入される飼料用のトウモロコシの中で『遺伝子組み換えをしていないトウモロコシがほしい』という生活クラブ生協の要望に応えて、生協と全農が一緒になって、アメリカの農家から日本の畜産農家までを全部、分別管理をして遺伝子組み換えをしていないものを分けて運んでくる物流体系を構築した。するとその結果、他の商社も、全農にマーケットを奪われないよう穀物メジャーに同様の要求をすることになった。このような全農と生協との取り組みを好ましくないと思った者たちがあるらしい。」「アメリカのニューオーリンズに、輸入の分別管理に必要な全農の子会社がある。その子会社を買収できれば、全農と生協のルートを潰せるが、全農がその子会社を売ることはない。なので、親会社の全農を丸ごと買収しようというシナリオのようだ。」と見ておられます。5年前の「AWB」も同様に子会社を買うために親会社が買収されたことから、同じ手法で全農が狙われているということのようです。
 農協の機能のうち、JAのガソリンスタンドの話は印象的でした(14:32)。「農協さんがやらないと、その地域では誰もやらないですよね。」との三橋氏の言葉を受けて「経済的には成り立たないところでも、組合員さんがおられれば地域を守らなければならない、歯を食いしばってがんばっている。」と、まさしく公助を引き受けているのでした。
 著書の「はじめに」で紹介されているエピソードには、「世界中が未知の感染症に恐怖していた時期に、日本で最初の新型コロナ感染者を受け入れた病院は、JA神奈川県厚生連の相模原協同病院だった」ことや、「能登半島地震の発災後、翌日午前中に全国から駆けつけた18チームのDMATのうち、15チームが農協グループの病院だった」ことが記されています。農協へのイメージが変わりました。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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[ 鈴木宣弘氏 × 深田萌絵氏 ] 「今ね、米農家さんて1年働いて平均所得が1万円」時給にすると10円で、しかも平均年齢は69歳 / 日本の農業を全力で潰す自民党

 昨今の米不足について、鈴木宣弘先生が語っておられました。
流通の問題については、スーパーなどからコメが消えるほど不足している地域は偏在しており、必ずしも全国的な米不足ではなかったことから、流通ルートの違いによって生じた可能性を指摘されました。
また政府が100万トンほどあると言われる備蓄米を放出しない理由については、そもそも「日本政府は米の在庫調整をしない、余剰や不足の需給は市場に任せる」政策を決めていたそうです。国民が困っている時に政府が調整をしないのならば「何のために政府があるのか。」備蓄米放出の条件もハッキリしていないそうです。鈴木先生は「どういう条件になったら放出するか買い上げるか、数字で決めておくべきで、皆が分かるようにしておけば関係者も織り込んで行動ができる」と指摘されました。深田萌絵氏は「米は主食で、例えば半導体の不足とは意味が違う。半導体が不足したら困る企業は出てくるが、国民は飢えない。米が不足したら飢える国民が出てくる。こういう時こそ政府は責任を果たすべきではないか。」と真っ当なご意見でした。
 衝撃だったのは「今ね、米農家さんて1年働いて平均所得が1万円。」「え?え?え?意味がわかんない。」農家の経営が厳しいとは知っていましたが、稲作1000時間の時給にすると10円だそうです。しかも稲作農家さんの平均年齢は69歳。もう主食であるはずの稲作は絶滅寸前です。
それにもかかわらず、政治家や官僚は現場を見ずに「農家の赤字は支援はしない。しかし有事の際は命令で芋を作らせ、その強制命令に従わなければ罰金。」「行政、特に財政当局の思考の劣化は亡国の危機だ。」と鈴木先生は述べておられます。しかし連中はよく分かって意図して亡国を招いているのではないか。
 「日本の農業は潰れても構わないというほど食糧農業予算を削られ、一方で日米のグローバル企業は儲かるような議論ばかり進めている。実質的な減反政策は続き、農地を潰す転用政策も進められる流れの中で今の米不足がある。」「これからは農業政策を転換して、もっとどんどん米を作ってもらい、備蓄もすれば良い。エサ米や米粉も需要がある。輸出もできればやればいい。財政出動を需要を作る出口対策に持っていくべきだ。」
 鈴木先生のお話を聞けば聞くほど、自民党と官僚が全力で日本の農業を潰していることが分かります。国民のための、たかが1兆円の食糧安全保障のコストも惜しいらしい。
(まのじ)
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「令和の米不足の真相」鈴木宣弘× 深田萌絵 No.108
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[IWJ / 山田正彦氏] 意図的な米の出荷制限の理由は、大阪・堂島取引所で85年ぶりに始動した米の先物取引が影響しているのではないか

