メキシコ便り(71):メキシコは、今、とても大切な時期、分岐点にあり歴史的大改革の瞬間を目の当たりに。。。そんな汚職掃除真っ最中のドラマの一部をお届け♪

 前回のメキシコ便りで、メキシコはアルゼンチンとタッグを組み、AstraZenecaとオクスフォード大学と提携し、ラテンアメリカにコロナワクチンを供給することに取り組んでいることをお伝えしました。それと同時に、他5カ国(アメリカ、中国、イタリア、ドイツ、ノルウェー)とも提携し、ワクチン開発協力にとても積極的です。ロペス・オブラドール大統領は、国民の健康が第一だと言い、コロナワクチン調達に精を出しています。
 また、8月17日の朝の大統領コンファレンスで、記者の質問「ロシアのワクチンはもうすでに特許取得済みで準備ができているようですが、これは考慮されますか?」に対し「まずロシアのコロナワクチンの効果が出ているかを見ましょう。効果があるのなら、すぐさま連絡をとります。ロシア側が在庫の準備があるのなら、すぐに取り寄せ、私が一番最初にロシアのコロナワクチンを打ちます。」政治的理由より「国民に良いものをより早く調達!」という気持ちは伝わりました。これがロシアのワクチンなのでpopoちゃんホッとしましたが、他のワクチンだったら「やめて〜!!!」と叫んでしまいそう。😱そして、その後ロシアとの話も進み、ロシアがメキシコに2000人分のコロナワクチンを送ることになり、メキシコではロシアワクチン接種希望者を募集。メキシコ在ロシア大使館の調査によると、メキシコではロシアのワクチンが一番人気のようで希望者は殺到しすぐに募集締め切りになったとか。メキシコ人って本能的に良いワクチンがわかるのかな〜?!popoちゃんの勝手な個人的意見ですが、メキシコ人って鋭い野生の勘のようなものを持っているように感じること多々あります。

 さて、今回の記事も汚職掃除の続きです。ロペス・オブラドール政権の第一の目的は汚職撲滅。ロペス・オブラドール大統領は、メキシコでの元PEMEX(国営石油会社)社長の裁判(売国奴)とアメリカで行われているメキシコ元公安大臣ガルシア・ルナ(犯罪組織と政府の共犯)の裁判が根元まで完全に公正に裁きが行われたら、メキシコは世界の見本になるだろうと言っています。それほどメキシコは、今、とても大切な時期、分岐点にあり歴史的大改革の瞬間を目の当たりにしているよう。大統領いわく、今、正義が行われないとおそらく二度とチャンスはないだろうと。。。そんな汚職掃除真っ最中のドラマの一部をお届けします♪ 
(popoちゃん)
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メキシコ便り(71):メキシコは、今、とても大切な時期、分岐点にあり歴史的大改革の瞬間を目の当たりに。。。そんな汚職掃除真っ最中のドラマの一部をお届け♪

リーク続出!


ヨーロッパに逃亡していた元PEMEX社長エミリオ・ロソヤ(2012−2016)は、7月末に保護証人なることに同意し、本国送還されました。

Author:ペトロロメックス[CC BY-SA]
元PEMEX社長エミリオ・ロソヤ

その後、裁判が始まり、なぜか検事がエミリオ・ロソヤから手に入れた情報(動画、約70ページのロソヤの自白書類、電話の音声録音など)が次から次にリークしてしまうハプニングが続いています。それをメキシコ人はこんな風に表現!(↓)

ツイート意訳:ロソヤ裁判の情報リークを止めようとしている検事局。

メキシコ人らしいユーモアセンスで、憎めない。。。😄
でもたしかにこういうのよくありがちだわ〜。


1988年からの売国奴大統領ら


エミリオ・ロソヤの裁判では、前ペニャ・ニエト政権(2012−2018写真↓右端)が外国の企業から多額の賄賂をもらい、それをペニャ・ニエト元大統領の大統領選挙活動や他の党の議員に賄賂を配り、PEMEXをはじめ、メキシコの国有のものをすべて民営化しようとしていた売国奴の集まりだったことが暴かれています。これは前政権に始まったものではなく、ネオリベラリズムの父、カルロス・サリーナス・デ・ゴルターリ元大統領(写真↓左端)からず〜っと(1988年〜2018年)行われてきた汚職の仕組み。ちなみにエミリオ・ロソヤはあくまでも指示に従っただけで被害者であることを主張。

