トイレは新型コロナウイルス感染のかなり危険な空間である! ~水を流した時に、糞便エアロゾルは空気中に最大で床から1メートル強の高さまで放出され、1分余り空気中に残る

竹下雅敏氏からの情報です。
 8月29日の記事で、“トイレを流した時に生じるエアロゾルが排水管を通じて拡散し…新型コロナ患者の住居の10階上と12階上のバスルームでエアロゾルが確認された”という中国広東省の集合住宅のケースを紹介しましたが、DNAパパさんの動画は、これを詳しく解説したものです。
 タワーマンションで、浴槽を使わずシャワーのみで済ましている場合には、浴槽部分のU字管に水が無いことがあり、階下の住人が用を足した際の糞便エアロゾルが排水管を通じて、浴室内に入ることが確かめられたということです。換気扇を使うことで浴室内が陰圧になり、下水管の空気が侵入するらしい。動画の10分辺りをご覧ください。
 16分5秒では、糞便エアロゾルが水を流した時に、どのくらい巻き上がるかを視覚化したものです。記事では、“空気中に最大で床から1メートル強の高さまで放出され…1分余り空気中に残る”とのことです。
 病院でクラスターが発生した時に、トイレでの感染が疑われたケースがありましたが、動画の14分15秒の所で、武漢の病院の換気扇のないトイレから濃いRNAが検知されたということです。このように、共用のトイレは要注意です。
 トイレでの感染を避けるために、“トイレの水を流す際は、便器のフタを閉めてから流すべきだ”ということや、“空気中に舞い上がったウイルスを避けるため、個室に立ち入る前に2分程度の時間を置くべきだ”との警告があります。
 しかし、狭いトイレの空間で、ウイルスを含んだ排泄物から煙が立ち上る「トイレット・プルーム」は、リアルにイメージできるだけに恐ろしい。野外コンサートの「水洗機能を持たないトイレ」では、N95マスクとゴーグルが要りますかね。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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トイレは新型コロナウイルスの感染危険地帯の可能性
配信元)
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思わぬところにリスクも トイレとウイルス感染の関係
引用元)
(前略)
2020年6月16日付で学術誌「Physics of Fluids」に掲載された論文では、トイレの水を流すときにできる水の渦によって、新型コロナウイルスを含む飛沫の雲が発生し、空気中に放たれることが示唆されている。
(中略)
新型コロナウイルスに感染した人が用を足すと、ウイルスはひとまず便器の中に収まる。しかし、その後「水を流すときにウイルスが巻き上げられ、人から人へ感染が広がる可能性があります」と、今回の論文の共著者で中国、揚州大学の物理学者、ワン・ジシャン氏は話す。
(中略)
今回の研究でワン氏のチームは、便器中で水の乱流が作り出す極小の飛沫(エアロゾル=空気中を漂う微粒子)が、空気中に最大で床から1メートル強の高さまで放出されることを、コンピューターモデルを使って示した。(中略)… こうして形成されるエアロゾルは1分余り空気中に残ることがわかった。また、トイレが頻繁に使われるほど、水が流れる勢いは強くなるという。
(以下略)
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コロナ後の世界の重要課題となる「公衆トイレ」の感染防止策
引用元)
(前略)
専門家らは、ウイルスが感染者の糞便を経由して広がる場合もあることから、トイレの水を流す際は、便器のフタを閉めてから流すべきだと警告する。しかし、多くの公衆トイレにはフタが備わっていない。
(中略)
そもそも、公衆トイレの利用はできる限り避けるべきだが「やむを得ず利用する場合は、空気中に舞い上がったウイルスを避けるため、個室に立ち入る前に2分程度の時間を置くべきだ」と、パデュー大学教授のQingyan Chenも述べた。
(中略)
今後は野外コンサートの再開も視野に入ってくるが、水洗機能を持たないトイレの設置には十分な配慮が必要になるだろう。

公衆衛生の専門家の間では、「トイレット・プルーム」という用語が用いられているが、これは狭いトイレの空間で、ウイルスを含んだ排泄物から煙が立ち上る現象だ。
(以下略)

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