注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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配信元)
南アフリカ保健省は、クルーズ船で感染した男女2人の検体からハンタウイルスの一種「アンデスウイルス」を特定したと報告。
— あいひん (@BABYLONBU5TER) May 6, 2026
一方で、この型はヒトからヒトへ感染した事例の報告は稀で、持続的な感染連鎖は起きにくいとされている。
イラン情勢悪化と相まってコロナ禍を連想させるトピックが続く。 pic.twitter.com/QvnJbow91H
デジャブだ‼ダイヤモンドプリンセス号と同じ景色だ‼だから、歴史が大事なんだ。
— 吉野敏明(よしりん) (@yoshirin100) May 7, 2026
日本人も乗船「ハンタウイルス」集団感染か 乗客語る”緊迫の船内”(テレビ朝日系(ANN))https://t.co/tXs6QjWauP
2021年、GAVIが出した「ハンタウイルスが次のパンデミックになる?」という記事が拡散されています。https://t.co/I40RNE6PGQ pic.twitter.com/wZTM2TCo5N
— 金子吉友(反DS 歴史研究者) (@ykaneko_x) May 6, 2026
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ハンタウイルスのヒトからヒトへの感染への懸念から思い出す機能獲得研究の歴史
転載元)
In Deep 26/5/6
今回のクルーズ船の件は自然感染だとしても
大西洋に停泊していたクルーズ船で「ハンタウイルス」の集団感染が発生して、少なくとも 3人が死亡したという出来事については、日本でも報じられています。
このクルーズ船は南米アルゼンチンを出航し、西アフリカ沖の島国カボベルデに向かっていたようです。
一般的には、ハンタウイルスは、齧歯類(ネズミなど)が感染源で、「ヒトからヒトへは感染しない」とされていて、エアロゾル感染するとすれば、齧歯類の糞尿や唾液などに排泄されたウイルスからのものだとされています。
ただ、公的な説明でも、
というように、文言が「されている」で締められているあたり、はっきりしない部分は多いようです。
しかし、観光用のクルーズ船に、大量のネズミがいたり、その排泄物があるとも思えず、今回の集団感染の謎は残っています。WHO は、「ヒトからヒトへ感染している可能性がある」と述べていることが報じられています。
一般的には、ハンタウイルスはヒトからヒトへの感染はまれで、ただ、ハンタウイルスの中で「唯一」となるヒトからヒトへの感染が確認されている型に、南米のアンデス山脈周辺で発見された「アンデスウイルス」というものがあるそうで、今回のクルーズ船の出発地が南米だったということもあり、そのあたりに感染源があったのかもしれません(ただし、それでもヒトからヒトへの感染はきわめてまれなようです)。
クルーズ船といえば、日本では新型コロナの最初の頃を思い出したりもしますが、ハンタウイルスはコロナとは致死率が違います。
ハンタウイルスの致死率は、米 CDC によれば、致死率は 5~ 15%で、
「呼吸器の症状が表れた場合の致死率は約 40%」
だそう。
ちょっと高いですね。
今回のような比較的まれなウイルスによる集団発症や死亡事例については、感染が起きること自体はそんなに大ニュースだとも思わないのですが、
「世界中のメディアが大ニュースとして報じているあたりがニュース」
なのだとは感じます。
何だかコロナのときと同じです。
ハンタウイルスと聞いて、いくつか思い出すことは、モデルナ社が韓国の大学と提携して、長く「ハンタウイルスの mRNA ワクチンの開発」を続けていることと、そして、他のウイルス同様に、ハンタウイルスでも機能獲得研究が続けられてきたという歴史です。
モデルナ社のmRNAハンタウイルスワクチン
モデルナ社が、韓国の名門である高麗大学と提携して、ハンタウイルスの mRNA ワクチンの開発を発表したのは 2024年9月のことでした。
以下は当時のニュースリリースからの抜粋です。
ここに「疾病X」という懐かしい言葉が出てきます。疾病X (Disease X)は、病原体 X とも訳されますが、この言葉は、新型コロナウイルスが公式に世に出てきたほんの少し前の 2019年9月に WHO が、
「 36時間以内に 8000万人を殺す可能性のある病原体X」
として警告を発表したことがあり、その時と同じ言葉ですね。
(中略)
内容については、以下の In Deep の記事にあります。コロナが正式に登場する 2カ月ほど前の記事です。
・WHOと世界銀行が「36時間以内に地球の人間を8000万人殺すパンデミックを起こす可能性」を懸念する《病原体X》とは一体何なのか?
