竹下雅敏氏からの情報です。
予想されたこととは言え、この言語道断な蛮行の責任は、このウクライナの現状を正しく報道してこなかったメディアにあること、またそのメディアの偽りの報道を疑いもせず受け入れてしまう我々にもあることは明らかです。もちろん意図的にこのような蛮行を誘導した者たち、そして実行した者たちが最大の責めを追わなければならないのは言うまでもありません。そしてそれはそのようになるでしょう。
注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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オデッサの「アウシュヴィッツ」
転載元)
The Voice of Russia 14/5/3
黒海沿岸の港湾都市オデッサでは、2日ウクライナの民族主義過激派と連邦制支持者との間で衝突があり、多くの犠牲者が出たところから、3日間の喪の日が宣言された。
騒乱行為と市中心部にある労働組合会館の火災により、40人以上が亡くなり、およそ200人が病院で手当てを受けた。ロシア側は、オデッサでの犯罪行為の責任は、現在実権を握っているキエフ当局にあると見ている。ロシアのペスコフ大統領報道官は「犯罪者となっているのは、キエフの政権を合法的だとみなす者達だ」と述べた。
2日夕方オデッサのクリコヴォ・ポーレ広場にある労働組合会館で起きた火災は、2か月前にキエフで起きた出来事を彷彿とさせるこの日の騒乱の悲劇的幕切れとなった。民族主義グループの戦闘員や地元のサッカーチーム「ウリトラス」のファン達が「統一ウクライナ」を合言葉に組織した無許可の行進は、その後、クリコヴォ・ポーレ広場にテントを張り少し前から抗議行動をしていた連邦制支持者達との対立に姿を変えた。そして新しいウクライナの「革命的伝統」に従って、バットによる殴り合い、投石、火炎瓶投げが始まった。
警察は、双方を引き離そうと試みたが、その行動は消極的で、断固としたものではなかった。その結果、所謂「右派セクター」の民族主義過激派らは、テント村に火をつけ始めたため、キエフの現政権の政策に同意しない連邦化支持の活動家達は労働組合会館に逃げ込んだ。しかし過激主義者らは、そこにも火を放った。そのため、ある人は生きたまま焼かれ、別の人は発生した黒煙に巻かれ一酸化炭素中毒で命を失った。炎から逃れようと、人々は窓から外に飛び降りた。目撃者によれば、消防隊がようやく到着したのは、火が出てから30分も経ってからの事だった。
ロシア外務省の声明によれば、ロシア政府は、オデッサでの悲劇は「連邦化やウクライナ社会の現実的な憲法改正を支持する人々へのテロ・キャンペーンを展開する傍若無人な民族主義過激派らを甘やかした」キエフ当局の犯罪的とも言える無責任さが引き起こしたものである。
ロシア議会下院・国家会議、CIS問題委員会のレオニード・スルツキイ委員長は、今回オデッサで起きた出来事をナチスの犯罪と比較し「これは新たなアウシュヴィッツだ」と述べた。またクリミア共和国のルスタム・ティメルガヂエフ第一副首相も「大祖国戦争時代ナチスがウクライナで、人々を最後には生きたまま焼き殺した事を思い起こさせるものだった」と語っている。
オデッサで多くの人々が非業の最期を終えることとなった衝突が起きたという事実は、ウクライナが直接的な意味で、内戦の際にある事を意味している。
ロシアCIS諸国研究所の、ウラジーミル・ジャリヒン副所長も、そうした考えの持ち主で「ウクライナの右派過激主義者らは、自分達が政治プロセスのカヤの外に置かれていると感じており、大きな影響力を持ちたいと望んでいる」と指摘し「彼らにとってみれば、国が最終的に内戦に転がり落ちてゆく方が得なのだ。そのさい米国は、欧州の中心に、ロシアと直接国境を接する欧州の中心に『新しいソマリア』が誕生する事を単に喜ぶに違いない」との見方を示している。
