究極の売国と言えるTPP交渉を積極的に進めている日本 

竹下雅敏氏からの情報です。
 山本太郎氏の永田町恐怖新聞vol.3は、 TPPを詳しく説明しています。下は、東大の鈴木教授による“TPPの真実”です。これまで時事ブログではTPPの本質をNWO(新世界秩序)への極めて重要な一歩で、グローバル企業群が国家の上に位置し、国民を奴隷として搾取するものと説明してきました。記事では、“グローバル企業の利益拡大にはプラスで、中小企業、人々の雇用、健康、環境にはマイナスなのがTPP”であり、“人の命よりも巨大企業の経営陣の利益を増やすためのルールを押し付ける”のがTPPの本質であるとあります。
 “TPP交渉において守るべき国益とされた食の安全、医療、自動車などの非関税措置についても全滅”です。記事では、例として郵政解体を取り上げ、米国の「対等な競争条件」というのは一体何であるかが説明されています。要は、“黙ってアメリカの言うなりになれ”ということのようです。
 この酷い究極の売国と言えるTPP交渉を、積極的に進めているのが日本だとのこと。なんと、アメリカのTPP反対議員に多額のお金を配って賛成を促したのが日本政府だと言うのです。こうした実態を、いつか国民は知ることが出来るのでしょうか。
 記事を読むと、つくづく地球は「地底人対最低人の戦い」だと痛感するのですが、時代の流れは幸いなことに、いずれ国民が真相を知り激怒する方向に向かっていると思います。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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総統閣下はTPP強行採決宣言をした福井元理事にお怒りのようです
配信元)


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配信元)


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背筋凍るTPPの真実 東京大学教授   鈴 木 宣 弘
転載元)
(前略) 

 日本は米国の草刈り場

 去年の10月にアトランタで「大筋合意」が行われて、歴史的快挙だなどと言われたが、(中略…)他の国は、「あれほどの経済大国日本が、国民の利益をアメリカによくそこまで譲れるものだ。日本はアメリカの草刈り場みたいなものだ」と感心していたという。

(中略) 
 
 TPPで賃金は下がり、雇用は減る

 TPPがチャンスだというのはグローバル企業の経営陣にとっての話で、TPPで国民の仕事を増やし賃金を引き上げることは困難である。冷静に考えれば、ベトナムの賃金が日本の1/20~1/30という下での投資や人の移動の自由化は、日本人の雇用を減らし、賃金を引き下げる。端的に言うと、グローバル企業の利益拡大にはプラスで、中小企業、人々の雇用、健康、環境にはマイナスなのがTPPだ。

(中略) 

TPPによって日本のGDPはTPPがなかった場合よりも、今後10年間で0・12%低下し、雇用は7万4000人減少すると推定されている。
 
 命と健康よりも企業利益が優先

 特許の保護期間の長期化を米国製薬会社が執拗に求めて難航したことに、「人の命よりも巨大企業の経営陣の利益を増やすためのルールを押し付ける」TPPの本質が露呈している。

(中略) 

健康や環境よりも企業利益が優先されるのがTPPだ。

(中略) 

遺伝子組み換え(GM)表示もその他の食品表示、安全基準も、「地産地消」運動などもTPPの条文に緩和が規定されなくてもISDSの提訴で崩される危険がある。

(中略) 

地域の産業を振興するための政策が不当な差別ということになれば、地方自治行政そのものが否定されかねない重大な事態になる。

(中略) 


 確かにTPPによって関税が下がれば、米国から安い牛肉や豚肉が入ってくるため、牛丼や豚丼は安くなる。しかし、関税を下げれば当然関税収入も減る。日本の関税収入は、税収60兆円の内の1・2兆円ほどだ。TPPによってその大半が減れば、他で補わなければならなくなるため、結局のところ消費者の税負担は増える。
 さらに問題なのは、米国やオーストラリアの牛肉や豚肉を食べ続けることは極めて健康リスクが高いということだ。米国では牛の肥育のために女性ホルモンのエストロゲンなどが投与されている。これは発癌性があるとして、EUでは国内での使用も輸入も禁止されている。実際、EUでは米国産牛肉の輸入を禁止してから六年間で、乳癌による死亡率が大きく下がったというデータもある。