読者の方からの情報です。
 2024/8/29時事ブログでコメ不足の記事で取り上げました。その記事の中の動画では、米不足の理由がインバウンドでも不作でもないことを解説し、本当の理由として考えられることを2つ挙げていました。米不足最大の理由が「減反政策」、そしてもう1つは「米関係業者による出荷調整」でした。この動画では直近の米の在庫と消費量のデータ、また集荷量と販売量のデータから「お米が市場にただ流れていないだけ」ということを指摘しています。「ではなぜ出荷しないのかということは私の口からは言うことを控えさせてもらいます。」と述べておられました。
 9月11日IWJが、その出荷制限のナゾに答える解説をしていました。
現在すでに新米が流通し始めていますが「新米5キロで3千円 高すぎる」と報道されるなど米の品薄や価格高騰が表面化しています。しかし農水省は「9月には新米が流通し、米不足は解消されていく」との楽観的な見通しのもと、米不足解消のための備蓄米放出を拒み続けるという不可解な対応をしています。IWJでは、これについて山田正彦氏の見解を紹介しました。9月2日の山田正彦氏のオフィシャルブログをMAXさんがポストして下さっていたので全文掲載できました。
 この中で山田正彦氏は「大阪の堂島取引所で8月20日に、85年ぶりに本格始動したコメの先物取引『堂島コメ平均』の影響」を指摘しています。85年ぶりに、日本の主食をこともあろうに「資産運用商品」として扱うことにし、吉村洋文大阪府知事は「生産者、投資家、金融機関、皆さんがプレイヤーとなって、参加」しようと言うのです。そして「市場にお米がない→お米の価値が上がる→先物が高値で取引きされる→商社が儲かる だから政府は今(先物への投資家や商社などの利益を損なわないように配慮して)このタイミングでの備蓄米放出に『一層慎重に』なっているのではないか。」「これまではJAグループの反対で自民党も開設できなかったのですが。今回の農水省の態度を見ていると、放出時期を巡って政治家と行政、大商社が話を通じあって、一儲けを企んでいるのでは」と、踏み込んでおられました。「私たちの大事な主食である米を絶対に投機(投資)の対象にしてはいけないのです。」とも。
 農家さんを守り、私たちの食卓を守るには、農家さんから直接、適正な価格で米を購入することが大事になってきました。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)
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日刊IWJガイド・非会員版「大手メディアが報じない『令和の米騒動』の真実! 大阪でコメ先物取引が始動直後に連日ストップ高を記録! 主食である米が投機対象に!」2024.9.11号~No.4324
引用元)
(前略)
 8月21日付『日本農業新聞』は、20日に開かれた「堂島コメ平均」の記念式典で、吉村洋文大阪府知事が「生産者、投資家、金融機関、皆さんがプレイヤーとなって、参加して、(中略)これからどんどん海外の需要も増えてくる中で、(コメ先物取引は)生産と取引の安定、リスクヘッジ、そういった機能を果たすことになるだろう」と述べたことを報じています

 さらに、この記念式典で、堂島取引所の有我渉社長は、「(コメ先物取引は)価格に対するプラットフォームとして機能する、あるいは価格形成の機能、ヘッジツールとしての機能、あるいは資産運用商品としての機能など、いろいろな使い方がある」と述べています

 堂島取引所の有我社長の最後の言葉、「資産運用商品」としての米という言葉は、右から左へと聞き流すわけにいきません。

※米の指数先物本格化 堂島取引所(日本農業新聞、2024年8月21日)
https://youtu.be/GSnN7FyK3Mw

 心土不二のSNSを管理している山田正彦事務所のスタッフは、インスタグラムへの投稿の中で、山田元農水相の見方を、次のように示しています。

 「市場にお米がない→お米の価値が上がる→先物が高値で取引きされる→商社が儲かる

 だから政府は今(先物への投資家や商社などの利益を損なわないように配慮して)このタイミングでの備蓄米放出に『一層慎重に』なっているのではないか。
(以下略)

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