低気圧と高気圧の原理

いよいよ、台風の季節だね。

台風はまだいい。進路を外れたら問題ないし、たとえ直撃されても通り過ぎるのを待てばいい。ところが、線状降水帯はそうはいかない。

そうかな?
線状降水帯は、台風みたいに屋根が飛ぶ心配はないよ。

風による被害はないかもしれない。しかし、そのかわり、えんえんと屋根を打ち続ける、あの機関銃のような雨音に耐え続けなければならない。
近くに川でもあったら、ビクビクだよね。
山が近ければ、土砂崩れの心配もある。

以前は、ここまでひどくなかったと思うけど。線状降水帯って、なんで起きるんだろう?

それを説明する前に、まずは基礎だ。
低気圧と高気圧がなんなのか、わかってるか?

う〜ん? 毎日耳にするけど、わかってるような、わかってないような?

じゃあ、この動画を見ろ。一発で理解できる。
中2理科『高気圧と低気圧の仕組み』

内容をまとめると、こんな感じ。
低気圧=気圧が低い=圧が軽い
➔ 上昇気流が生まれる ➔ 空気は膨張して気温が下がる ➔ 水蒸気は水滴に変わって雲になる
上昇気流によって風が吹き込むと、積乱雲が生まれる
高気圧=気圧が高い=圧が重い
➔ 下降気流が生まれる ➔ 空気は収縮して気温が上がる ➔ 水蒸気は蒸発して雲は消える
下降気流によって風が吹き出すと、雲は消えて快晴になる

これなら、原理が理解できるから、暗記しなくてすむね。

5:18のテストはできたかな?

わーい、満点だったよ。
線状降水帯の仕組み

じゃ、お次は線状降水帯だ。まず、気象庁の定義だ。
次々と発生する発達した雨雲(積乱雲)が列をなした、組織化した積乱雲群によって、数時間にわたってほぼ同じ場所を通過または停滞することで作り出される、線状に伸びる長さ50~300km程度、幅20~50km程度の強い降水をともなう雨域。(
tenki.jp)

なんか、ちっとも、頭に入ってこない。

わざとじゃないかと思うほど、わかりにくいな。じゃ、こいつはどうだ?
線状降水帯の仕組み 集中豪雨はこうしておこる
線状降水帯とは、
・積乱雲が列をなして大雨を降らせること。(0:22〜)
・同じ場所で、次々と積乱雲の群れが新たに生まれてくること。(2:00〜)

これの方がわかりやすい! しかもこれ、中学受験の授業なんだね。ってゆうか、この先生、髪の毛フサフサの河野太郎みたい。

ハハ! パッと見は悪役だが、教え方はめっちゃうまい。ところで、
夏の入道雲、つまり積乱雲ができる条件はなーんだ?
「大気が不安定な状態」って、先生、言ってたよ。

「大気が不安定な状態」って、なーんだ?

「まわりと比べて冷たい空気」が上空に、「まわりと比べて温かい空気」が地上にある状態。

要するに、
冷たい空気が、温かい空気の上にある状態が、「大気が不安定な状態」だ。じゃあ、
なんで「大気が不安定な状態」になると、積乱雲が発生するんだ?

う〜ん、なんでだっけ?
温かい空気は軽い。軽い空気は上に上るから上昇気流になる。上空は大気圧が低いので、空気中の水蒸気は水になる。すると雲ができる。この時、上昇気流の吹き上げが強いと積乱雲になる。

なるほど、温かい空気は上空で雲になるんだね。

だが、生まれたばかりの積乱雲は、1時間から3時間で消えてしまう。

へえ? そんなにすぐ消えるんだ。

雲の中の水や氷の粒は、合体して成長すると雨になって落ちてしまうからな。
積乱雲から雨やみぞれが落ちると、雨の中の氷は溶けて水は蒸発する。その時、回りの熱が奪われて、温度が下がって空気は重くなり、下降する。この下降気流で「ザア〜ッ!」と降るのが夕立ちだ。

ああ、夕立ちは気持ちいいよねえ。ニョキニョキと入道雲が立ち上がったと思ったら、一瞬、空が暗くなって「ザア〜ッ!」と降る。

これでわかったな。夕立ちの時、積乱雲から下降気流が生まれている。しかもその下降気流は、温度が下がっているから涼しい。

ほんと、降った後は涼しくて、気持ちよくて、雨上がりの夕焼けも最高にきれいだ。
夕立ちと線状降水帯の違い

さてここから、
夕立ちと線状降水帯の違いを説明しよう。下りてくる下降気流は冷たくて涼しい。なのに、地上は涼しくならず、暑いままだったら、どうなる?