In Deep 2019年9月25日
そして、さらに思い出すのは、2024年に元CDC所長が、
「鳥インフルエンザの機能獲得研究がパンデミックを引き起こす可能性について警告した」
ことなどです。
これは、In Deep のこちらの記事にあります。
この「鳥インフルエンザ」の部分を他のウイルスに置き換えれば、機能獲得研究が行われているウイルスなら、どれでも当てはまります。
ハンタウイルスの機能獲得研究って、どのくらい行われてきたのだろうと調べてみました。
機能獲得研究というのは、遺伝子などの改変などにより、毒性や感染性などを変えていく研究です。コロナでは非常に長く行われてきました。
ハンタウイルスの機能獲得研究
結論からいえば、ハンタウイルスの機能獲得研究は、新型コロナほどの歴史はなく、また、研究自体も少ないです。
何しろ、新型コロナウイルスに関しては、最初にファイザー社が「コロナウイルスのスパイクタンパク質遺伝子治療に関する特許」を出願したのは、1990年のことで、つまり 36年前のことです。
30年以上にわたるコロナウイルスの機能獲得研究の歴史は、以下の記事などにそれぞれあります。
・「流出」ではない:過去30年にわたるコロナウイルスの歴史をもう一度見てみる。それはCDCとファイザーだけが特許を持つ人工物
In Deep 2023年3月4日
・…1990年のファイザー社の特許「コロナウイルス遺伝子組み換えスパイクタンパク質の発明」から30年間の努力の歴史
In Deep 2021年7月15日
2020年に行き着くまでは、長い歴史があったのですよ(スパイクタンパク質の研究だけで 30年以上)。そういう意味では、パンデミックは製薬企業の努力の賜とも言えます。
そこから見ると、ハンタウイルスは、
・キメラウイルス(異なるウイルスの遺伝情報を融合させたウイルス)の作成 → このインドの研究など
・げっ歯類での感染実験 → このカナダの研究など
が見つかるくらいで、コロナのような広がりは見当たりません。もっとも何か機密の研究があれば別でしょうが。
また、「生物兵器としてのハンタウイルスの研究」も、古い時代には行われていたようですが、その後のものは文献が見当たりませんので、行われていない可能性が高いです。もちろん、これも何か機密の研究があれば別です。
生物兵器としてのハンタウイルスで、ある程度文章かされているのは、朝鮮戦争(1950-53年)時で、以下のようにあります。
他に、旧日本軍(731部隊)や旧ソ連の生物兵器プログラムでの研究が言われることもありますが、公式な記録はないとされています。
現在でも、ハンタウイルスは、日本のバイオテロでの生物兵器として、炭疽菌や天然痘、エボラウイルスなどと共に含まれていますが(NHKブックス『忍び寄るバイオテロ』による)、ハンタウイルスは、他のウイルスと比較すると積極的に研究されているという感じではないようです。
そういうことで、今回のクルーズ船でのハンタウイルスの集団感染は、南米のアンデスウイルス等の自然発生と考えるのが妥当だと思われますが、今後いつかは、機能獲得研究によってもたらされる新たなパンデミックが発生する可能性は常に高いと思っています。
それが流出でも故意でも、起きる時には起きてしまうものです。
現在の世界は機能を獲得したウイルスに満ちていますので。
大西洋に停泊していたクルーズ船で「ハンタウイルス」の集団感染が発生して、少なくとも 3人が死亡したという出来事については、日本でも報じられています。
このクルーズ船は南米アルゼンチンを出航し、西アフリカ沖の島国カボベルデに向かっていたようです。
一般的には、ハンタウイルスは、齧歯類(ネズミなど)が感染源で、「ヒトからヒトへは感染しない」とされていて、エアロゾル感染するとすれば、齧歯類の糞尿や唾液などに排泄されたウイルスからのものだとされています。
ただ、公的な説明でも、
> ウイルスは糞尿や唾液などに排泄され、宿主間の感染は咬傷による唾液や糞尿などのエアロゾルを介して起こるとされている。 Wikipedia
というように、文言が「されている」で締められているあたり、はっきりしない部分は多いようです。
