竹下雅敏氏からの情報です。
注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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ウクライナの暫定政権は、3月末にデフォルトで崩壊?
転載元より抜粋)
日本や世界や宇宙の動向 14/3/3
http://www.wnd.com/2014/03/ukraine-threatened-by-more-than-russia/
(概要)
3月2日付け:
専門家の分析では、ロシア軍がクリミア自治共和国を実行支配する中で、西側が支援する暫定政権は、結局、3月末にデフォルトに追い込まれ、政権維持ができなるだろうと言われています。
ウクライナでは、ヤヌコビッチ前大統領(現在はモスクワに逃亡)を追放した後に、EU寄りのArsenniy Yatsenyuk首相が率いる暫定政権が誕生しました。
プーチンは当初、ヤヌコビッチが関税非課税のユーラシア連合に加盟すると決断するなら、150億ドルの融資とロシアの天然ガスの供給価格を下げることによりウクライナを支援すると約束しました。EUはここまで譲歩したプーチンに対抗することができず、ヤヌコビッチはユーラシア連合に加盟することにしました。その結果、ウクライナのEU寄りの住民が多く住む地域で、反政府側による大規模な抗議デモが始まったのです。そして彼らはウクライナの首都のキエフの庁舎を占拠し、ヤヌコビッチ前大統領を追放し、暫定政権を誕生させました。
ヤヌコビッチが失脚したため、プーチンはウクライナ支援の一環として約束した150億ドルの融資を保留にしました。
ロシアからの融資を受けられなくなったウクライナはデフォルトの危険性に直面しています。EUとアメリカがウクライナに約束した融資の準備期間がデフォルトに間に合わないだけでなく、彼らが約束した融資額ではウクライナをデフォルトから救うことはできません。
IMFはウクライナ暫定政権に代表団を派遣し、IMFは何等かの緊急支援を行うことを検討しています。
西側諸国から今後も多くの緊急支援を受けるとなると、暫定政権は痛みを伴う改革を断行することになり、非常に難しい問題に直面することになります。改革を断行すると、様々なものやサービスがカットされ、国民の不満が増します。すると暫定政権の足場が揺らぐことになります。改革を断行することは暫定政権にとって自殺行為です。改革によりウクライナの混乱は激化するでしょう。
ロシア政府は、ロシア軍にクリミア自治共和国だけでなく、ウクライナ全域に侵攻することを許可しました。プーチンは、2008年のロシア・グルジア戦争(ロシア系住民を救うためにロシア軍を派遣)から、ロシアの軍事政策を行使しています。今のところ、ロシア軍はクリミア自治共和国のみを占拠させていますが、暫定政権はロシア軍に対抗するために予備兵を招集しています。
2010年にロシア政府は、ヤヌコビッチ前大統領との協議で、クリミア半島のロシア軍基地に対するリース契約を2042年まで延長しました。しかし暫定政権はその契約を破棄する構えです。
戦略的に非常に重要なクリミア自治共和国のロシア軍基地に対する暫定政権の対応は、ロシア政府をさらに刺激することになります。ウクライナの経済危機が差し迫る中で、ロシア軍がクリミア自治共和国を占拠したことは、暫定政権に大きな脅威となっています。
このような中で、オバマがどう動くかは想像できます。オバマは、プーチンに対し、これ以上ウクライナで軍事行動を行わないように警告し続けるでしょう。さらに、6月にソチで行われるG8にアメリカは欠席すると警告し続けるでしょう。たぶん6月のG8は開かれないでしょう。
さらにアメリカはロシアに政治的、経済的に世界から孤立すると脅すでしょう。
しかしロシアの政治的、経済的な孤立化はヨーロッパが同意が必要です。ヨーロッパはロシアの天然ガスに頼りすぎているため、ロシアに対する制裁ができない状態です。2008年のグルジア戦争のときも同様にヨーロッパはロシアに制裁を課すことができませんでした。
暫定政権内部には他の3大政党が含まれていません。大統領選は5月に、議会選挙は今年末に行われますが、きちんとした法的手段がないままにヤヌコビッチ前政権を追放し、その後無理やり暫定政権を誕生させましたが、これは違法なやり方です。暫定政権に対する圧力はロシアからだけでなく国内外からも強まるでしょう。