あ、
また、「大気が不安定な状態」になるよ。

そうだ、
ふたたび上昇気流が生じて、積乱雲ができて、雨が降って、下降気流が生じる。それでもまだ、地上の温度が下がらなければ、新しい積乱雲が次々とできて、積乱雲の大渋滞になって、同じ場所にえんえんと雨が降り続ける。

おかしいよ。雨が降って、涼しい風が下りてきても、地上の温度が下がらないなんて?

そこがポイントだ。
大雨の「燃料」となるのは、温かい湿った空気。こいつが、どんどん供給されなければ、線状降水帯は起きない。だが、九州や西日本には、温かい湿った空気の通風口みたいな場所があって、そこから「燃料」が供給されると、線状降水帯が発生する。そしてその大本は、「地球温暖化」による、大気中の水蒸気量の増加だと言われる。(
Green Times)
Q. 地球温暖化と線状降水帯には関係がありますか?
A. 関係があると考えられています。気温や海水温の上昇によって大気中の水蒸気量が増え、積乱雲が発達しやすくなることが要因の一つとされています。

出た〜! 地球温暖化!
南の温かい空気を「湿った」空気に変え、それを呼び込むものの正体

温暖化してないのがバレたから、今は「気候変動」に名を変えたがな。知っての通り、この地球温暖化なるものが、ウソっぱちなのはとっくにバレとる。となると、線状降水帯に「燃料」を送り続けているのは、どこのどいつだ?

う〜ん、やっぱ、気象兵器か?

今回はそこまで触れられないが、代わりにおもしろい話をしてやろう。線状降水帯について調べていたら、たまたま「
世相徒然ブログ」というブログを見つけた。ここは毎年、豪雨の季節になると、「サマータイム制導入に反対する」というメルマガを引用している。異常気象を地球温暖化のせいにする、気象庁やNHKに批判的なメルマガで、この著者についてブログ主はこう書いている。「私の直観は、この若者の気象解説は非常に正しい、としており、そこらの気象学者や気象庁の説明の遥かに上を言っていると私は高く評価している。」(
世相徒然ブログ)

へえ、何が書いてあるんだろう?

たとえば、
2020年の記事には、
豪雨の説明に「南から温かく湿った空気が入ってきて」と言うのはおかしいと。

たしかに、天気予報ではよく聞くセリフだね。

ブログ主はメルマガ著者を、気象関係にまったくの「素人」と呼ぶ。その素人氏は言う。
「南は流れの上流の方向だ。だが、流れを生じさせる原因は下流にある低気圧などではないのか? 『南』を意識させることによって、『温暖化のせい』と勘違いさせたいのではないか。」(
世相徒然ブログ)

なるほど!
でも実際は、温かくて湿った空気は、南から流れ込んでくるでしょ? なんで、ここがおかしいの?

よくぞ、聞いてくれました。
温かく湿った空気は南から「流れ込んでくる」のではない。「呼び込まれている」のだよ。

だれに?
〈寒気〉に。

えっ?! 〈寒気〉って、季節は真夏だよ。〈寒気〉なんて、あるの?
真夏でも、上空には〈寒気〉がいるんだよ。オホーツク海高気圧からの〈寒気〉とか。
しかも〈寒気〉は、流れ込んだ温かい空気を上昇させるので気圧が下がる。するとまた、温かい空気は流れ込む。

なるほど!〈寒気〉によって温かい空気が上昇すると、そこにまた、新たな温かい空気が呼び込まれるんだ。

じゃあ、
〈寒気〉が無かったらどうなる? 南から温かい空気が入って来る。入ってくるばかりだと、気圧が上がる。もうこれ以上、温かい空気は入って来れない状態になる。

つまり、温かい空気の流入はストップする。となると、線状降水帯への無限の「燃料」供給はありえないね。

そういうこと。じゃあ、もう一つの疑問だ。
南からの温かい空気は、なんで湿っているのか?

えっと? 南の海の、温かい水蒸気を運んでくるから?