左から右へ順番に、1988年〜2018年の売国奴メキシコ大統領ら(任期6年)

そんなエミリオ・ロソヤが今、裁判でペラペラ喋っているので、メキシコ人はそれをこんな風に表現!😆(↓)


そして、以下、これまでにエミリオ・ロソヤがこれまで白状した汚職関係者ら(↓)



ケレタロ州での朝の大統領プレス・コンファレンス


前回のメキシコ便りでご紹介した、電話の音声録音リーク(当時の国会議員で民営化法案を通すことを約束に与党から州知事選挙活動の賄賂をもらったことを他の議員に話していた会話)。その人は、今、ケレタロ州知事フランシスコ・ドミンゲス。(上の写真:上段右から3番目、または下の写真)

汚職犯罪に問われているケレタロ州知事フランシスコ・ドミンゲス

この内股状態、ソワソワ時計を見る仕草、あのチ〜ンな座り方
普通の人の心境ではないですよね?!

実は、あの電話録音リークの後、ケレタロ州知事フランシスコ・ドミンゲスの元で何年も働いていた人が賄賂を受け取り、いくらあるか数えている動画(↓)もリーク!札束いっぱい!


たしかその翌日?!ロペス・オブラドール大統領がケレタロ州に訪れ、そこで朝の大統領プレス・コンファレンスを行なったのでドミンゲスはあのような様で座っていたのです。

大統領は計画的、定期的にすべての州を訪問し、訪問時はそこで朝のプレス・コンファレンスを実施しているので、汚職情報がリークしたから大統領が行ったというより、おそらくだれかが大統領のケレタロ州訪問のタイミングに合わせてリークした感じ。

大統領が州を訪問の際、朝の大統領プレス・コンファレンスは、必ずそこの州知事が州のコロナ状態や治安報告、今までの成果の発表を最初にやります。その時の様子の動画(↓)。

「エミリア・ロソヤはウソの証言をしている」と言っているフランシスコ・ドミンゲス州知事

大統領の表情がすごい!ドミンゲス州知事は緊張?恐怖?声にも全く力なし。

報告の後、汚職の電話録音、またドミンゲス州知事の元で働いていた人の賄賂動画の件に触れ完全否定し、自分は潔白であることを主張。でもちゃんと彼奴(上のメガネをかけた動画の人)は解雇したと。。。そのことを話しているときのロペス・オブラドール大統領のお顔がこちら!(↓)きゃっ!😳


ドミンゲス州知事は、スピーチの間、何十回と大統領の方をちょこちょこ見ていました。とっても不自然でした。

その後、大統領への質疑応答タイムへ。が、この日、記者のみなさんは大統領への質問よりもドミンゲス州知事へ質問したくてたまらない。そのためにわざわざ遠方から出向いた記者も。

ある記者がドミンゲス州知事に質問を投げると、なんと大統領はドミンゲス州知事をかばいました!

大統領「まぁ、今日はその件に関する質問は避けて、また後日、事実がはっきりしたときにしてはどうか?。。。。私はそう思いますが、みなさんはどうですか?!」

記者ら:「NOOOOOOOOOOO‼️‼️‼️」

はっきり皆一斉に、大きな声で大統領に「いやだぁ〜!」と答えました。

で、質問を続ける記者。。。間に挟まった大統領は、

大統領「ドミンゲス州知事、あなたにも選択の自由があります。答えてもいいし答えなくてもいいですよ。」

そして、ドミンゲス州知事は答えないことを選びました。

popoちゃんは大統領の器量の大きさに感動しました。お見事でした。👏👏👏
意地悪をしようと思えばできたのに、ちゃんと理性を保ち、しかも立派に人権を尊重しながら民主主義をやってのけました。


あっぱれ!

¡Viva Mexico!
(メキシコ万歳!)

(popoちゃん)

Writer

popoちゃん

メキシコ人夫とメキシコ在住中♪
新アムロ政権の勢いある改革ぶりを中心に
「今のメキシコ」をお届けいたします!

体癖5・9、ピッタ・カファ、エニアグラム7


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