注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
「正直くさい。トイレみたいな臭いがする」
2020年の東京五輪トライアスロン会場となる東京・港区の「お台場海浜公園」で行われた水泳オープンウオータースイミング(OWS)の五輪テスト大会で、選手から苦情が相次いだ問題。
(中略)
14年9月の港区議会定例会。トライアスロン会場のお台場の水質について、こう指摘していたのが榎本茂議員だった。議事録を引用する。
「東京都下水道局では、平成24年度に簡易処理水と呼ぶ排出基準を満たさない未浄化の下水を180万7200立方メートル、実に東京ドーム15杯分(原文ママ)に相当する莫大な量を運河に放水しております。この放水を実際に目にすると、誰もが驚くのですが、焦げ茶色の汚水が濁流となって放水され、あっという間に運河は黄土色に変わり、高浜水門から運河の外へ流れ出し、レインボーブリッジ、お台場へと順次海の色を変えていきます」
(中略)
この通りであれば、お台場の海は「トイレみたい」ではなく、「トイレの汚染水そのもの」。テスト大会に参加した選手は「肥溜め」の中を泳がされているような気分だったに違いない。
(以下略)
お台場海浜公園での五輪テスト大会で「トイレみたいな臭いがする」と苦情が相次いだ問題。「東京都下水道局では未浄化の下水を運河に放出している」と港区議会で指摘されていたことも。事実なら「トイレみたい」ではなく「トイレの汚染水そのもの」です https://t.co/K5elff4Lmv #日刊ゲンダイDIGITAL
— 日刊ゲンダイ (@nikkan_gendai) August 15, 2019
東京都下水道局、合流式下水道は、一定の雨があった時は、汚水浄化場を通さず、川に流していると、しっかり説明している。(下図)
— FFMatudo (@FFMatudo) August 13, 2019
そんな場所で、トライアスロンって何考えてんだ?
役員たち、汚水が流れ込んでいるプールがあるとしたら、そんな所で泳ぐか?https://t.co/Hi0VrYjn6K pic.twitter.com/PWX5N2054x
組織委員会が行った2017年の水質検査結果と対策方法。
— FFMatudo (@FFMatudo) August 14, 2019
ふん便性大腸菌群数、最高値が基準値の7倍以上。
常時は認められない油膜も検出。
CODは最高10ミリグラム。これは、トイレや家庭、工場から出る汚れた水に等しい汚さ。
自然界にはない腸球菌数も、最高が基準の7倍。
対策は最後の写真。これで? pic.twitter.com/I4hJFVMfCk
我慢大会なんですよね、本質は。
— CNHYREIN (@cnhyrein) August 14, 2019
実況「競技直前には首都圏豪雨でしたが、今はカラッと晴れ上がりました。」とか悪夢そのものだ。
— CNHYREIN (@cnhyrein) August 14, 2019
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動物たちの様をご覧になれば、陸地がトイレであることは明らか。その上に、海が水洗トイレだということになれば、“実は地球がトイレだった”という結論が導き出されるのです。
さて、 2つ目のツイートにリンクがありますが、東京都下水道局の下水処理の解説によると、“東京都の区部の大部分では、汚水と雨水をひとつの下水道管で集める「合流式下水道」という仕組みを採用しています”とあり、 「合流式下水道では、一定以上の雨が降った時に、街を浸水被害から守るため、汚水混じりの雨水が河川等に放流されます」と書かれています。要するに、ある程度の雨が降ると、“排出基準を満たさない未浄化の…焦げ茶色の汚水が濁流となって放出”されるわけです。
なので、ツイートにあるように、「競技直前には首都圏豪雨でしたが、今はカラッと晴れ上がりました。」という状況が、選手にとっては最悪なわけです。
お台場の海の水質汚染について、タイムズ紙は2013年の時点で、懸念を表明していました。これに対し、東京招致委員会は、“トライアスロンや水泳オープンウオーターの大会がお台場で開催され『問題が起きたことはない』”と答えていますが、ツイートによると、“お台場でのトライアスロン日本選手権は秋開催”なので、夏場のオリンピックでは大腸菌が繁殖しそうです。
大腸菌は水中スクリーンを三重にして何とか基準値内に収めるつもりのようですが、分子の小さな不潔な有機物の方は、スクリーンを透過してしまうのではないかと思います。多分、水洗トイレの水は十分に飲めるというのが、大会関係者の見解なのではないでしょうか。