メキシコ便り(70):ペニャ・ニエト元大統領(2012〜2018)らがブラジルの大手建設会社からの賄賂を大統領選挙活動資金に使っていたことなどを証言した元PEMEX(国営石油会社)社長。彼らが売国奴であったことが明らかに!

 ファレスでは、やっと今週からモールが再開。メキシコの死亡者(55,293人 8月13日現在)は相変わらず増加していますが、感染スピードはずっと減少していて朝の大統領プレス・コンファレンスではほとんどコロナに関する質問がなくなっていました。が、8月13日コロナワクチンに関する大ニュースが発表されました。なんとメキシコとアルゼンチンがイギリスに本社を置く製薬会社AstraZeneca とオクスフォード大学(ビル・ゲイツ:ワクチン研究に約260億投資)とコラボして、ラテンアメリカにコロナワクチンを供給するというのです。😱アルゼンチンでワクチンを作りメキシコで最後のパッキングをするよう。。。これで本来1年待つところを、半年くらいでワクチンが手に入り、メキシコでは無料で提供されるとのこと。😱😱😱
 8月4日の竹下先生の記事でワクチンの波動測定法を学びました。ロシア製ワクチンは波動が良いということでしたが、製薬会社AstraZeneca のコロナワクチンは。。。popoちゃんの感覚ではかなりよろしくないような。。。皆さんはどんな結果が出ましたか? メキシコは予防接種賛成派がほとんどで、予防接種の危険性を語っている人がほぼゼロのように感じます。メキシコのインフルエンザ予防接種率は世界で第2位。1位は韓国。日本は21位。現代医療を信頼仕切っているメキシコ。。。とっても残念!ロペス・オブラドール大統領は、厚生省にすべてを任せて信頼しているのでどうしようもないです。知らずに悪に加担か?!

 さて前回、ヨーロッパに逃亡していた元PEMEX(メキシコ国営石油会社)社長エミリオ・ロソヤが本国送還され、メキシコ政府と保護証人になることに同意し、これから過去の汚職がどんどん暴かれるのではという記事をお届けしました。今回もその続き。もうメキシコは毎日これが一番のホットなニュース!元PEMEX社長、ペラペラ喋り始めています。
 まず、当時の上院議員らの会話が音声録音で公開。それは別の党派、当時の国務長官から選挙資金の賄賂をもらうという内容。2つのライバルを装った党派は、裏でしっかり手を組んでいたことが明らかになりました。そして、すべては数々の民営化案を通しメキシコを外国に売るため。そして、元PEMEX社長はペニャ・ニエト元大統領(2012〜2018)らがブラジルの大手建設会社からの賄賂を大統領選挙活動資金に使っていたことも明らかに!元PEMEX社長はペニャ・ニエト元大統領らを起訴。メキシコでは、これは前代未聞らしい!とうとう元大統領らの刑務所行きが現実化しそうな時代になってきたようです!今回の記事はメキシコの過去の数々の汚職問題が炙り出され、たくさんの人物名が出てきて混乱してしまうかも。できるだけ簡潔にわかりやすく書くことを心がけました。日本でもこうして汚職が暴かれる日が待ち遠しい〜。
*メキシコの物価は物にもよりますが、大体、日本の1/3くらいです。なので賄賂の金額3倍してもいいのかも。。。
(popoちゃん)
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メキシコ便り(70):ペニャ・ニエト元大統領(2012〜2018)らがブラジルの大手建設会社からの賄賂を大統領選挙活動資金に使っていたことなどを証言した元PEMEX(国営石油会社)社長。彼らが売国奴であったことが明らかに!

PRI党とPAN 党は裏で手を組んでいた!すべては民営化のために!


