[VICE]隠蔽される核大災害:被曝する子ども、線量数値捏造、蝶の死亡と続出する奇形、農家の苦悩、経産省役人の使命…

 竹下氏から情報提供していただきました。この動画で一番大切なのは、2番目の見出し部分だと思います(この部分は、以前にも掲載させていただきました)。大瀧教授によると、福島で取れた葉を食べた沖縄の蝶が「みんな死にました」とのこと。そして、二代目には奇形や死亡する蝶が続出し、「第3世代は、更に悪い!」とのことです。
 1番目の見出し部分にでてくる西尾医師によると、「明らかに被曝しています。本来は住むべきとこではない!」と警告しています。外部被曝に加え、食事による内部被曝やホットパーティクルの吸い込み等を考え合わせると、蝶と同じような悲劇が懸念されますが、最後に出てくる官僚の使命は「心配することは何もないとみなさんに示すこと」だそうです。
(編集長)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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転載元)


1.隠蔽される核大災害:被曝する子ども、線量数値捏造

3.11の大津波に引き続いて、 福島第一原発の3基の原子炉が、連続して爆発した。潜在的な核大災害に関する世界的関心にもかかわらず日本政府は、状況の厳しさを過小評価した。

災害時の日本の国会議員として川内博史氏は、政府の不適切な対応を目の当たりにした。

記者:「この事故によって引き起された損害範囲について、政府は嘘をついていると思いますか?」

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川内博史氏:「この福島事故が引き起こしている危機についての認識が政府にはあまりないのではないか。福島第一原子力発電所から空気中に放出された放射性セシウムの総量は広島型原爆が放出した放射性セシウムの量の168倍であると、じゃあ、どう対処するのかということになると、政府は『大丈夫です、大丈夫です』と。」 

この事故が、ヒロシマ原爆の放射能より168倍悪いレベルと分かっているのに、政府は「大丈夫だ!」と言う対応に驚きました。

私たちは、さらに調査することに決めました。この学校で、甲状腺癌に関して人々をテストして回っているNGOがある。甲状腺癌は、放射線によって引き起こされる疾病のうちの1つです。この場所で、私たちは、地方の子どもたちを診察している癌専門医の西尾正道医師に会い­ました。

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西尾医学博士「明らかに被曝しています。本来は住むべきとこではない!ところが­一切そういうことは言わない!事故を隠蔽する姿勢が、前面に出ている。」

記者:「あなたには、お腹に赤ちゃんがいるので、当局に何か注意されたことがありまし­たか?」

住民:「特に注意されたことは何もないです。」

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西尾医学博士:「たくさん隠している。モニタリングポストの値も、そもそも低く抑えて­いる。

モニタリング・ポストとは、政府に資金提供され設置されたガイガー・カウンターのこと­です。しかし、問題は、政府が単に"ポスト"の地域周辺だけを急いで除­染した、と多くの地元住民が信じていることです。

ハシモト・カヨコさんは、真実を暴くことが個人の使命だとしています。
ハシモト・カヨコさん「国が出した放射線数値は、いくら計算しても合いません。」

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全体構想である公設ガイガーカウンターそのものが疑わしくなっている。わずか数フィー­ト遠方に行くと二倍くらい高い数値になるのだ。また、さらに離れていくと、それらの公­設モニタリングポストは、完全に無意味だと感じ始めるのだ。

記者:「学校の隅に、ガイガーをしばらく置いてみます。なんだこりゃ!"3.5"マイクロシーベルトです。」

ここの放射線レベルは、小学校の遊び場のまわりのモニタリング・ポストより20倍高い­!しかし、なぜ、このような問題が起こるのか?


2.蝶の死亡と続出する奇形、農家の苦悩 

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記者:地球の生態系における放射能汚染の長期的な影響について、よりよく理解する為、私た­ちは琉球大学の研究者で特異な研究に焦点を当てている大瀧丈二博士に会いに沖縄へ行き­ました。蝶の寿命は、わずか約1か月です。したがって、何世代にも渡る"放射線に汚­染された食物"の影響を、短期間で研究することができます。

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大瀧博士:「私たちは福島から植物[カタバミ]の葉を集めました。そして、その葉を沖­縄で集めた蝶の幼虫に与えました。それら幼虫は健康であるべきですが、福島の汚染され­た植物を食べさせました。その後、何が起こるか観察しました。」

記者:「どうなりましたか?

大瀧博士:「みんな死にました!

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大滝博士の実験は、汚染された食物が与える生体への深刻な驚愕すべき影響を示したのだ­。

記者:「では、これは健康的な食物を食べた正常な蝶ですね。」

健康的な食物を食べた正常な蝶

健康的な食物を食べた正常な蝶

大瀧博士:「そうです。非常に美しい模様で平らな羽ですよね。」

次は、幼虫の段階で汚染された食物を食べた蝶です。

幼虫の段階で汚染された食物を食べた蝶

幼虫の段階で汚染された食物を食べた蝶

大瀧博士:「すぐに、しわが寄った翼だとわかりますよね。」

記者:「本当に、蝶にすら見えませんね。」

大瀧博士:「私たちは、第2世代の死亡率と異常の割合がはるかに高いことを知りました­。

記者:「第3世代は?」

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大瀧博士:「第3世代は、更に悪い!