しかし、観光用のクルーズ船に、大量のネズミがいたり、その排泄物があるとも思えず、今回の集団感染の謎は残っています。WHO は、「ヒトからヒトへ感染している可能性がある」と述べていることが報じられています。
WHO クルーズ船でハンタウイルス“ヒトからヒトへ感染している可能性” ゲノム解析進める
TBS NEWS DIG 2026/05/06
WHO=世界保健機関は、大西洋を航行中のクルーズ船での「ハンタウイルス」について、「ヒトからヒトへ感染している可能性がある」として、ウイルスの解析を進めていると明らかにしました。
WHOの担当者
「とても密接な接触がある人たち、夫婦や同じ客室にいた人の間で、ある程度ヒトからヒトへの感染が起きている可能性があります」
WHOは5日、大西洋を航行中のクルーズ船で「ハンタウイルス」がヒトからヒトへ感染している可能性があるとして、ウイルスのゲノム解析を進めていると明らかにしました。
一般的には、ハンタウイルスはヒトからヒトへの感染はまれで、ただ、ハンタウイルスの中で「唯一」となるヒトからヒトへの感染が確認されている型に、南米のアンデス山脈周辺で発見された「アンデスウイルス」というものがあるそうで、今回のクルーズ船の出発地が南米だったということもあり、そのあたりに感染源があったのかもしれません(ただし、それでもヒトからヒトへの感染はきわめてまれなようです)。
クルーズ船といえば、日本では新型コロナの最初の頃を思い出したりもしますが、ハンタウイルスはコロナとは致死率が違います。
ハンタウイルスの致死率は、米 CDC によれば、致死率は 5~ 15%で、
「呼吸器の症状が表れた場合の致死率は約 40%」
だそう。
ちょっと高いですね。
今回のような比較的まれなウイルスによる集団発症や死亡事例については、感染が起きること自体はそんなに大ニュースだとも思わないのですが、
「世界中のメディアが大ニュースとして報じているあたりがニュース」
なのだとは感じます。
何だかコロナのときと同じです。
ハンタウイルスと聞いて、いくつか思い出すことは、モデルナ社が韓国の大学と提携して、長く「ハンタウイルスの mRNA ワクチンの開発」を続けていることと、そして、他のウイルス同様に、ハンタウイルスでも機能獲得研究が続けられてきたという歴史です。
モデルナ社のmRNAハンタウイルスワクチン
モデルナ社が、韓国の名門である高麗大学と提携して、ハンタウイルスの mRNA ワクチンの開発を発表したのは 2024年9月のことでした。
以下は当時のニュースリリースからの抜粋です。
高麗大学ワクチンイノベーションセンターがモデルナ社と共同でmRNAベースのハンタウイルスワクチン開発に取り組む
eurekalert.org 2024/09/05
高麗大学医学部ワクチンイノベーションセンターは、世界的な製薬会社であるモデルナ社と本格的な共同研究を開始し、mRNAベースのハンタウイルスワクチンの開発に取り組むことになった。
高麗大学のホ・ワン教授の研究チームが開発したハンタウイルスワクチンは 1990年の承認以来使用されているが、世界保健機関がハンタウイルスを潜在的な「疾病X」病原体として指定したことは、より広範なハンタウイルス株に有効な新しいワクチンの必要性を強調している。
2023年9月に研究協定を締結して以来、両機関はモデルナのグローバル公衆衛生イニシアチブである mRNA アクセスプログラムを通じて協力してきた。
ここに「疾病X」という懐かしい言葉が出てきます。疾病X (Disease X)は、病原体 X とも訳されますが、この言葉は、新型コロナウイルスが公式に世に出てきたほんの少し前の 2019年9月に WHO が、
「 36時間以内に 8000万人を殺す可能性のある病原体X」
として警告を発表したことがあり、その時と同じ言葉ですね。
(中略)
内容については、以下の In Deep の記事にあります。コロナが正式に登場する 2カ月ほど前の記事です。
・WHOと世界銀行が「36時間以内に地球の人間を8000万人殺すパンデミックを起こす可能性」を懸念する《病原体X》とは一体何なのか?
