竹下雅敏氏からの情報です。
注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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米元外交官「我々はまるで殺人民族、国内でも外国でも」
米国の元外交官で一連の国々の大使を務めた経験を持つダン・シムプソン氏は「米国が、武器取引を続け、戦争を引き起こしている間は、地上に平和は訪れない」と語った。
新聞「Pittsburgh Post-Gazette」は、「地球の平和?米国が武器取引を止め、戦争を始めている間は無理」というタイトルのシムプソン元大使の記事を掲載した。
記事の内容を抜粋して、以下お伝えする-
「2015年末の段階で、米国について述べるならば、次のような結論に達する。それは
『我々は、まるで殺人民族だ。自分達の家の中でも。外国でも人を殺している』というものだ。
国内で、米政府は、規制することもなく武器を売らせ、その事は、教会や学校も含め、あらゆる場所での殺人行為を引き起こしている。一方国外で、米国人は、殺し屋とみなされている。
他の国々は、米国が自分達に己の意思を押し付けないよう、自分の神、あるいは神々に祈るしかない。彼らは、
米国が、己の目から見て相応しい統治形態を、自分達の元で確立しようとしないよう、また
爆弾を投下したり、指導者を殺害するために無人機を飛ばしたりするための口実として何らかの自分達の違反行為を利用したりしないよう、ただ祈るしかない。
イラクやアフガニスタンから、リビアまで米国により破壊され、イエメンは、米国の援助のもとサウジアラビアが破壊している。
外国人の大部分は、
米国は、世界共同体に脅威をもたらす狂人のように思っている。
米国の所謂『同盟国』のいくつかは、殺人をよしとする我々の傾向をいくらか抑えようとするだけだ。例えば、英国がそうだ。
米国が、自分達の武器の巨大市場にしたいと欲しているインドが、米国とでなくロシアと関係を持つことをよしとするのも偶然ではない。
米国は、自分達の軍部隊を祖国に戻さなくてはならない。我々が、それをしないうちは、この地上に平和はない。
さあ
米国よ、人殺しを止めようではないか!」
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テロリストを支援し、イスラエルを第一に考える米政府に米軍のトップが反旗を翻した危機的状況
昨年9月からアメリカの統合参謀本部で議長を務めている
ジョセフ・ダンフォード海兵隊大将は就任早々、ロシアをアメリカにとって最大の脅威だと発言したが、
2011年10月から15年9月まで議長だったマーチン・デンプシー陸軍大将はアル・カイダ系の武装集団やそこから派生した
ISを最も危険だと考えていた。シリアからのバシャール・アル・アサド大統領排除を最優先している
バラク・オバマ大統領はデンプシー議長の警告に耳を貸さず、やむなく2013年秋からアル・カイダ系武装集団やIS(ISIS、ISIL、ダーイッシュなどとも表記)に関する情報をアメリカ軍は独断でシリア政府へ伝え始めた。先月の下旬、イギリスで発行されている「ロンドン書評」誌に掲載されたシーモア・ハーシュの記事で明らかにされている。
アメリカの統合参謀本部がオバマ政権に反旗を翻したのは2013年秋だが、その年の9月に、ベンヤミン・ネタニヤフ首相の側近として知られるマイケル・オーレン駐米イスラエル大使は
シリアのアサド体制よりアル・カイダの方がましだとメディアに話していた。
アメリカ政府に対する反旗を政府側が気づかないはずはなく、統合参謀本部議長はデンプシーからダンフォードへ交代、その前、昨年2月には国防長官が戦争に消極的なチャック・ヘーゲルから好戦派で2006年にハーバード大学で朝鮮空爆を主張したアシュトン・カーターへ交代している。好戦的な方向へオバマ政権は動いている。そして昨年9月30日にロシア軍は空爆を開始、AQI/アル・ヌスラやISは司令部や兵器庫を破壊されるだけでなく、資金源の盗掘石油に関連した施設や燃料輸送車も攻撃され、トルコから物資を運び込む兵站ラインもダメージを受けた。
アメリカはシリアだけでなくリビアやウクライナでも戦乱を拡大させている。それを主導しているネオコン/シオニストは「イスラエル第一」の人びとで、アメリカの衰退を意に介していない。それでもカネの力で議会を支配、巨大資本も動かしている。
アメリカの正規軍には、シリアでAQI/アル・ヌスラや
ISを支援することに反対する勢力が存在しているが、逆にこうした武装集団を支援しているのがCIAや特殊部隊。正規軍とCIA/特殊部隊の対立という構図はベトナム戦争の際にも見られた。
アメリカ軍の内部にはイスラエルを快く思っていない人は今でも少なくない。そのイスラエルの中でも狂信的好戦勢力のためにアメリカ軍を働かせようとしているのがネオコン。その結果がアメリカにとってよくないことだとわかっているとき、どこまで政府や議会に軍人が従っていられるだろうか?買収されない軍人もいる。
イスラム国の中には、米軍の特殊部隊が潜入していたり、金で雇われた傭兵もたくさんいると思いますが、西側先進諸国(日本含む)への憎悪やレジスタンスとして参加している現地人もたくさんいるのではないかと思います。
元米兵である著者からみると私たちは、あまりにも「世間知らず」で、「イスラム国の誕生に加担していた」という認識を持たなければならないのは私たちではないのかと思いました。