翻訳チームからの情報(情報提供は竹下氏)です。
今回のマレーシア機撃墜事件は、国際調査委員会による調査に先立ち米国が犯人を発表するという異例の展開から始まりましたが、これに対するプーチン大統領の見事な対応は世界の人々の絶賛を浴びる結果となりました。
【シャンティフーラの時事ブログ・ロシア関係過去記事より】
・14/09/06 [時事通信 他]停戦で合意、即日発効=捕虜交換、東部に分権も
・14/09/01 [The Voice of Russia 他]オランダ、嘘ついたことをプーチンに謝る
こちらの記事は複数のサイトに転載されましたが、「阿修羅」で赤かぶさんも述べられたように「ロシア国防省の管制、衛星データ公表により 『ロシアの支援による義勇軍の犯行』 というシナリオは覆され、西側は方針転換を求めてあいまいにする方向に逃げ込むことになりました。これによってアメリカは今や世界中の人々の信用を失おうとしているようですね。
【シャンティフーラの時事ブログ・ロシア関係過去記事より】
・14/09/06 [時事通信 他]停戦で合意、即日発効=捕虜交換、東部に分権も
・14/09/01 [The Voice of Russia 他]オランダ、嘘ついたことをプーチンに謝る
こちらの記事は複数のサイトに転載されましたが、「阿修羅」で赤かぶさんも述べられたように「ロシア国防省の管制、衛星データ公表により 『ロシアの支援による義勇軍の犯行』 というシナリオは覆され、西側は方針転換を求めてあいまいにする方向に逃げ込むことになりました。これによってアメリカは今や世界中の人々の信用を失おうとしているようですね。
注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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MH17墜落現場を訪ねる― 現地住人の証言 〜後編〜
転載元)
YouTube 14/11/4
ナレーター:数週間にわたる墜落現場の調査は、ウクライナ側による墜落現場の爆撃のよって一層困難にされた。
カメラマン:この穴は明らかにボーイングがつくったものじゃないな。
オレグ:そう、事故が起こった時ここにはなかった。墜落の後、爆撃でできた穴だ。
カメラマン:地雷でできたのではないよね。
オレグ:いや、榴弾砲か何かで、明らかに地雷じゃない。何か強力なものだ。
アレクサンダー・ボロダイ(前ドネツク人民共和国首相):
爆撃と空爆が続きました。ウクライナ軍は、爆撃や砲撃によって墜落現場の軍事状況を変えようとしたようです。
ここには反政府軍さえいません。
ペトル「ホルヴァット」(反政府グループ指揮官):
ここを爆撃しても何の意味もありません。本当は大惨事の痕跡を消すためだったのです。
現地住民:ええ、最初の爆発はここで起こりました。飛行機が墜落した近くです。こちらですよ。
オレグ:この穴の深さ!
ここに爆弾の跡がある。見てみましょう。
オレグ:この穴の深さ。
たぶん2メートルはある。破壊力を想像してください。
「グラート」ミサイルでさえこうならない。私には何だったかわかりません。
アレクサンダー・サニコフ氏 (空軍博物館副館長):時間が経つほど墜落の痕跡が消えてしまい、全体像を描くのが一層困難になります。これと同じ理由から、墜落現場の爆撃が行われたのは調査を遅延させ、墜落した本当の理由を隠すためでした。
ナレーター:マレーシア航空の職員と専門家は、今日まで事故区域に行くことをまだあきらめなかった。国連総会でアルセニー・ヤツェニュクと会見後、マレーシア首相は、墜落した区域の調査がいつ再開できるか、キエフは伝えなかったと述べた。
これは現地で調査を行う専門家の安全が保障されないということだ。さらにナジブ・ラザク首相は、マレーシアは反政府側と意志の疎通をはかる経路を準備したと述べた。だがマレーシアはキエフの反応を考慮に入れる必要がある。
調査に対しては最初から障害が仕組まれていた。事故直後の7月17日夕方、ドネツク人民共和国代表は調査を行うためウクライナ政府との停戦協定を締結することを提案し、国際調査委員会の専門家の安全を保証した。
アレクサンダー・ボロダイ(前ドネツク人民共和国首相):事故の2日後80人の人々がキエフに結集しましたが、彼らはキエフで何をするのだろうと思っていました。たぶん墜落現場に行くべきだろうか?それともキエフ、パリ、ロンドン、あるいはニューヨーク、どこに行ってもよかったのですが、結果は同じでした。私たちは主要メディアを通じて出来るだけ速やかに彼らがやってくるよう求めました。あらゆる手段を用いてそれを求めたのですが、ある理由で彼らはやって来ませんでした。
ナレーター:調査をはじめる必要に加えて、死者達について何かを早急にすることが欠かせなかった。死体は非常に広い範囲に散らばって暑気に蒸されていた。亡くなった人々の血縁者が、世界中でこれを待っていた。
現地住民:向こうに男性の死体が。 さらに向こうには女性の死体があります。
現地住民:歩いていると、そこに白いのが見えるんです。
死体があったんです。
質問:旅客機から落ちたんですね?
