アーカイブ: 被曝問題

能登半島地震と原発 〜 志賀原発に事故が発生すれば能登半島の先端の人々は逃げられない / 老朽原発の対応年数を60年に延ばすと「資産に勘定され黒字化」喜ぶのは投資家だけ

 能登半島地震について、原発の観点から振り返りました。志賀原発と柏崎刈羽原発は幸い稼働していませんでしたが、大飯原発の3、4号機と高浜原発の1、2、3号機は稼働中でした。そしてこのエリアには高速増殖炉もんじゅと新型転換炉ふげんがあります。志賀原発の1、2号機の変圧器から3,500リットル以上の油漏れが起き、2号機では火災を消火したという官邸からの発表がありましたが、後に北陸電力から「現場では火災があったと判断」したけれども「焦げは確認できなかった」など、事態がよく分かりません。おしどりマコさんは「北陸電力のプレスリリースは 東京電力に比べて情報量が少ない」「大変なシビアアクシデント時こそ 迅速な情報共有が重要になってくる」と指摘され、烏賀陽弘道氏は「(福島第一原発では)運転していない原子炉ですら、高温を放つ使用済み燃料棒が、原子炉に隣接したプールの中に貯蔵されているという事実。その冷却機能を喪失しそうになった。本来、それは速やかに再処理工場に送られているはずのものだった。原発に置いておいてはいけないのだ。今回の志賀原発でも同じことがわかった。異常な状態が日常化している。」と批判されました。志賀原発で事故が発生した場合、能登半島の先端に住む人々は、一旦、原発に向かうしか逃げ道がありません。
 その先端の珠洲市は、かつて原発が作られようとした時、住民の方々が猛反対をされたそうです。そのおかげで、今回の地震による原発事故を回避できました。「猛反対してくれた住民の皆さんには感謝しかない。足を向けて寝られない。」
 原発の構造は、30年程度の「日常的な運転ですら鉄錆が溜まり、 配管に当たり傷つける」そうです。しかしその耐用年数を60年に延長すると、資産に勘定され黒字化します。投資家にとっては「高配当が得られるのであれば、日本が原発事故で滅びようが知ったことではない。」とあります。
(まのじ)
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[おしどりマコさん] IAEAが東電の汚染水放出の検証作業を行う中、配管洗浄中の作業員が高濃度の汚染水を被る事故が発生 〜 2人は身体の表面線量が下がらず入院へ

 10月25日、おしどりマコさん・ケンさんが、2011年からの東電記者会見を振り返る動画に出演されたというので、チェックしようと考えていました。ところが冒頭に、東電事故のニュースが飛び込んできました。マコさんのお知り合いを通じて、現在現役で福島第一原発で働かれている方からの情報提供があったようです。動画の内容は後日に回し、福島第一原発の事故を取り上げました。テレビの速報では"25日午前11時頃、作業員の方が配管の洗浄をしていたところ、ホースが外れ、汚染水などが飛散した。20代から40代の男性作業員5人に放射性物質が付着した。線量や汚染水の濃度は報じられていない"という概要でしたが、マコさんの得た情報では、"東芝の下請けのエイブルが事故を起こした。汚染水をぶちまけて救急車やらで大騒ぎだった。漏れた上を救急隊員が歩いて汚染水に足をつけて、汚染水を拡散していた"という状況だったようです。
 マコさんによると、今ちょうど福島第一原発にIAEAが入っていて、いつもより気をつけていたはずなのに、このような重大な事故が起こってしまったこと、そして最近このような「アホみたいなトラブルがめちゃくちゃ多い」杜撰な状況になっているそうです。"3・11から12年経ち、配管も東電自体も劣化していて、現場の方々に一番しわ寄せがくる。現場の方々に何事もないようにと願っています"と話されていました。
 その後、東電からの報道向け一斉メールで、身体の表面の放射線量が下がらない2人は、福島県立医科大学附属病院に搬送されたことが分かりました。ここでも表面線量の情報がありません。
 そして翌26日の東電の会見で、マコさんがしっかり質問をされたようです。「最も身体汚染された方は10万cpm超、ということは、サーベイメーターの検出限界を振り切れたのではないか。」「β線熱傷は、被ばくして2~3週間後に発症する、2週間の入院、経過観察というのはβ線熱傷の経過を見るのではないのか」「汚染水によるβ線熱傷の可能性の入院というのは 2011事故直後の2011/3/24以来、という理解でいいか」いずれも東電が認めましたが、マコさんの質問が無かったら、その重大さに気づけただろうか。今なお情報統制の最中です。
(まのじ)
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[烏賀陽弘道氏のALPS水・海洋排水解説] 汚染水の海洋放出を正当化する大量のプロパガンダをファクトで指摘 〜 世界の原発が排出する冷却水と事故を起こした福島第一原発の海洋放出との決定的な違い