(概要)
3月2日付け:
専門家の分析では、ロシア軍がクリミア自治共和国を実行支配する中で、西側が支援する暫定政権は、結局、3月末にデフォルトに追い込まれ、政権維持ができなるだろうと言われています。
ウクライナでは、ヤヌコビッチ前大統領(現在はモスクワに逃亡)を追放した後に、EU寄りのArsenniy Yatsenyuk首相が率いる暫定政権が誕生しました。
プーチンは当初、ヤヌコビッチが関税非課税のユーラシア連合に加盟すると決断するなら、150億ドルの融資とロシアの天然ガスの供給価格を下げることによりウクライナを支援すると約束しました。EUはここまで譲歩したプーチンに対抗することができず、ヤヌコビッチはユーラシア連合に加盟することにしました。その結果、ウクライナのEU寄りの住民が多く住む地域で、反政府側による大規模な抗議デモが始まったのです。そして彼らはウクライナの首都のキエフの庁舎を占拠し、ヤヌコビッチ前大統領を追放し、暫定政権を誕生させました。
ヤヌコビッチが失脚したため、プーチンはウクライナ支援の一環として約束した150億ドルの融資を保留にしました。
ロシアからの融資を受けられなくなったウクライナはデフォルトの危険性に直面しています。EUとアメリカがウクライナに約束した融資の準備期間がデフォルトに間に合わないだけでなく、彼らが約束した融資額ではウクライナをデフォルトから救うことはできません。
IMFはウクライナ暫定政権に代表団を派遣し、IMFは何等かの緊急支援を行うことを検討しています。
西側諸国から今後も多くの緊急支援を受けるとなると、暫定政権は痛みを伴う改革を断行することになり、非常に難しい問題に直面することになります。改革を断行すると、様々なものやサービスがカットされ、国民の不満が増します。すると暫定政権の足場が揺らぐことになります。改革を断行することは暫定政権にとって自殺行為です。改革によりウクライナの混乱は激化するでしょう。
ロシア政府は、ロシア軍にクリミア自治共和国だけでなく、ウクライナ全域に侵攻することを許可しました。プーチンは、2008年のロシア・グルジア戦争(ロシア系住民を救うためにロシア軍を派遣)から、ロシアの軍事政策を行使しています。今のところ、ロシア軍はクリミア自治共和国のみを占拠させていますが、暫定政権はロシア軍に対抗するために予備兵を招集しています。
2010年にロシア政府は、ヤヌコビッチ前大統領との協議で、クリミア半島のロシア軍基地に対するリース契約を2042年まで延長しました。しかし暫定政権はその契約を破棄する構えです。
戦略的に非常に重要なクリミア自治共和国のロシア軍基地に対する暫定政権の対応は、ロシア政府をさらに刺激することになります。ウクライナの経済危機が差し迫る中で、ロシア軍がクリミア自治共和国を占拠したことは、暫定政権に大きな脅威となっています。
このような中で、オバマがどう動くかは想像できます。オバマは、プーチンに対し、これ以上ウクライナで軍事行動を行わないように警告し続けるでしょう。さらに、6月にソチで行われるG8にアメリカは欠席すると警告し続けるでしょう。たぶん6月のG8は開かれないでしょう。
さらにアメリカはロシアに政治的、経済的に世界から孤立すると脅すでしょう。
しかしロシアの政治的、経済的な孤立化はヨーロッパが同意が必要です。ヨーロッパはロシアの天然ガスに頼りすぎているため、ロシアに対する制裁ができない状態です。2008年のグルジア戦争のときも同様にヨーロッパはロシアに制裁を課すことができませんでした。
暫定政権内部には他の3大政党が含まれていません。大統領選は5月に、議会選挙は今年末に行われますが、きちんとした法的手段がないままにヤヌコビッチ前政権を追放し、その後無理やり暫定政権を誕生させましたが、これは違法なやり方です。暫定政権に対する圧力はロシアからだけでなく国内外からも強まるでしょう。
彼らはロシアを挑発して、ロシアがウクライナに軍事介入したという形に持ち込みたいのだと思います。その後NATOの協力の基にロシアに対する軍事的・経済的圧力を強めて、ロシアの影響力をウクライナから排除するという、かつてのアフガニスタンで成功したパターンを思い描いているのだと思います。ただ魂胆が見え見えで、プーチンが引っかかるとはとても思えません。ですから彼らの思惑は外れ、返って身を滅ぼす形になると思います。