さてクレムリンの反応だが、ドミトリイ・ペスコフ大統領報道官は「オデッサでの悲劇的出来事の後、他のいかなる国もそうだろうが、命が直接脅威にさらされている現状において、ロシアは、ウクライナ南東部の住民達に対し、武装解除するよう説得する事などできない」と述べた。同時にプスコフ報道官は、5月25日に予定されているウクライナ大統領選挙実施の見通しについて「ナンセンスである」とし、次のように強調した―
「オデッサであのような事が起こり、ウクライナ南東部での対決機運が高まりを見せている雰囲気の中で、我々は、キエフ当局や欧米が、どんな選挙をやるつもりなのか理解できない。」
騒乱行為と市中心部にある労働組合会館の火災により、40人以上が亡くなり、およそ200人が病院で手当てを受けた。ロシア側は、オデッサでの犯罪行為の責任は、現在実権を握っているキエフ当局にあると見ている。ロシアのペスコフ大統領報道官は「犯罪者となっているのは、キエフの政権を合法的だとみなす者達だ」と述べた。
2日夕方オデッサのクリコヴォ・ポーレ広場にある労働組合会館で起きた火災は、2か月前にキエフで起きた出来事を彷彿とさせるこの日の騒乱の悲劇的幕切れとなった。民族主義グループの戦闘員や地元のサッカーチーム「ウリトラス」のファン達が「統一ウクライナ」を合言葉に組織した無許可の行進は、その後、クリコヴォ・ポーレ広場にテントを張り少し前から抗議行動をしていた連邦制支持者達との対立に姿を変えた。そして新しいウクライナの「革命的伝統」に従って、バットによる殴り合い、投石、火炎瓶投げが始まった。
警察は、双方を引き離そうと試みたが、その行動は消極的で、断固としたものではなかった。その結果、所謂「右派セクター」の民族主義過激派らは、テント村に火をつけ始めたため、キエフの現政権の政策に同意しない連邦化支持の活動家達は労働組合会館に逃げ込んだ。しかし過激主義者らは、そこにも火を放った。そのため、ある人は生きたまま焼かれ、別の人は発生した黒煙に巻かれ一酸化炭素中毒で命を失った。炎から逃れようと、人々は窓から外に飛び降りた。目撃者によれば、消防隊がようやく到着したのは、火が出てから30分も経ってからの事だった。
ロシア外務省の声明によれば、ロシア政府は、オデッサでの悲劇は「連邦化やウクライナ社会の現実的な憲法改正を支持する人々へのテロ・キャンペーンを展開する傍若無人な民族主義過激派らを甘やかした」キエフ当局の犯罪的とも言える無責任さが引き起こしたものである。
ロシア議会下院・国家会議、CIS問題委員会のレオニード・スルツキイ委員長は、今回オデッサで起きた出来事をナチスの犯罪と比較し「これは新たなアウシュヴィッツだ」と述べた。またクリミア共和国のルスタム・ティメルガヂエフ第一副首相も「大祖国戦争時代ナチスがウクライナで、人々を最後には生きたまま焼き殺した事を思い起こさせるものだった」と語っている。
オデッサで多くの人々が非業の最期を終えることとなった衝突が起きたという事実は、ウクライナが直接的な意味で、内戦の際にある事を意味している。
ロシアCIS諸国研究所の、ウラジーミル・ジャリヒン副所長も、そうした考えの持ち主で「ウクライナの右派過激主義者らは、自分達が政治プロセスのカヤの外に置かれていると感じており、大きな影響力を持ちたいと望んでいる」と指摘し「彼らにとってみれば、国が最終的に内戦に転がり落ちてゆく方が得なのだ。そのさい米国は、欧州の中心に、ロシアと直接国境を接する欧州の中心に『新しいソマリア』が誕生する事を単に喜ぶに違いない」との見方を示している。
さてクレムリンの反応だが、ドミトリイ・ペスコフ大統領報道官は「オデッサでの悲劇的出来事の後、他のいかなる国もそうだろうが、命が直接脅威にさらされている現状において、ロシアは、ウクライナ南東部の住民達に対し、武装解除するよう説得する事などできない」と述べた。同時にプスコフ報道官は、5月25日に予定されているウクライナ大統領選挙実施の見通しについて「ナンセンスである」とし、次のように強調した―
「オデッサであのような事が起こり、ウクライナ南東部での対決機運が高まりを見せている雰囲気の中で、我々は、キエフ当局や欧米が、どんな選挙をやるつもりなのか理解できない。」