ええ。子ども達が落ちてきたという人がいます。
神様、どうしてこんなことが…
そこに行って花を飾り、ロウソクの火を灯しました。下に目を向けると、ああ神様、地面にこんなに小さな靴がありました。
ナレーター:ヨーロッパの官僚は、地元の専門家が独立に調査を行うことを許さなかった。
ペトル「ホルヴァット」(反政府グループ指揮官):3日目に医療専門家がドネツクからやって来たんです。するとキエフ側は、問題を起こしたくなければ帰れと命じました。それで万事おしまいです。彼らは踵を返して、これは自分たちの仕事ではない、能力の範囲外だと言いました。
ナレーター:この状況で作業が遅延すると、決定的な影響が及ぶことになった。7月19日、ドネツク人民共和国代表は、キエフの意志に反し、死体の除去について欧州側と合意に達した。後で調査委員会に委譲するために死体の写真が撮影された。死体はトレズ駅で冷蔵車内に収納された。ようやくすべての死体を載せた列車を送り出せたのは、7月21日でオランダとマレーシアの専門家グループがとうとうトレズに到着した後のことだった。
アレクサンダー・ボロダイ(前ドネツク人民共和国首相):12名のマレーシア専門家チームは、ともかく私たちのところに押し進んで来ようとしました。文字通り強引にです。事実は、キエフは専門家たちがやって来るのを積極的に阻止しようとしていた。つまり、車輪に棒を刺して動かないようにするようなことをしていたのです。けれども結局のところ、マレーシアの専門家チームは勇敢に難局に当たり、彼らだけで墜落現場に行くことを決意しました。カルコフからドネツクに向かう誰かの車を使いましたが、ウクライナの検問所を通過するには難儀しました。旅程の終わりに12名のエキスパートたちがヤシノヴァヤ村付近に達すると、彼らが乗っていた車は空からウクライナ空軍のSU-25による攻撃を受けました。その上そこからさらにドネツクに向かって少し進んだ地点で、ウクライナ軍の多連装ロケット砲「グラート」の砲火を浴びるはめになりましたが、彼らは奇跡的にこれを切り抜けたのです。
ナレーター:7月22日夕方、反政府勢力はMH17のブラックボックスをマレーシア人達に渡した。この知らせを聞くと、亡くなった人達の親類はすぐさま事故の現場に行くことを望んだ。だがウクライナ政府はこれを推奨せず、この区域が危険であると偽った。
脅かされなかったのは、娘が旅行でMH17に搭乗していたオーストラリアの夫婦だけだった。
娘のファティマさんはオランダの大学の航空工学科を卒業したばかりで両親のもとに帰るところだった。年齢は24歳だった。
ファティマさんの父親:私たちは戦争に反対ですし、娘もそうでした。死んでも娘は平和を望んでいますし、これからもそうでしょう。
ナレーター:マレーシア航空のボーイング機に搭乗していた10か国の人々のうち、3名のドイツ人犠牲者の親戚は、欧州人権裁判所に提訴する意向だ。彼らがみるところでは、ウクライナ政府は飛行の安全を保証しなかったので、出来事のすべてに責任がある。
犠牲者の弁護士・エルマー・ギムラー氏:
ウクライナ政府は、空域を閉鎖して事故を避けることができました。国際法の順守義務を受け入れた以上、空域を閉鎖しなければならなかったのですが、そうしませんでした。これは事実によって証明することのできる明らかな犯罪容疑ですから、論理的に当然の帰結を伴うものでしょう。
ナレーター:マレーシア航空ボーイング機は、どのようにして交戦区域の上空を飛ぶことになったのか?なぜキエフ側は砲撃や空爆が行われている領空を閉鎖しなかったのか?
運輸委員会専門家ロマン・グサロフ氏:理由は何であれ、依然として責めを負うのは結局キエフ政権なのです。なぜならば、民間航空機が交戦区域の上空を飛行することを許可してはならない、という義務があるからです。明らかに、彼らは空域を閉鎖しませんでした。乗客の生命を危険にさらして旅客機が毎日運行していました。
ナレーター:悲劇が起った2カ月後、墜落の状況に関して得られた答えよりも疑問のほうが増えている。
私たちがこの出来事の真相を知る日がいつか来るのだろうか。
国際調査委員会はこれらすべての疑問に答えることができるだろうか。
セルゲイ・メルニチェンコ氏 (航空安全財団メンバー):否定することができないのは、私たちは真実を知らされないかもしれないということです。その理由は、調査がどれほど政治がらみで行われているか、ということなのです。
運輸委員会専門家ロマン・グサロフ氏:委員会が調査を行っている動機は不明ですが、明らかにその挙動は奇怪です。
そうですね、もっとはっきり言えば、まったく辻褄 (つじつま) が合う (編集者: ウクライナ政府の利益に奉仕している) ともいえるのです。
実際そのように思われるのですが、国際社会はこの大事故が起こった本当の理由を知ることには興味がないのですね。すでにある物事をそのまま放置するほうが、事ははるかに容易なのです。
前編では、国際法で残骸をすべて回収することが義務づけられ、その残骸を再構成して、撃墜の真相を究明していかなければならないにもかかわらず、いまだに尾翼や胴体部等の多くの残骸が存在していることが分かりました。
後編では、さらにウクライナ軍が事故現場を爆撃することによって証拠を隠滅しようとしていることが分かります。調査の為に強行に現地入りしたマレーシアの専門家チームは、ウクライナ軍のSU-25による攻撃、さらに多連装ロケット砲「グラート」の砲火を浴びせられたようです。こうのような観点からも誰が犯人なのか明らかだと思います。