In Deep 2019年9月25日
そして、さらに思い出すのは、2024年に元CDC所長が、
「鳥インフルエンザの機能獲得研究がパンデミックを引き起こす可能性について警告した」
ことなどです。
これは、In Deep のこちらの記事にあります。
この「鳥インフルエンザ」の部分を他のウイルスに置き換えれば、機能獲得研究が行われているウイルスなら、どれでも当てはまります。
ハンタウイルスの機能獲得研究って、どのくらい行われてきたのだろうと調べてみました。
機能獲得研究というのは、遺伝子などの改変などにより、毒性や感染性などを変えていく研究です。コロナでは非常に長く行われてきました。
ハンタウイルスの機能獲得研究
結論からいえば、ハンタウイルスの機能獲得研究は、新型コロナほどの歴史はなく、また、研究自体も少ないです。
何しろ、新型コロナウイルスに関しては、最初にファイザー社が「コロナウイルスのスパイクタンパク質遺伝子治療に関する特許」を出願したのは、1990年のことで、つまり 36年前のことです。
30年以上にわたるコロナウイルスの機能獲得研究の歴史は、以下の記事などにそれぞれあります。
・「流出」ではない:過去30年にわたるコロナウイルスの歴史をもう一度見てみる。それはCDCとファイザーだけが特許を持つ人工物
In Deep 2023年3月4日
・…1990年のファイザー社の特許「コロナウイルス遺伝子組み換えスパイクタンパク質の発明」から30年間の努力の歴史
In Deep 2021年7月15日
2020年に行き着くまでは、長い歴史があったのですよ(スパイクタンパク質の研究だけで 30年以上)。そういう意味では、パンデミックは製薬企業の努力の賜とも言えます。
そこから見ると、ハンタウイルスは、
・キメラウイルス(異なるウイルスの遺伝情報を融合させたウイルス)の作成 → このインドの研究など
・げっ歯類での感染実験 → このカナダの研究など
が見つかるくらいで、コロナのような広がりは見当たりません。もっとも何か機密の研究があれば別でしょうが。
また、「生物兵器としてのハンタウイルスの研究」も、古い時代には行われていたようですが、その後のものは文献が見当たりませんので、行われていない可能性が高いです。もちろん、これも何か機密の研究があれば別です。
生物兵器としてのハンタウイルスで、ある程度文章かされているのは、朝鮮戦争(1950-53年)時で、以下のようにあります。
> アメリカ軍で約 3,000人規模の韓国出血熱が発生し、米軍はこれを敵(北朝鮮・中国)による生物兵器攻撃の可能性を疑った(実際は自然のハンタウイルス発生だった)。これが米軍のハンタウイルス研究のきっかけとなり、米軍は診断・治療・病原体解明を目的に米国陸軍感染症医学研究所などで研究を進めた。 military.com
他に、旧日本軍(731部隊)や旧ソ連の生物兵器プログラムでの研究が言われることもありますが、公式な記録はないとされています。
現在でも、ハンタウイルスは、日本のバイオテロでの生物兵器として、炭疽菌や天然痘、エボラウイルスなどと共に含まれていますが(NHKブックス『忍び寄るバイオテロ』による)、ハンタウイルスは、他のウイルスと比較すると積極的に研究されているという感じではないようです。
そういうことで、今回のクルーズ船でのハンタウイルスの集団感染は、南米のアンデスウイルス等の自然発生と考えるのが妥当だと思われますが、今後いつかは、機能獲得研究によってもたらされる新たなパンデミックが発生する可能性は常に高いと思っています。
それが流出でも故意でも、起きる時には起きてしまうものです。
現在の世界は機能を獲得したウイルスに満ちていますので。


「一般的には、ハンタウイルスは、齧歯類(ネズミなど)が感染源で、『ヒトからヒトへは感染しない』とされていて、エアロゾル感染するとすれば、齧歯類の糞尿や唾液などに排泄されたウイルスからのものだとされています。」とありますが、エアロゾル感染もあるとは断定はできていないようです。しかしWHOは「ヒトからヒトへの感染が起きた可能性がある」と発表しました。
In Deepさんは「今回のような比較的まれなウイルスによる集団発症や死亡事例については、感染が起きること自体はそんなに大ニュースだとも思わないのですが、『世界中のメディアが大ニュースとして報じているあたりがニュース』なのだとは感じます。」とコメントされていました。この点も新型コロウイルスを思い出させます。
新型コロナウイルスが公式に世に出た少し前の 2019年9月に WHO は「 病原体X」という言葉を使って警告しており、2024年9月に高麗大学ワクチンイノベーションセンターがモデルナ社と共同でmRNAベースのハンタウイルスワクチン開発に取り組むことを発表した時に、WHOはやはりハンタウイルスを潜在的な「疾病X病原体」という言葉に指定しました。いずれも機能獲得研究が行われていましたが「ハンタウイルスの機能獲得研究は、新型コロナほどの歴史はなく、また、研究自体も少ない」ようです。ハンタウイルスは他のバイオテロの生物兵器とされる「炭疽菌や天然痘、エボラウイルスなど」と比較すると、積極的に研究されているという形跡はないそうです。にもかかわらず、以前から新型コロナのお次はハンタウイルスだという「予言」が散見されていました。
In Deepさんは、"今後も流出だろうと故意だろうと新たなパンデミックが起きる可能性は常に高い"と見ています。「現在の世界は機能を獲得したウイルスに満ちていますので。」