辺野古新基地建設で理由も示せない不当判決を押しつけられる沖縄県、自国政府に痛めつけられる沖縄は日本の姿でもある

 名護市辺野古の新基地建設では、大浦湾側で見つかったマヨネーズのような軟弱地盤を改良するとして2020年に沖縄防衛局が沖縄県に設計変更を申請しました。しかし、その申請内容は地盤調査が不十分で「土木の専門家からは、地盤改良の実現性を疑問視」されるものでした。沖縄県は当然の対応として「不承認」とします。それを不服とした防衛局は国に泣きつき、国交相が沖縄県の「不承認」を「裁決」という形で取り消し、承認を命ずる「是正指示」をしました。この横暴に対して沖縄県は、「裁決」と「是正指示」の取り消しを求める2つの訴訟を起こしました。
 「裁決」を争う訴訟は、すでに最高裁で県の敗訴が確定しています。そして今回の「是正指示」を争う訴訟で、最高裁は門前払いの形で上告棄却しました。県の下した「不承認」がなぜ違法なのか理由を示すことなく国の言い分を認めています。
 川内博史氏は「明らかな不当判決」とコメントされました。この訴訟の内容を知る人ほど「最高裁の忖度判決」だと判断します。解決の見込みのない軟弱地盤工事の経費がどこまで増加するのか防衛相でも把握できず、その上、発端の米軍ですら「ドローンの時代には使えない不要な基地だ」と本音を漏らす、今さら無意味な基地建設です。
 アメリカの威を借る日本政府と戦う沖縄県は、13件もの新基地に関する訴訟を争いましたがただの一度も国が沖縄県を尊重することはありません。その虐待される沖縄県の姿は、今の日本の姿でもあります。沖縄県の人々の民意が尊重され平和に暮らせる時、日本という国も独立できるのだと思います。これ以上、沖縄を、日本を痛めつけるな。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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【速報】辺野古訴訟、沖縄県の敗訴確定 最高裁判決
引用元)
 名護市辺野古の新基地建設を巡る防衛省の埋め立て変更申請について、国土交通相が県に承認を迫った「是正の指示」は違法な国の関与として県が取り消しを求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第1小法廷(岡正晶裁判長)は4日、是正指示を「適法」とした一審福岡高裁支部判決を維持し、県側の上告を棄却した。辺野古不承認を巡る最高裁判断は初めて。敗訴が確定した県側は承認する義務を負うことになり、今後の対応が焦点となる。

 設計変更は2020年4月、沖縄防衛局が大浦湾側で見つかった軟弱地盤の改良工事のため申請したが、県側は21年11月、地盤調査が不十分なことなどを理由に不承認とした。不服とした防衛局の審査請求を受け、国交相は22年4月に不承認を裁決で取り消し、承認を命じる是正指示をした
 県側は22年8月、裁決と是正指示の取り消しを求める二つの訴訟を提起したが、今年3月の一審判決は国交相裁決は有効だと判断し、訴訟対象となる「国の関与」ではないとして県側の訴えを却下した。是正指示を巡っては、県の不承認処分に裁量権の逸脱乱用があったなどとして棄却した。
(以下略)



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