高プロ制度の「働き方改革(働かせ方改悪)」法案が成立! ~今後は労働者が過労死で命を落としても労災認定がなされず、闇に葬られる~

竹下雅敏氏からの情報です。
 高橋まつりさんのお母さんが、遺影に語りかけた「これがあなたを追いつめた日本の姿だよ」という言葉は、あまりにも印象深く、忘れられないものになりそうです。「全国過労死を考える家族の会」の寺西代表は、あべぴょんの冷酷さと無関心さに、ショックを受けているようです。
 それは、冒頭のツイートの写真をご覧になると、よくわかります。この写真は、26日の参議院厚生労働委員会で野党が説明している時の様子だということです。
 私は、この場面の動画を見ていないので、あべぴょんと加藤厚労相が何に対してヘラヘラ笑っているのかはわかりません。一瞬を切り取った画像は、往々にして印象操作に使われがちなので気を付けなければなりませんが、写真の中で笑っているのはこの二人だけで、傍聴している過労死遺族の方々は、誰一人として笑ってはいません。このことから、この一枚は、この二人の本性をえぐり出した貴重な写真ではないかと思われます。
 それにしても、とんでもない法案が成立してしまったものです。龍作さんが指摘している通り、今後は、労働者が過労死で命を落としても労災認定がなされず、過労死は闇に葬られることになります。 “高プロの人の労災認定はしないので…ほら! 過労死は増えてないでしょ!”というツイートが指摘している通りです。
 政府の見解では、3.11の原発事故で死者は一人も出ていないことになっています。自衛隊の海外派遣でも、自殺者は居ても戦死者は一人も居ないことになっています。しかし、事実かどうかはわかりません。これらと同様に、今後は、過労死で命を落とす人が増えても、それは無かったことにされると思われます。
 “続きはこちらから”は、それではどうすればよいのかという質問に対する一つの答えです。共産党の小池書記局長は、面白いことを言っています。本当なのかと思って電卓で計算してみると、確かに、毎日1千万円ずつを5480年使い続けて、ようやく20兆円になります。トヨタでもどこでもいいから、毎日1千万円ずつ社会奉仕に使う気はありませんかね。例えばトヨタが5480年続けなくても、10年間、毎日1千万円ずつ社会奉仕に使えば、日本人は皆トヨタの車を買うようになると思いますけど… 。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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高プロ成立 家族の会「絶対に過労死は出ます」
引用元)
(前略)
2018年6月29日は、日本の労働法制が前近代に後戻りする歴史的な日となった。過労死促進法案と異名をとる高プロ制度がキモの「働き方改革(働かせ方改悪)」法案が、この日、参院本会議で採決された。
(中略)
午前11時45分、法案は賛成多数で可決、成立した。「数の力はどうしようもない」。東京過労死を考える家族の会の中原のり子さんは、無念そうに語った。
(中略)
全国過労死を考える家族の会の寺西笑子代表は「安倍首相の冷たい答弁、無関心さにショックを受けている」と憤った。安倍首相は法案提出理由を「労働者の働き方のニーズに合わせて」と説明していたが、問い詰められると「財界の要請であった」と本音をのぞかせた。

立法事実も何もあったものではない。データもデッチあげ。法案のデタラメさは最後の最後まで指摘された。4週間で4日休ませれば、あとはいくら連続勤務させても違法ではない。労働者が過労死で命を落としても労基署は踏みこめなくなるのだ。過労死は闇に葬られるのである。
(以下略)
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「これが、あなたを追い詰めた日本」 過労死遺族の無念
引用元)
(前略)
「これがあなたを追い詰めた日本の姿だよ」

広告大手・電通の新入社員で過労自殺した高橋まつりさん(当時24)の母幸美さん(55)は、働き方改革関連法が参院本会議で成立した直後、傍聴席に持参したまつりさんの遺影にこう語りかけた。
(中略)
「全国過労死を考える家族の会」の寺西笑子代表(69)は、4年前に成立した過労死防止法を引き合いに出した。「よもや過労死防止に逆行するような法律の成立を目の当たりにするとは思わなかった。悔しくてたまらない」
(贄川俊、山田暢史)
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配信元)
 

 
 

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