シリアでもアフガニスタンでも敗北しているアメリカ ~シオニストによる大イスラエル計画は破綻~

竹下雅敏氏からの情報です。
 米軍のシリア撤退に関して、ロシアのラヴロフ外相は、“正しい方向に向けた一歩となる措置だ”と評価しながらも、実現の可能性については、“数多くの疑問が生じる”としました。
 次の記事では、「シリア・イラク国境地帯で活動を続けるための合同作戦センター」を設置し、撤退後も米軍は“アルビール県内の軍事基地に駐留する見込み”だとのことです。米軍は油田をシリアの武装勢力が防衛できるか否かを、今後数ヶ月間で見極めたいということのようです。
 昨日の記事で紹介したマティス国防長官の辞表では、マティス長官が自身の任期を2019年2月28日としたことについて、“2月のNATO国防相会合で、国防総省の利益を適切に説明し守っていく”ためだとしていますが、実際には、記事にあるように、シリアから略奪した油田をいかにクルド人に守らせるか、その方策を考えるのに時間が必要だということのようです。
 結局、アメリカはシリアでもアフガニスタンでも敗北しているということです。板垣英憲情報局では、マティス長官の辞任は、“不名誉な敗北が全世界に知れ渡る責任を負わされる”前に辞任することにした、ということのようです。
 “続きはこちらから”の記事とmkoさんの一連のツイートをご覧ください。トルコのエルドアン大統領は、米軍が撤退する頃合いを見計らって、「ユーフラテス川以東地域での作戦」を開始するつもりです。この作戦で、シリアのクルド人たちは、殲滅される可能性があります。トルコが目の敵にしている人民防衛隊(YPG)が主体のシリア民主軍報道官は、“米軍地上部隊が撤退した場合、シリア民主軍はシリア国旗を掲揚することを躊躇しない”と言っていますが、国旗を揚げた程度で、シリア国民が彼らを許すとはとても思えません。それは、一連のツイートをご覧になればわかると思います。
 結局、シオニストによる大イスラエル計画が破綻したということであり、そのツケをまずシリアのクルド人たちが負わされるということのようです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ラブロフ外相 シリアから軍撤退との米決定、「詳細に向けては多くの疑問」
転載元)

© Sputnik / Grigory Sysoev


ロシアのラブロフ外相は、シリアから米軍を撤退させるとの米国の決定について、正しい方向に向けた措置であると評したものの、このイニシアティブに関する情勢がはっきりするまで待とうと提案した。
スプートニク日本
モスクワで開かれた記者会見でラブロフ外相は、「何らかの国の領土に違法に存在している軍隊が撤退することは、それがどのようなものであっても、正しい方向に向けた一歩となる措置だ。ただ、このイニシアティブが詳細においてどの程度調整されたものなのか、そしてそれがどのように具体的に実現され、また(そもそも)実現されるのかどうかといった数多くの疑問が生じることは別の問題だ」と述べた。

ラブロフ外相は、米国が何らかの国から自国軍を撤退させると発表したものの、実際にはこれが行われなかったという事例が十分に存在しているとして、中でもアフガニスタンとイラクを挙げて言及した。
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イラク匿名治安筋「シリアから撤退する米軍地上部隊は、アルビールでペシュメルガ、YPG主体のシリア民主軍と合同作戦センターを設置する見込み」(2018年12月21日)
引用元)
バグダード・ヤウム(12月21日付)は、イラクの匿名治安筋の話として、シリア各所に展開している米軍地上部隊が撤退後はアルビール県内の軍事基地に駐留する見込みだと伝えた。

同消息筋によると、この軍事基地を拠点に、米軍は、イラクのクルディスタン地域の武装部隊であるペシュメルガ、人民防衛隊(YPG)を主体とするシリア民主軍と、シリア・イラク国境地帯で活動を続けるための合同作戦センターを設置することが話し合われているという。

また、米国は今後数ヶ月間、ペシュメルガやシリア民主軍の能力を見極め、彼らが独力でユーフラテス川以東地域を防衛できるか否か、支援が必要か否かを判断する予定だという。
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本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
マティス国防長官は「シリア反政府軍、アフガニスタンのタリバンとの戦いに敗れた不名誉な敗北が全世界に知れ渡る責任を負わされるのは耐えがたい」と自主的辞任を申し出た
◆〔特別情報1〕
 トランプ大統領が12月20日、「マティス国防長官が2019年2月末に辞任する」とツイッターで発表したその日、「米国は、100日以内にアフガニスタンから撤退すると決めた」という国防総省(ペンタゴン)の内部情報が漏れ伝わっていた.安倍晋三政権や日本のマスメディアからは、一切伝えられていない。「荒くれ者、狂犬(Mad Dog)」の異名を持つ退役海兵隊大将・マティス国防長官は、シリアとアフガニスタンからの米軍撤退に反対してトランプ大統領と意見衝突して辞任に追い込まれたと報道されているけれど、本当は、米連邦の財政難により米遠征軍これ以上、継戦することが困難になっているうえに、マティス国防長官は「シリア反政府軍との戦い、アフガニスタン反政府勢力タリバンとの戦いに敗れた、不名誉な敗北が全世界に知れ渡る責任を負わされることに耐えがたい」として自主的に辞任を申し出たのが真相だ。「落ちぶれた米国」の無残な姿が、ここに至って露呈した。これは、中東軍事情勢に詳しいパキスタンのジャーナリストからの情報である。
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配信元)


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トルコのエルドアン大統領はシリア北東部ユーフラテス川以東地域からの米軍撤退が完了するまで侵攻作戦開始を延期(2018年12月21日)
引用元)
(前略)
エルドアン大統領は「我々は先週、作戦を開始するとの決定を下し、世論にそのことを発表した。しかし、ドナルド・トランプ米大統領との電話会談や、外交・治安協議、米国側の最近の発言を受けて、この作戦を短期間延期することを決定した…。ユーフラテス川以東地域での作戦は、米国のシリア撤退計画の結果を見るまで延期する」と述べた。

エルドアン大統領はまた「この延期は作戦の無期限延期ではない…。(中略)… 米国撤退中も、我々はダーイシュ(イスラーム国)とPYD(民主統一党)・PKK(クルディスタン労働者党)の中立化に向けて行動することになる」と付言した。
(以下略)
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YPG主体のシリア民主軍報道官「米軍がシリアから撤退したら、シリア民主軍はシリア国旗を掲揚する」(2018年12月21日)
引用元)
人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍のジーハーン・アフマド報道官は、シリア北東部から米軍地上部隊が撤退した場合、シリア民主軍はシリア国旗を掲揚することを躊躇しないと述べた。
(中略)
「我々はシリアの一部で、分離の唱導者ではない。だが、我々は自由なシリアのもとで、我々自身の問題に対処するための自治局について合意したい…。とにかく、それが実現すれば我々は政府に反対はしない。(中略)… 我々は分離国家、分裂などを望んでいない。我々は我々の支配地域の自治を実現したいだけで、どの旗のもとにいようと問題ではない」と付言した。
(以下略)
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配信元)
 
 
 
 

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