近畿財務局職員の残した手記をめぐる動き(2)〜 政府は「遺書」を無視し、森友再調査を拒否

 文春の速報から一夜明けた18日、ジャーナリズムが健在であれば蜂の巣をつついたような騒ぎになり、当然再調査の論陣を張る場面のはずですが、さすがガッチリとメディアを封じ込めている安倍政権、静かなものです。しかし野党4党は「森友問題再検証チーム」を結成し、追求に乗り出すことになりました。
 菅野完氏のツイートに安倍政権の弾圧の凄まじさを示すものがあり、背筋が凍るようでした。メディアが伝えないこうした重要なことを多くの人々が知り、国民がしっかり見張ることが今できる最低限のことかもしれません。
 18日の衆参各委員会でこの件が取り上げられました。中で、外交防衛委員会で質問に立った小西ひろゆき議員の質問は要点を突いたものでした。財務省に対して、強要された文書改ざんが自殺の原因であったことへの認識をまず問いました。しかし予想されたとはいえ政府側の答弁は安倍政権擁護を崩さず、遺書を「極めて個人的なもの」として無視してかかり、新しい事実もなく再調査する気もないという冷血なものでした。それでも官僚の答弁は罪悪感を感じるのかオドオドとしていました。遺書の中で改ざんの中心人物として指摘されていた当時の中村稔理財局総務課長は現在、英国大使館に栄転しています。非常に恵まれた待遇のようです。昭恵夫人付きだった谷査恵子氏を思い出してしまいます。小西議員の「このような国会を欺く人物が日本国を代表する大使館の幹部として働いていることは、日本外交の信頼を失墜するが、適材適所なのか」という質問に対し、茂木外務大臣の答弁も、その当時の外務大臣だった河野防衛大臣も揃って「その当時の判断で適材適所」と横柄に逃げました。底なしの醜悪大臣選手権か。政権中枢に巣食う妖怪相手の戦いです。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

————————————————————————
森友問題「3年前に戻って検証」 野党、遺書報道受け
引用元)
 学校法人森友学園をめぐる財務省の公文書改ざん問題で、18日発売の週刊文春が改ざんを苦に自殺した元近畿財務局の男性職員の遺書を報じたことを受け、立憲民主、国民民主、共産、社民の野党4党の国会対策委員長が18日、国会内で会談し、「森友問題再検証チーム」を新たに発足させることで一致した。
(以下略)

————————————————————————
配信元)



Comments are closed.