まず、当時、上院議員二人(現在、州知事の2人)の会話の音声録音が公開
この会話で、PRI(プリ)党とPAN(パン)党*が共犯者であることが発覚。内容は、当時PAN党フランシスコ・ドミンゲス上院議員が、当時の国務長官、オソリオ・チョン(現在PRI党のリーダー)から選挙日まで約5ヶ月間、月々約3000万円を選挙活動資金としてもらえることを、当時PAN党カルロス・メンドサ議員に話したというもの。(El Chapucero動画より)

*PRI党は1929年に誕生し2000年まで71年間、メキシコでずっと政権を取り(ウィキより)汚職まみれの党。PAN党は2000年に初めてPRI党から政権を取り、「これから汚職なしのメキシコに!」の国民の期待を見事に裏切り、結果的、PRI党と同じ汚職まみれ。2000年〜2012年まで政権を取っていた。現在、PAN党は反大統領派で毎日ウソ、デマをたくさん流すことに精をあげている。

左:カルロス・メンドサ州知事 右:フランシスコ・ドミンゲス州知事

当時の国務長官、オソリオ・チョン(現在PRI党のリーダー)
意訳:公務省は前ペニャ・ニエト政権時にオソリオ・チョンの資産が約6700万円増加したのを見つけた。


これらはすべてエネルギー改革案(メキシコ国営石油会社PEMEXを民営化し、外国に売り飛ばすこと)を始め、◯◯改革案(民営化)を国会でスムーズに通すための手配!

こちら2013年11月の動画(↓)で、ロペス・オブラドール大統領はエネルギー改革案に反対せよ、外国にメキシコの資産(国営石油会社PEMEX)が売られようとしていると警告していた! いや〜、本当にロペス・オブラドール大統領が大統領になってメキシコは救われました!ちなみにUSMCA(新NAFTA)では、メキシコの石油はメキシコに返してもらえました。憲法に、メキシコの石油は国のもので私物化はできないとあり違法であると。。。


PEMEX汚職の本を何冊も書き、大変PEMEX汚職に詳しいジャーナリスト、アナ・リリアさんのインタビュー(動画↓)によると、エミリオ・ロソヤが得意としているものは、パナマなどでのマネーロンダリング(資金洗浄)

PEMEX汚職に詳しいジャーナリスト、アナ・リリアさん

エミリオ・ロソヤの妻はドイツ人。ドイツは奥様名義の会社、アパート、家などをマネーロンダリングの疑いで既に捜査中。

エミリオ・ロソヤとドイツ人の奥様(2016年に結婚)


オソリオ・チョンの周辺の元連邦警察官ら19人に逮捕状!


あの音声が公開されてまもなく、オソリオ・チョン(当時の国務長官)周辺で働いていた19人の元連邦警察官*らに逮捕状が出て、8月11日の時点ですでに一人逮捕!

*ロペス・オブラドール政権から連邦警察はなくなり国家警備隊(Guardia Nacional)に。

写真:逮捕状が出た19人の元連邦警察官うちの2人


ロソヤ、ペニャ・ニエト元大統領とヴィデガライを起訴!


左から:エミリオ・ロソヤ、ルイス・ヴィデガライ元外相、ペニャ・ニエト元大統領
ヴィデガライは現在、アメリカのMITで教授、
ペニャ・ニエト元大統領はスペインに隠れているという噂。

エミリオ・ロソヤは、ブラジルの大手建設会社オデブレッチからの賄賂約24億円を2012年大統領選挙活動の外国人アドバイザー(約20人ほどと言われている)、議員、党に支払うようにルイス・ヴィデガライ元外相(真の支配者)とペニャ・ニエト元大統領(2012〜2018)から指示があったと。

また2013年、2014年エネルギー改革案を始めとする◯◯改革案シリーズ(民営化する案)をすべて承認させるために約20億円の賄賂を議員、党に配るようにペニャ・ニエト元大統領とヴィデガライ元外相から指示されたと。

意訳:2012年の大統領選挙活動にオデブレッチからの賄賂を使うようにルイス・ヴィデガライ、ペニャ・ニエト元大統領から指示されたとエミリオ・ロソヤは告白。

二人はロソヤの告発後、沈黙を保ち続けているよう。エミリオ・ロソヤはこれらのすべての証言を支持する4人の証人、請求書、動画があり、元大統領とヴィデガライを起訴。

またエミリオ・ロソヤは、フェリペ・カルデロン元大統領(2006〜2012)がエティレノ21(石油化学工場)の建設、国の契約をブラジルの大手建設会社オデブレッチに与えたと告発。