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食物汚染の証拠は、世代を超えて悪影響があり、福島県の第一の産業が農業であること­が特に怖いのです。福島第一から80キロの須賀川の農家のタルカワ・カズヤ氏。8世代­前から、ここに住んでいます。津波後の時期でも、政府は通常通り、彼らが農産物を売り­続けることを認めました。現在の農産物の放射線の限度は、1キログラム当たり100ベ­クレルです。

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タルカワ氏「(土壌汚染が)3千ベクレルくらいあるのも何もわからずに生産していた­。」「自分でもわかっていて、店に売るのは、凄く、犯罪を犯しているような..。私は­、どの数字だったら食べても安全なのかというのは、(放射能)未検出の物だけです。」

彼が、高度に汚染された農産物を売っていたと分かるまでに2週間以上掛りました。彼­の父親は、罪の意識を患いました。

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タルカワ氏:「ここにあった木に、首をつっていました。

事故以降の3年で、タルカワ農場は作物をもう一度売るためにきれいにされました。これは遂行されている公式な政府の汚染除去プロセスです。彼らはそこに行き、土の最­上層をかき集め、ごみ袋に詰め、遠方に運搬します。そして、現時点で、彼らは、福島中­に積み重ねられた25万トンの汚染土壌をどこで永久に保管すべきか分からない。


3.東電の取材対応、作業員は新証言、経済産業省役人の使命 

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ミチオ・カク 米国物理学博士:「3万トンの放射性汚染水が地面に直に漏れています。[東電が]数週間否定の後、社会的問題になりました。誰が海洋に汚染水が、どれだけ漏れているかわかるのですか?」

私たちは、東電の透明性の欠如について直接答えをいただこうと、本社へ行きました。しかし、彼らは私たちを建物に入れさえしなかった。取巻きに守られた広報の上層部と正面階段で会った。

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東電:「我々は情報公開をきちんとやっていくことが大事だと思っておりますし」

記者:「300トンの汚染水が海洋に漏れていたのを認めるのに2年も掛りましたね。では、どうすれば国際社会と日本の人々が、今、東電を信じられるのでしょうか?

東電:「申し訳ないですけど..もうそれ以上…。

東電広報の代表は、私たちに答えようとしなかった。しかし、私たちは、身元を明かさない条件で、従業員のうちの1人に接触することができた。

彼が我々に伝えたのは、彼が信じる損害の実際の範囲であった。

記者:「汚染水の漏洩がどれほど悪いかを、東電は、隠蔽しようとしていますか?

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従業員X氏:「そうですね。はい。それ以外の非常にたくさんの大きな問題、そういったものが無数にあります。事故から3年近く経ちますが、そのなかで、最初の頃にポンプやホースや、建屋そのもの、そういったものが次々壊れ始めています。それはだんだん悪くなっています。それぐらいの大きなトラブル、また、冷却が止まってしまったりすると言うような可能性もゼロでは無いと思います。」

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恐ろしい状態の施設の事を聞き、私たちは自分でそれを見る必要に迫られた。福島第一への取材許可を何度も試みた後、私たちは、ついに許可を与えられた。指定された政府高官を同伴する条件のみで。

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記者:「私たちは、経済産業省の木野正登さんと、ちょうど今、車で向かっているところです。彼の使命は、心配することは何もないとみなさんに示すことです。」

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記者:「これはヤバイですよ!」

政府が、避難指示区域で防護服の着用義務をあらゆる訪問者に命じている高放射能レベル­にもかかわらず、木野さんは、いかなる安全防護服の着用も拒絶した。彼が、福島地域が安全だと、私たちのカメラと世界に示し説明するためだ。

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記者:「彼らは防護服を着てますよ! 東電の従業員たちですよ。たった今、東電の人達に言われたのは、私たちが、ここに滞在するのはよくない。ですから、今すぐ、ここを離れます!木野さん、東電は、今、私たちにどうしてほしいのですか?」

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木野氏:「うーん..、理由はよくわからない。

東電や政府が進んで認めたくないことが、明らかに、さらにここで進行しているのです。

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この事実に加えて、日本政府は、国家機密を漏らす人々に10年の実刑判決を課せる法律をまさに可決した。秘密保護法は、福島原発の内部告発者に適用することができ得ると、ジャーナリストは心配している。そして日本の将来は、さらに寒々として見え始めるだろう。

川内博史前議員:「本当の真実になかなかアクセスしにくくなる。」

人々を沈黙させようと試みる政府が、次の世代の脳裏をおおう放射能の暗い現実を変えることは出来ないのだ。

ミチオ・カク博士:「数々の隠ぺいのため、小さな原発事故が、総ての生命への最大の核災害のひとつに成り得る。」

川内博史前議員:「このまま続けると、日本が大変なだけじゃない。地球が大変なことになる、と言うふうに思います。」

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