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ぴょんぴょんの「かてもの」 ~穀物と混ぜたり、その代用品として食用に用いることができる植物
食糧難の時に助かるドングリ
どんぐりの餡でできた「しだみ団子」づくりに参加しました。今年は凶作だったどんぐりは昨年のものを使用。念入りにあく抜きをして今年はおいしく出来あがったものをいただくことができました。お団子の写真を撮ることをわすれてしまいました。救荒食であり、飢饉のとき人々の命を繋いだ食事なのです。 pic.twitter.com/I114NwexUX
— heavenlyisland (@heavenlyisland) November 17, 2025
ドングリは渋みが強く、渋抜きが必要とのことなのですが、それは時間のかかる作業。水を何度も取り替えて、灰汁水も使って煮沸すること、なんと丸二日。(中略)...そうやってじっくり煮たドングリに、黒糖と白糖・塩を加えて、しだみ餡を作ります。
凶作時も実る「しだみ」は、乾燥保存できる備蓄食料として重宝された。味がよく栄養があり、カロリー、たんぱく質、脂質、炭水化物は白米と同じくらい含まれる。
(農林水産省)
明治時代以前の東北地方では、数年に一度の割合で凶作の年があったことが、歴史文献から分かります。そして、中でも宝暦(1750頃)、天明(1780頃)、天保(1830頃)の飢饉はとても悲惨で、仙台藩の『三大飢饉』として語り継がれてきました。胆江(たんこう)地区でも、「牛馬の肉を食するのはふつうで、人肉を食する者さえあり、老母の死体を五百文で売買し、嬰児(えいじ)を食う母親もあり…(中略)...」や「…幼き者の手を取り、老いたる親か母かとおぼしき者連れ立ち、さまよい行く姿、哀れなり。道具、身のまといの物一つ一つを売りて次第に食い果たし、ついには、ここかしこに倒れ伏し、飢えて死するこそ哀れなり。(中略)...」といった記録が残されており、飢饉の凄惨(せいさん)な状況がこれらの文献からもうかがい知ることができます。
飢饉を何度も乗り切ってきた米沢藩
7種類のカサ増し食材を試した結果、コスパと味を総合的に判断した結果、我が家的なランキングはこんな感じになりました!↓
1位: 押し麦(安い!&味と食感の影響がほぼない)
2位: ぷちまる君(プチッと食感が楽しめる!おいしい!)
3位: オートミール(スープに入れるならコレ一択!)
4位: じゃがいも飯(中学生の娘激推し)
5位: もち麦(美味しいけどちょい高め)
6位: 大豆(私はめっちゃ好きだけど子供の反応いまいち)
7位: おからパウダー(コスパ良いけどモッサリ感が)
1位: 押し麦(安い!&味と食感の影響がほぼない)
2位: ぷちまる君(プチッと食感が楽しめる!おいしい!)
3位: オートミール(スープに入れるならコレ一択!)
4位: じゃがいも飯(中学生の娘激推し)
5位: もち麦(美味しいけどちょい高め)
6位: 大豆(私はめっちゃ好きだけど子供の反応いまいち)
7位: おからパウダー(コスパ良いけどモッサリ感が)
(note)
お米が高いから半分くらいさつまいもでかさ増しして炊いた節約芋ご飯🤣
— ひばかり (@hibakari1992) September 18, 2025
芋ならたくさんあるんや😂😂🍠 pic.twitter.com/NSaW2WWanf
そもそも「かてもの」とは主殻に混ぜて炊くもの。主殻は主食になりうる穀類のこと。米はもちろんのことムギ、アワ、ヒエなども含めて主殻ということになる。つまり「かてもの」というのは主殻を増量するためのものであり、現代の栗ご飯やわかめご飯のような楽しいものではなく、ご飯を食べたような満腹感の錯覚を起こさせるようなもの、というようなとても寂しいものである。
穀物と混ぜたりあるいはその代用品として食用に用いることができる植物「糅物(かてもの)」を82項目で立項して「いろは」順で掲載している。(中略)...「村役人共常々心を用うべき個条(味噌の製法各種)」、「かて物の心懸に蒔植置くべき物」、「干かて数年を経て変らぬ物」が記され、最後に魚や肉の調理法について解説した「魚鳥獣肉の心がけ」が記されている。
食糧難で役立つ書物
非常時の食べ物を網羅した「かてもの」。
— Ke° (@palocera) November 28, 2024
多くの草や実を掲載。
締めくくりに毒草以外どの草でも若芽や若葉なら食べられるとある。
普段食べ慣れないので塩や味噌と食べれば体に優しい。
味噌や醤油の作り方。
鳥獣肉はしっかり処理すれば数十年保存が効くなど結構充実した内容。
原文と口語訳併記。 pic.twitter.com/p9g75oP9Tt
『備荒草木図』建部清庵 https://t.co/jE1mRltubW
— 中島 智 (@nakashima001) February 9, 2015
この岩手県立図書館のサイトで、すべての頁が閲覧できる。 pic.twitter.com/JHp81ydExU
本書は上下2冊から成り、スミレ、キキョウ、ヘチマ、クヌギなど、104種に及ぶ食用可能な草木が詳細な図とともに紹介されています。各植物には漢名と和名が併記され、その特徴、食用としての調理法、さらには解毒法や注意点まで具体的に解説されています。例えば、「接続草(すぎな)」の項目では、つくしと共にすぎなも食用として、「茎と葉、ともによくゆでて、水に浸し、米や麦に混ぜてかて飯にするとよい」と具体的な調理法が記されています。





江戸時代にあった四大飢饉とは、
寛永の大飢饉(1642年〜1643年):全国(特に東日本日本海側)
享保の大飢饉(1732年):中国・四国・九州(特に瀬戸内海沿岸)
天明の大飢饉(1782年〜-1787年):全国(特に東北)
天保の大飢饉(1833年〜1839年):全国(特に東北)です。
凶作の翌年は飢饉になるのを見越して、領民を救うために対策を立て、食料不足時の工夫を本にしたのが、上杉鷹山(うえすぎようざん)で有名な米沢藩でした。