(中略) 

 さらに、米国の乳牛には遺伝子組み換えの牛成長ホルモンが注射されている。米国ではこれが認可された1994年から数年後には、乳癌発生率が7倍、前立腺癌発生率が4倍という論文が出されたため、今やスターバックスやウォルマートでも、わざわざ「成長ホルモンを投与した牛乳・乳製品は扱っていません」と表示するようになっている。

(中略) 

 GMのもう一つの懸念は、我々が大量に輸入しているGM大豆やGMトウモロコシには発癌性が確認されているグリホサート系の除草剤がかけられていることだ。グリホサート系薬剤をかけても枯れないように遺伝子を組み換えたのがGM大豆やGMトウモロコシなのだから。それを我々が食べているのだ。

(中略) 

 さらに、防カビ剤も大きな問題だ。日本では収穫後に農薬をかけることが認められていないが、米国のレモンなどの果物や穀物には、日本への長期間の輸送でカビが生えないように農薬(防カビ剤)をかけなくてはならない。そのため、半年経っても腐らずピカピカのままだったという話もある。

(中略) 

TPP付属文書を見ると、日本政府が二年前に米国の要求に応えて規制を緩和すると約束したと書いてある。つまり、輸入農産物は、成長ホルモン(エストロゲン)、成長促進剤(ラクトパミン)、GM、除草剤(グリホサート)の残留、収穫後農薬(イマザリル)などのリスクがあり、まさに、食に安さを追求することは命を削ることになりかねない。このような健康リスクを勘案すれば、実は、「表面的には安く見える海外産のほうが、総合的には、国産食品より高い」ことを認識すべきである。

(中略) 

 米国の要求に応え続ける「アリ地獄」

 TPP交渉において守るべき国益とされた食の安全、医療、自動車などの非関税措置についても、全滅である。

(中略) 

 一番わかりやすいのは郵政解体である。米国の金融保険業界が日本の郵貯マネー350兆円の運用資金がどうしても欲しいということで、「対等な競争条件」の名目で解体せよと言われ、小泉政権からやってきた。ところが、民営化したかんぽ生命を見てA社は、「これは大きすぎるから、これとは競争したくない。TPPに日本が入れてもらいたいのなら、『入場料』としてかんぽ生命はガン保険に参入しないと宣言せよ」と迫られ、所管大臣はしぶしぶと「自主的に」発表した。それだけでは終わらなくて、その半年後には、全国の2万戸の郵便局でA社の保険販売が始まった。これが「対等な競争条件」なのか。要するに、「市場を全部差し出せば許す」ということだ。これがまさに米国のいう「対等な競争条件」の実態であり、それに日本が次々と応えているということである。

(中略) 

 思考停止的な米国追従を止めない限り問題は永続する 

 米国では、いま誰もTPPに賛成していない。

(中略) 

 そこで日本が動いている。駐米公使が「いま条文の再交渉はできないが、日本が水面下で米国の要求をまだまだ呑んで、米国の議会でTPP賛成派が増えるようにすることは可能だ」と漏らした。

(中略) 

一昨年の秋に米国議会で、オバマ大統領に一括交渉権限を与える法案がぎりぎり1票差で通った。あのとき、日本政府はロビイストを通じて、民主党のTPP反対議員に多額のお金を配って賛成を促したという。

(中略) 

これが「二枚舌」の「売国」の実態である。

(中略) 

 なお、大統領選後のオバマ政権のレームダック期間にTPPが米国で批准される可能性は極めて低いが、クリントン大統領の場合は、「現状のTPPには反対」なのだから、日本が一層譲歩させられてTPPが成立することになりかねない。かたやトランプ大統領なら、「TPPには署名しない。二国間FTAでよい」ということだから、日本が一層譲歩させられた日米FTAが成立しかねない。米国で批准できそうにないから大丈夫との他力本願は通用しない。対米従属の呪縛から解放されないかぎり問題は永続する。

(以下略)

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