注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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単に「ハミングするだけ」で、一酸化窒素の排出量が大幅に(8〜20倍)増加し、感染症への予防力が飛躍的に上昇する可能性を知り、人体の仕組みに改めて感心
転載元)
In Deep 25/11/20
感染症への予防力をいきなりアップさせる方法
人間の体っていうのはすごいものだなあと改めて思わせてくれる論文を最近知りました。
それは、
「ハミングをするだけで、鼻腔内の一酸化窒素の排出量が 15倍から 20倍に増加する」
という研究でした。鼻でのハミングです(まあ、ハミングって鼻だけですけれど)。
この「一酸化窒素(NO)」という存在を知ったのは、ちょうど 5年ほど前のパンデミックの頃で、以下の記事にあります。
・マスク社会の悪影響のメカニズムが出揃った感。鼻呼吸の不足による「一酸化窒素の消えた人体」の将来。特に子どもたちの
In Deep 2020年11月2日
この一酸化窒素というものは、鼻の奥(副鼻腔)で生産されているガスの一種で、「非常に強い殺菌能力」を持つものです。
(中略)
一酸化窒素は、一般的には「鼻の奥」で生産されていますが、つまり、
「鼻で呼吸をすることが病原体への最初のバリア」
となっているわけです。
「鼻呼吸することが、風邪などへの最初の予防法であり、最大の予防法」といってもいいです。
しかし、マスクをすると、特に子どもの場合、どうしても口呼吸になりやすく、これが風邪やインフルエンザの感染を拡大させる要因ともなり得るのです。先ほどリンクした記事は、一酸化窒素の観点から「マスクはをしないほうが予防になる」ということを書いたものです。
(中略)
血管から放出されている一酸化窒素は別として、副鼻腔から生産されている一酸化窒素の「排出量を増やす方法」を最近読んだ論文で知ったのでした。
それが、
「ハミングすること」
なのです。
フンフンフンフーン♪ やつですね。
これで、どの程度、一酸化窒素の生産量が上がるかというと、
「生産量が 20倍近く上がる」
のだそう。
一酸化窒素間の生産量が 20倍にアップしたからといって、感染症への予防力が 20倍アップするわけではないとしても、そりゃ確かに、多く出れば出るほど、有効ではあるようには思います。
以下はその論文の要約です。スウェーデンのルンド大学による 2002年の論文です。
ただ、当然ながら、ハミングは大人はなかなかしにくいもので、オフィスで働きながらハミングをしてもいいという環境ならともかく、そういつもいつもできるわけではないですが、小さな子どもなら、いつどこでもハミングをしても不自然ではないですので、小さな子どもの感染症対策としてお勧めしたいところです。
・マスクを外して鼻呼吸をして
・ハミングをする
というだけで、風邪やインフルエンザなどに対しての予防力が格段に上昇するはずです。
こんな簡単な予防法は他にあまりないのではないでしょうか。
なお、一酸化窒素の役割は、それだけにとどまらず、以下のように多岐にわたります。
(以下略)
人間の体っていうのはすごいものだなあと改めて思わせてくれる論文を最近知りました。
それは、
「ハミングをするだけで、鼻腔内の一酸化窒素の排出量が 15倍から 20倍に増加する」
という研究でした。鼻でのハミングです(まあ、ハミングって鼻だけですけれど)。
この「一酸化窒素(NO)」という存在を知ったのは、ちょうど 5年ほど前のパンデミックの頃で、以下の記事にあります。
・マスク社会の悪影響のメカニズムが出揃った感。鼻呼吸の不足による「一酸化窒素の消えた人体」の将来。特に子どもたちの
In Deep 2020年11月2日
この一酸化窒素というものは、鼻の奥(副鼻腔)で生産されているガスの一種で、「非常に強い殺菌能力」を持つものです。
(中略)
一酸化窒素は、一般的には「鼻の奥」で生産されていますが、つまり、
「鼻で呼吸をすることが病原体への最初のバリア」
となっているわけです。
「鼻呼吸することが、風邪などへの最初の予防法であり、最大の予防法」といってもいいです。