意訳:エティレノ21(石油化学工場)の建設、国の契約をブラジルの大手建設会社オデブレッチに与えたことを否定するフェリペ・カルデロン元大統領(2006〜2012年)

参考サイトリンク先:El Universal


大統領の反応と姿勢


8月12日、ロペス・オブラドール大統領は朝のプレス・コンファレンス(下のツイート↓)で、エミリオ・ロソヤに訴えられたペニャ・ニエト元大統領(2012〜2018)、フェリペ・カルデロン元大統領(2006〜2012)を始め、告発された者はちゃんと証言するべきと言いました。ちなみにロペス・オブラドール大統領は、前々から過去の大統領らを罰することには反対で、国民投票を取り国民が望めば罰するという姿勢。


ロペス・オブラドール大統領は、検事局の自治、独立を尊重し、一切、圧力などを与えない姿勢を保っています。ただ、検事局は可能な限りの情報、動画などをすべて国民に公開するようにと言っていました。政府は日々、より透明性を増すべきだと。。。


現政権では一切の不正、汚職は許さない!


アメリカでは、元スーパー警視庁長官ガルシア・ルナ(フェリペ・カルデロン元大統領の右腕)の裁判が進行中。こちらは政府が犯罪組織シナロア・カルテルとの共犯罪に問われています。すでにガルシア・ルナの側で働いていた2人がアメリカからお呼びがかかっています。

左:フェリペ・カルデロン元大統領(2006〜2012) 右:ガルシア・ルナ
意訳:カルデロン政権時の6年間、メキシコは犯罪組織カルテルに乗っ取られていたとロペス・オブラドール大統領は認めた。

犯罪組織カルテルに詳しいアナベル・エルナンデスさんは、ユーチューバーSin Censuraのインタビュー動画で、今の検事長官の側でガルシア・ルナに関わっていた7人がまだ働いており、その4人は大変重要な地位にいる「なぜか?!なんの得があるのか?!」とアナベルさんは大変お怒りでした。アナベルさんはその旨をヘルツ検事長官宛に手紙に書いたそうですが、未だ返事なし。

左から:アナベル・エルナンデスさん、ガルシア・ルナ、ヘルツ検事長官

それを聞いていたのか、翌日大統領は朝のプレス・コンファレンスでガルシア・ルナに関わっていた人は現政権で一切働くべきでないと強調し、ロペス・オブラドール政権では、既にガルシア・ルナに関わっていた者、30人解雇済み。そして今朝またリストを見直したとも。。。


ロペス・オブラドール大統領は、検事局の独立を尊重するため、検事長官にガルシアに関与しているものをすべて首にせよと命令はしません。ただただ大統領は、ヘルツ検事長官は正直者で信頼していると言い続けています。

何十年、最低36年から70年の汚職の根は深く、一夜で払拭は不可能、一政権(6年)でも払拭は難しいかも。。。大統領はやる!と言っていますが。。。

メキシコは過去に大統領が罪を問われたり刑務所行きになった前例がゼロらしく、今回のように元大統領が実際に起訴されるのは前代未聞!でも、悪が滅びている時代、刑務所行きは十分あるかも!

メキシコ人の夢
(popoちゃんが勝手にタイトル) 左:カルデロン元大統領(2006〜2012)
右:ペニャ・ニエト元大統領(2012〜2018)

どこかの評論家が言っていました。元大統領らの汚職疑惑は、もう陰謀論ではなく、またどこかのジャーナリストが言っているのでもない、正式に検事局が認め汚職犯罪として扱われ現実なものになってきているのだと。。。

これはメキシコ史上初の大改革が起こる瞬間になるのかも。

メキシコよ、生まれ変れ!


今回の記事は犯罪者のお顔ばかりで
申し訳ありませんでした。

こちら(↓)で洗い流してくださいませ。


「残暑お見舞い申し上げます」

¡Viva Mexico!
(メキシコ万歳!)

(popoちゃん)

Writer

popoちゃん

メキシコ人夫とメキシコ在住中♪
新アムロ政権の勢いある改革ぶりを中心に
「今のメキシコ」をお届けいたします!

体癖5・9、ピッタ・カファ、エニアグラム1


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