読者の方からの情報です。
 8月26日、烏賀陽弘道氏が「福島第一原発 ALPS水・海洋排水に関する12のディスインフォメーションを指摘する」という動画をアップされました。日本の汚染水海洋放出を正当化し、批判的な見解を貶めるような大量のプロパガンダが展開される中、妨害にも負けず少なからぬ人々が海洋放出の問題点を指摘しています。とりわけ烏賀陽氏の分かりやすい解説が注目されているようです。ツイッターXでは「しもじもにゅーす」さんという方が、この長い動画の要約もされていました。
 面白いことに、烏賀陽氏の元には政府や東電内部の人から「あれこそ日本政府や東電がいちばん知られたくない話です」という情報提供があったそうです。政府が一番知ってほしくないこととは、①ALPS水の排水は被害地の復興に一切関係がない ②ALPS水の排水は福島第一原発の廃炉を早めない。 ③タンクの置き場所がないなどは虚偽で、周囲の中間貯蔵施設にいくらでも空き地がある。 ④陸上で汚染水を処理する方法があった。
ということだそうです。少なくともこの4点は動かし難い事実と見た。
 これまで国内問題だった福島第一原発事後の汚染を、世界の公共財産である「公海」に放出し、わざわざ国際問題にしてしまったことは、環境、外交、政治面で日本を苦しい立場に追いやることになった、このことをまず指摘されました。さらに、23:35あたりからの「3つ目のウソ」は、今ネット上で流布されている「世界中の原発からもトリチウムは放出されている」という論点ずらしの言説を正すものとして重要でした。東電のデータによるALPS処理水は、セシウム、ストロンチウム、ヨウ素、炭素などあらゆる種類の放射性物質が残存しており、あたかもトリチウムしか残っていないかのような「トリチウム水」という発表や報道はすでにフェイクでした。しかも日本政府は「世界中の原発が海に捨てているトリチウム水の放出量」を示す資料まで作成してミスリードし、日本の正当化を図ろうとしています。26:50からの燃料棒に触れた冷却水の説明は、世界で放出されている水と事故を起こした福島第一原発の水の根本的な違いを説明されていて秀逸でした。端的に言って、世界の正常に稼働している原発では、燃料棒に触れた冷却水は「絶対に」外界に出ないはずなのです。
(まのじ)
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福島第一原発 ALPS水・海洋排水に関する12のディスインフォメーションを指摘する
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汚染水海洋放出の背後で日本を踏み台にする軍備増強が進む 〜 海外の軍需企業が日本法人を移管、敵国条項の下で敵基地攻撃能力を所有しようとする自殺行為の日本

 放射能汚染水の海洋放出の背後で軍備関連の報道が続いています。防衛省が2024年度予算概算要求で、過去最大の7兆7385億円を計上しました。また、世界の軍需企業がアジアの統括機能を日本に続々移管しているようです。英BAEシステムズ、米ロッキード・マーチンなどは日本法人を置き、仏タレスは国内の企業と提携する予定です。三菱重工も参画し、今後43兆円に膨れ上がる防衛費に群がります。また憲法違反の敵基地攻撃能力を持つ長距離ミサイル「JASSM-ER」をアメリカから購入するばかりか、「射程を1000キロに拡大させた国産の12式誘導弾能力向上型の開発、量産、島嶼防衛用の極超音速ミサイルの研究も進めている。」とスプートニクは伝えています。
 水産物を禁輸した中国を憎むならば、日本からの輸入を最も減らしたアメリカにも猛抗議をしたらどうでしょう。
 アメリカの言うままに海洋放出を決行し、世界のひんしゅくを買った挙句に、反中感情を煽られて軍備に走るなど、あまりにも無惨な日本です。ウクライナのように、西側に戦場にされ金をむしり取られるのは目に見えています。敵国条項の下で日本が敵基地攻撃能力を持とうとすることの意味を、私たち国民は冷静に賢く認識しなければ。政府の"風評被害"プロパガンダに惑わされて愚かな道を選ばないよう決意しましょう。
(まのじ)
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日本の汚染水海洋放出に対して、水産物全面禁輸した中国をテレ朝、朝日新聞がトンチンカンな非難 / 外務省、野党の態度いろいろ

 日本国内外の切実な声を無視して、24日、日本政府はALPS汚染水を海洋放出しました。中国は予告通り日本産の水産物の全面禁輸を発表しました。それに対するテレビ朝日、朝日新聞の対応はいかにも政府の「"風評被害"対策費800億円」を感じさせるものです。テレ朝は、中国外交部の報道官に対して「世界中のほとんどの国は放射能汚染水の海洋放出に反対していないのに、なぜ中国は日本とIAEAの結論を信用しないのか」と、卒倒しそうな嘘に基づく質問をぶつけていました。中国だけでなく多くの国々は海洋放出への深刻な懸念と批判をしており、その理由として安全性が確認できるデータを日本政府と東電、IAEAから明示されていないからでした。そこをすっ飛ばして中国批判するテレ朝と日本政府が恥ずかしすぎる。東電発表のALPS処理水出口データはなぜか見られなくなっているようですが、烏賀陽弘道氏がバッチリ保存されていました。テレ朝、チェックしたまえ。
 しかしこうした日本メディアの非常識に輪をかけて「あたおか」な外務省。「最初の一滴の放出が始まったこの日から、最後の一滴の放出が終わる日まで、その責務を果たしてまいります。」とケッタイな自己陶酔のツイートをしています。迷惑な。立憲民主党の党首は「中国による日本の水産物を全面禁輸。このような措置は全く不当で間違っている。中国には撤回を求める。」と、事実関係が見えていないトンチンカンぶり。もっとすごいのが維新の「いよいよ処理水放出が始まりました。(中略)美味しい福島の魚をみんなで食べよう!」というツイートでした。異次元の政治センス。
 唯一、れいわ新選組の声明は理解できる日本語でした。"海洋放出に至るプロセスは漁業関係者を裏切っている"、"海外の国々、多くの海洋研究機関の反対声明がある"こと、"ALPS処理したはずの水が放射能汚染されたままで、測定もごまかしている"ことなどを指摘した上で、今後の日本が行うべき対応を示していました。
 ・反対意見も含めた国内外の専門家によるオープンな議論と代替案の検討
 ・国会に汚染水問題に特化した特別委員会を設置し
  意志決定に必要な全てのデータ・資料を公開すること
 ・本当の意味で関係者の参画を保証するため各地での住民投票の実施
(まのじ)
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