［ROCKWAY EXPRESS他］ロシアの食糧輸入禁止はヨーロッパにとっては「壊滅的」

西側の制裁強化によって直面している困難を生き生きと語るオバマ米大統領の姿はすでに恒例となった。また、このように批判しながら、オバマ大統領が明らかに神経質になっているのも見慣れた光景となった。一方でプーチン大統領は落ち着つき、笑顔を見せることも珍しくはない。いったい何が起こっているのだろうか？

ウクライナ危機に関してロシアとオープンな対決を始めて深刻な問題に直面しているのはロシアではなく、欧米やオバマ大統領、そしてその同盟国だ。マレーシア航空のボーイングの悲劇を取り上げてみても分かる。米国やＥＵは、ロシアがあたかもウクライナ南部・東部の「分離主義者たち」を支持しているかのように、論拠薄弱な批判を行い、礼儀作法を破った。また欧米は、「ボーイング」の破壊は恐ろしい犯罪であると発表し、犯罪者を制裁の形で厳しく罰し、国際法廷で責任を問わなければならないと主張し、大きなスキャンダルを起こした。しかし、あらゆることを判断した結果、「ボーイング」が義勇軍によって撃墜されたという証拠はないようだ。一方で、マレーシア航空のボーイングが、ウクライナの戦闘機スホイ２５によって撃墜されたという説は、「ボーイング」の機体の損傷の性質を考慮した場合、非常に説得力がある。もし、「ブラックボックス」の解析や他の鑑定がウクライナ軍の罪を証明した場合、米国とＥＵは非常に不愉快な状況に陥るだろう。不当な批判に対してロシアに謝罪し、自分たちの呼びかけに従って、悲劇の本当の犯人、すなわちウクライナのリーダーたちの刑事責任を問わなければならなくなる。オバマ大統領は面目を失うだろう。神経質になるどころではない。


制裁も「問題」だ。オバマ大統領は最近、謎の発言を行った。オバマ大統領は、「私たちは制裁がどのような効果を生み出しているのかは分からないが、制裁がすでにロシアへ圧力をかけていると確信している」と語った。オバマ大統領は、「分からない」のか、それとも「確信している」のか、どちらなのだろうか？だが実際のところ、オバマ大統領は、ロシアでは制裁によるパニックも、エリートたちの分裂も、プーチン大統領にウクライナとクリミアに関する自分の考えを放棄するよう求めるようなことも起こらず、その反対にエリートたちは団結し、国民は奮起したことをすでに知っているようだ。これは、次のように系統立てて簡明に表現できる。西側による制裁のお陰で、ロシアはついに汚職や官僚支配、エネルギー部門への依存、また機械工業の未発達などの問題解決に取り組むことができるのだ。またロシア国民が何よりも喜んでいるのは、ロシア政府が欧州からの食品輸入に制限を導入したことだ。これでやっと、現在すでにロシアを「養う」力のあるロシアの農業は、最近まで西側の農業生産者にほぼ独占されていたロシアの消費者やロシア市場への道を見つけることができる！

　キエフ政権の情報によると、包囲されたウクライナ軍のエリート５０００人のうち、３５００人以上が行方不明となっている。彼らは死亡している可能性がある。幸運にも包囲から抜け出したり、ロシアへ逃げることができた人々は、非常に重いうつ状態にあり、戦場へ戻りたがってはいない。

　キエフ政権が大規模な動員を行い、全ての戦車や大砲などを集めて、信じられないほど大きな損失を被って南部・東部の抵抗を鎮圧するという恐ろしい想像をした場合でさえも、勝利は大きな代償を伴うだろう。

キエフ政権は、崩壊した荒廃地域を支配しており、その復興には莫大な資金が必要だが、ウクライナにそのような資金はない。

　なお、少しずつではあるものの、これらの罪に関する真実が、ＥＵと米国の市民にも伝わり始めている。そしてこれも、オバマ大統領を失望させているのだ。