うむ、しかし、それだけじゃ、豪雨を降らせるほど「湿らせる」ことは不可能だ。
素人氏:なぜなら、
空気が含むことのできる水蒸気量には限界があるからです。いわゆる「飽和水蒸気量」という限界です。
これを超えて水蒸気を含むことは、海上を吹くだけでは不可能なのです。一方、豪雨を降らせられるほど「湿る」ためには、この限界を遙かに超える量の水蒸気を含む必要があるはずです。ですから、海上を吹くだけでは、豪雨を降らせられるほど空気が「湿る」ことはできないのです。

なるほど! となると、「湿った空気」になる理由がわからなくなった。

豪雨を降らせられるほど「湿る」には、この限界を遙かに超える水蒸気を含む必要がある。
素人氏:ということは、さらに別のメカニズム(原因)が必要…ということになりますでしょう。
それは、ズバリ、「空気が冷やされること」です。温度が下がると、空気が含むことができる水蒸気量(すなわち、飽和水蒸気量)は少なくなってしまうのです。すると、冷やされる前まで空気に含まれていた(気体の)水蒸気が、凝結して水滴(液体、液相)になり、空気は「湿る」ことができるのです。では、
空気を冷やすことができるものとは、何でしょうか?
それは、ズバリ、〈寒気〉です。〈寒気〉が、水蒸気を含んだ空気を冷やし、「湿った」状態にするのです。

なるほど!なるほど! ここでも〈寒気〉が関与しているんだね。

ああ、南の温かい空気を「湿った」空気に変えたのも〈寒気〉、温かい湿った空気を呼び込んだのも〈寒気〉。

すべてに、〈寒気〉が関わっている。
豪雨の真の原因は〈寒気〉

もう、わかったろ?
気象庁は、〈寒気〉の存在をひたすら隠しているんだよ。だから、理屈が合わないんだよ。
地球温暖化を肯定するために。

そうだ。そして、結論。
素人氏:
要は豪雨の原因は暖気ではなく、〈寒気〉なのである。真夏であっても〈寒気〉が問題になるのである。つまり、
毎年毎年豪雨が繰り返されるのは、地球が温暖化しているのではなく、寒冷化しているのである。

うおおお〜!! 真逆じゃん!!

さらに、台風だって〈寒気〉なしでは、存在しない。
素人氏:
台風が発生・発達する本当の理由は、温度差です。もう少し具体的に言うと、高温の海域、すなわち、低緯度の海域の上空に、大陸からの〈寒気〉が(大気の大循環によって運ばれてきて)乱入することにより、台風が発生・発達するのです。高温の海域の上空に、〈寒気〉が乱入すれば、大気の間に大きな温度差が生じ、それが大気の重さの差を生んで、猛烈な上昇気流が生じるのです。

わかりやすい!! さっきの河野太郎先生が言ってたとおりだ。積乱雲が発生するのは、地表の温度が高くて、しかも上空に〈寒気〉がある「大気が不安定な状態」だって。
〈寒気〉がなければ、積乱雲は発生しない。積乱雲が発生しなければ、線状降水帯も生まれない。
素人氏:
温暖化すると、強大な台風は減るのです。台風が強大化するのは、むしろ寒冷化の時代に起きやすい出来事なのです。(中略)...〈寒気〉がやってこなければ台風は発生しないのですよ。
(中略)...では、何が真の原因なのかというと、それは〈寒気〉です。
〈寒気〉なら、集中豪雨を容易に説明できます。また、特定の場所で積乱雲が発生し続けることも、説明可能です。

うわ〜! こういうのを逆転の発想と言うんだね。自分が何もわかってなかったことが、よくわかったよ。

そして、真理を突いていると思わんかね? 寒冷化と言われて、素直に「そうかも」と思えるし。

夏はたしかに異常に暑いけど、
冬はふつうに寒いし、降雪量も減ってない。実際、温暖化より寒冷化しているのかもしれない。

こうなると、〈寒気〉のコントロールができれば、気象操作ができると思わんか?

たしかに、
このメカニズムを利用すれば簡単に台風を発生させて、簡単に線状降水帯を作って、簡単に洪水や土砂災害を起こせるね。

さて、おもしろくなって来たところで、次回は気象をめぐる陰謀論の話でもしようか。
〈つづく〉
Writer
ぴょんぴょん
1955年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。1979年東京女子医大卒業。
1985年、大分県別府市に移住。
1988年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後26年半、主に漢方診療に携わった。
(クリニックは2014年11月末に閉院)
体癖7-3。エニアグラム4番(芸術家)
台風と言えば停電、停電と言えばラジオですが、ラジオの天気予報を聞いていると、必ずと言っていいほど出てくるセリフがあります。「南から温かく湿った空気が入ってきて、活発になった前線が・・云々。」要するに、台風や豪雨は、南から来た「温かく湿った空気」のせいで起きていると言うのです。これを聞くと、頭の中では、南の温かい海から水蒸気が立ち上って、入道雲が立ち上がり、渦を巻いて台風になる、というようなアニメーションが見えてきます。そうか、年々激化する台風や豪雨は、南の海が温かくなりすぎたことが原因なんだな。こうして気象庁は毎日、天気予報によって私たちに地球温暖化を刷り込んでいるのです。果たしてこの理論は正しいのか?