しかし、マスクをすると、特に子どもの場合、どうしても口呼吸になりやすく、これが風邪やインフルエンザの感染を拡大させる要因ともなり得るのです。先ほどリンクした記事は、一酸化窒素の観点から「マスクはをしないほうが予防になる」ということを書いたものです。
(中略)
血管から放出されている一酸化窒素は別として、副鼻腔から生産されている一酸化窒素の「排出量を増やす方法」を最近読んだ論文で知ったのでした。
それが、
「ハミングすること」
なのです。
フンフンフンフーン♪ やつですね。
これで、どの程度、一酸化窒素の生産量が上がるかというと、
「生産量が 20倍近く上がる」
のだそう。
一酸化窒素間の生産量が 20倍にアップしたからといって、感染症への予防力が 20倍アップするわけではないとしても、そりゃ確かに、多く出れば出るほど、有効ではあるようには思います。
以下はその論文の要約です。スウェーデンのルンド大学による 2002年の論文です。
論文「ハミングは鼻腔内の一酸化窒素を大幅に増加させる」より(中略)
要約
副鼻腔は一酸化窒素(NO)の主要な産生部位である。我々は、ハミングによって生じる振動する気流が副鼻腔換気を促進し、それによって鼻腔 NO 濃度を上昇させるという仮説を立てた。10名の健康な被験者が本研究に参加した。
一定流量でのハミング中および安静時の単呼吸呼気中の鼻腔 NO を化学発光法を用いて測定した。安静時の呼気と比較して、ハミング中の NO は 15倍に増加した。鼻と副鼻腔の 2コンパートメントモデルにおいて、振動する気流は空洞間のガス交換を劇的に増加させた。
副鼻腔口の閉塞は副鼻腔炎の発症において中心的な事象である。ハミング中の鼻腔 NO 測定は、副鼻腔 NO 産生および口の開存性を非侵襲的に検査する有用な方法となる可能性がある。
さらに、ハミングによって改善される副鼻腔換気による治療効果についても調査する必要がある。
PubMed
ただ、当然ながら、ハミングは大人はなかなかしにくいもので、オフィスで働きながらハミングをしてもいいという環境ならともかく、そういつもいつもできるわけではないですが、小さな子どもなら、いつどこでもハミングをしても不自然ではないですので、小さな子どもの感染症対策としてお勧めしたいところです。
・マスクを外して鼻呼吸をして
・ハミングをする
というだけで、風邪やインフルエンザなどに対しての予防力が格段に上昇するはずです。
こんな簡単な予防法は他にあまりないのではないでしょうか。
なお、一酸化窒素の役割は、それだけにとどまらず、以下のように多岐にわたります。
一酸化窒素の全体的な役割
1. 体内の細菌、ウイルス、真菌、寄生虫による感染に対する免疫防御にも寄与する。
2. 鼻や副鼻腔の慢性炎症や感染症を緩和する。
3. 大脳辺縁系の不活性化を促進し、基本的な感情(恐怖、快楽、怒り)と衝動(空腹、性欲、支配欲、子孫の世話)の緊張を和らげる。
4. 副交感神経優位(「休息と消化」)につながり、心拍数と血圧の低下、認知機能の改善、耳鳴りのイライラの軽減、脳波の良好な変化、ストレスレベルの減少として現れる
5. 健康な人の肺機能を改善する。
How to naturally increase nitric oxide in your body
(以下略)


鼻の奥、副鼻腔で生産される一酸化窒素というガスは「非常に強い殺菌能力」を持つそうです。幅広い細菌に対する殺菌効果があり、「従来の抗生物質の代替となる可能性を秘めている」とあります。つまり「鼻呼吸することが、風邪などへの最初の予防法であり、最大の予防法」だそうです。そしてその副鼻腔で生産される一酸化窒素の排出量が20倍にアップする方法が、なんと「ハミングすること」だということです。「フンフンフンフーン♪ やつですね。」
元々の一酸化窒素の生産量には個人差があるようですが、それでもハミングすると参加者全員の「鼻腔内の一酸化窒素のレベルが大幅に上昇」したというグラフが示されていました。
またIn Deepさんが紹介されていた一酸化窒素の役割には、他に「3. 大脳辺縁系の不活性化を促進し、基本的な感情(恐怖、快楽、怒り)と衝動(空腹、性欲、支配欲、子孫の世話)の緊張を和らげる。」「4. 副交感神経優位(「休息と消化」)につながり、心拍数と血圧の低下、認知機能の改善、耳鳴りのイライラの軽減、脳波の良好な変化、ストレスレベルの減少として現れる」とあり、リラックスした状態と深く関係していそうです。ハミング、いいではないですか。