「Covid-19はウイルスとして存在しない」という説、フェイクニュースがどのように生まれるのかがよくわかる記事

竹下雅敏氏からの情報です。
 昨日の記事で、“ロシア保健省が、徹底的な調査の結果、Covid-19はウイルスとして存在しないことが判明した”というフェイクニュースと思われる記事を紹介しました。
 この「Covid-19はウイルスとして存在しない」という説は、一部の陰謀論者に人気があるようです。しかし、現実にインフルエンザの症状とは異なる感染症の患者が、世界規模で多数存在しています。これをインフルエンザの延長線上で捉えたり、5Gの仕業とするには無理があります。
 私は、5Gで免疫力が低下し、病状が重くなるとは思いますが、これでは家庭内感染を説明出来ません。また、日本では「コロナ後遺症」と呼ばれている「Long Covid(長期コロナ感染症)」の症状から、風邪やインフルエンザとは考えられないです。
 2020年8月19日の記事で、翡翠氏の記事を紹介しました。この時のコメントにも記しましたが、氏の一連の記事の何処かに、「転載可」と書かれていたと思うのですが、何処に書かれていたのかが今はわかりません。
転載不可の場合は、お知らせください。
 新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真は、いくつもあります。私は「波動」から、ウイルスの電子顕微鏡写真が、確かに新型コロナウイルスであると認識しているので、「Covid-19はウイルスとして存在しない」という説は、直観的にあり得ないのです。
 また、直観から、「新型コロナウイルスは分離されている」と確信しています。以下の翡翠氏の記事の中でも、“Dr. Wu Zunyouも、2020年12月に北京大学でのスピーチで「中国はウイルス株(SARS-CoV-2)を分離した。」と、はっきり言っています”と書かれています。
 記事は、そのDr. Wu Zunyouが、「彼らはウイルスを分離しませんでした」と発言したとする情報が、実は新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する発言ではなく、SARS-CoV-2の「起源(Origin)」についてのもので、SARS-CoV-2に最も近いコウモリ由来のコロナウイルス「RaTG13」に関する発言だったとのことです。
 フェイクニュースがどのように生まれるのかが、よくわかる記事だと思います。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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理系院卒の怒り #9:中国の研究者が「新型コロナウイルスは存在しない」と言った?こんなデマを信じるな!
転載元)
(前略)
早速デマをぶった斬っていきましょう!(有言実行!)
(中略)
(中略)
中国CDCの主任疫学者であるDr. Wu Zunyouが、本当に「COVID-19(※ SARS-CoV-2)が存在することが証明されたことは一度もない」と発言したのか、一緒に確認していきましょう。
(中略)
 
(中略)
Dr. Wu Zunyouのインタビューの部分を書き出しました。(1:36〜)

(1:36〜)
Reporter「Why has the data not been shared?」
訳)データが共有されていないのはなぜですか?
Dr. Wu Zunyou「They didn’t isolate the virus. That's the issue.」
訳)彼らはウイルスを分離しませんでした。それは問題です。
Reporter「What about live animals sample?」
訳)生きている動物のサンプルはどうですか?
Dr. Wu Zunyou「It doesn't tell you anything. I do not suspect it's coming from what we originally thought.」
訳)それはあなたに何も教えてくれません。 それが私たちが最初に考えたものから来ているとは思いません。

https://youtu.be/YbSdG2imqEM
 
動画内でのDr. Wu Zunyouの発言は、「彼らはウイルスを分離しませんでした。」です。
(中略)
SARS-CoV-2は分離され、コッホの原則を満たすウイルスであることは既に解説した通りです。

理系院卒の怒り #7:コッホの原則は満たされていない?こんなデマを信じるな!
https://note.com/kawasemi_no_hina/n/n855fd35aeea6
2020/08/17

当然のことながら、Dr. Wu Zunyouも、昨年12月に中国・北京大学で開催されたBeijing Forum 2020のスピーチで「中国はウイルス株(SARS-CoV-2)を分離した。」と、はっきり言っています。



動画もあります。(2:35〜)

On January 7, China isolated the virus strain and identified it as a novel coronavirus.
訳)(2020年)1月7日、中国はウイルス株を分離し、それを新しいコロナウイルスとして特定しました。

[Beijing Forum 2020] Wu Zunyou on COVID-19's Control in the World
http://newsen.pku.edu.cn/news_events/news/global/10424.htm
DEC . 08 2020

 
では、どうしてNBC Newsのインタビューでは、Dr. Wu Zunyouは「彼らはウイルスを分離しませんでした。」と言ったのでしょう?
(中略)
注目して欲しいのは、インタビューの後半です。どうして急に『動物』の話が出てきたのでしょう? 不思議に思いませんか?
(中略)
1:08~のNBC Newsの動画の内容は、「WHOの調査チームによる武漢の現地調査(華南生鮮市場の視察)」、そして、SARS-CoV-2の『起源(Origin)』についてです。
(中略)
ウイルスのゲノム配列の比較解析から、SARS-CoV-2に最も近いウイルスは、『RaTG13』と名付けられた、コウモリ(Rhinolophus affinis)由来のコロナウイルスであることが分かっています。
(中略)
SARS-CoV-2とRaTG13のゲノム配列の一致率は96%です。この4%の違いは、2つのコロナウイルスが単一の祖先(起源)を持つことを示していますが、分岐したのは40~70年前とする報告があります。
(中略)
コウモリだけではなく、2017年8月から2018年1月の間に中国南部の税関で押収されたマレーセンザンコウ(Manis javanica)からも、SARS-CoV-2とよく似た特徴を持つコロナウイルスが見つかっています。
(中略)
分離・培養をベースにしたウイルスの起源の探索が非常に困難な作業であることは、想像に難くありません。
 
現在では、次世代シーケンサーを用いることにより、ウイルスの分離・培養をしなくても、未知のウイルスを発見することができる手法が確立されています。
(中略)
この新しい技術、次世代シーケンサーを用いて発見された『RaTG13』に関して、Dr. Wu Zunyouは「彼らはウイルスを分離しませんでした。」、そして、「それは問題です。」と言っているのです。
(中略)
SARS-CoV-2ではなく、SARS-CoV-2の『起源(Origin)』を明らかにする上で重要と考えられるコウモリのコロナウイルス『RaTG13』の話ですよ。
(以下略)

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