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メキシコ便り(2):[前編] メキシコのクリスマスはと〜ってもながぁ〜いよ!

 メキシコのクリスマスは、スペインの植民地時代に先住民の伝統とスペインの伝統が混ざり合い、後にアメリカ、ドイツのものも取り入れられ今のクリスマスになっているとか。。。なんとハイブリッドなクリスマス!

 メキシコは日本の5倍も広いので場所によって風習もかなり違い、アメリカとの国境付近(popoちゃん在住地域)は、残念ながらメキシコの伝統的なクリスマスはかなり薄れてしまっています。というか最初からなかったのかも?!なんてったって、こちらはコカ・コーラのクリスマスイルミネーションパレードでクリスマスが始まっちゃいます。(今年は12月8日(金)でした。ここはコカ・コーラをお水代わりの飲む人が多いので、コカ・コーラは大人気☆)南のほうはまだまだメキシコの伝統的なクリスマスが残っています。ここではメキシコの伝統的なクリスマス、クリスマス関連の行事を3回に分けてご紹介します♪

 メキシコのクリスマスはとっても長いです。信仰心の高い方々は12月3日から、そうでなくても12月12日聖母マリアの日あたりからはクリスマスのムードは高まってきます。そして実は1月6日、いや正式には2月2日まで続くのです。今回は前編として12月3日〜24日まであるクリスマス関連の行事をお伝えします♪

 メキシコのクリスマスは、カトリック教徒が約9割占めているのでとても宗教色が濃く、家族と離れて暮らしている人は帰省し、家族と共に過ごす一年で一番大切な日✨(母の日も同じくらいビッグですが。。。)メキシコはとにかく家族愛💖(隣人愛?!)がすごいんです。お国柄、愛にとても情熱的ですが、家族の絆もとても強く、家族をとても大切にする方が多いです。だからメキシコ人はみんななんとなくあったかいのかなぁ〜。。。


 なので、まだまだ海の向こうのメキシコではしばらくクリスマスモード全開中🌟街のイルミネーションだけでなく、たくさんのお家がそれぞれかわいくカラフルにイルミネーションされていて、ほっこりあったかムードに包まれています😊♪ (でもクリスマスの起源が悪魔崇拝だなんて。。。😩。。。ふ・く・ざ・つぅ〜。。。)           
(popoちゃん)
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メキシコ便り(2):[前編] メキシコのクリスマスはと〜ってもながぁ〜いよ!

12月3日〜12日 El Novenario/ Novena (9日間のお祈り)


宗教的には12月3日から12月12日聖母マリア(Guadalupe)の日までの9日間、聖母マリアを敬うお祈りEl Novenario(エル ノベナリオ)をするらしいです。そして12日零時前にはメキシコシティの北にあるTepeyac Hillに大勢の人が集まります。今年は約450万人だったそうです。何日もかけて歩いてくる人もいるとか。。。そして歩いてできた足の豆の数はその人の罪の数に相当するという方もいるとか。。。
参考文献: https://mexiconewsdaily.com/news/millions-in-tepeyac-for-virgin-of-guadalupe/

Tepeyac Hill [CC BY-SA]


ヤマ・ニヤマに反することが罪だとしたら、メキシコ人の足の豆の数はすごいかも?!😆 はい、ここはとっても普通に嘘をついちゃう人が多いんだなぁ。。。(たぶん無意識に?!)でも全く罪悪感ゼロな感じでやっちゃうので。。。popoちゃん目が点😕。でも今ではありのままの彼らをまんま受け入れられるようになりましたよん♪ シャンティ・フーラでのお勉強の成果✌️)


なぜ聖母マリアの日12月12日にTepeyac Hillこんなに大勢の人が集まるのかというと、1531年12月聖母マリアが農民フアン・ディエゴの前に実際に現れ、そこに教会を建ててほしいとお告げをした場所らしい。そのことを教会の神父さまに信じてもらえるように聖母マリアが自身の絵を布に出現させたと言い伝えられています。その実物の布絵が今でもその教会に飾られているとか。。。
http://www.virgendeguadalupe.org.mx/sagrado-original.html


12月16〜24日 Las Posadas (ラス ポサーダス  聖母マリアの出産宿探しの伝統行事)


12月16日から24日はLas Posadas(ラス ポサーダス)と呼ばれる聖母マリアの出産宿探しの伝統行事があります。むかしむかし救世主が生まれてくるという噂を聞き恐れたヘロデ大王様が、2歳以下の男の子とこれから生まれてくる男の子を皆殺すという命令を出したため、妊娠中の聖母マリアと夫のヨセフは放浪の旅に。二人で出産をさせてもらえる宿(ポサーダ)を探すため家から家を訪問。最初の2軒には断られ3軒目で受け入れられるという物語を、みんなで宿請け問答歌を歌いながら実際に演技する伝統行事。

メキシコ南部の街並み [Author:Arturo Ruiz]


そして受け入れたお家では、ピニャータという中にお菓子がたくさん詰まったものを上から吊るして、子供たちが目隠しをして棒(信仰の棒らしい)で叩いて割って落ちてくるお菓子に飛びつき貪るというもの。このポサーダで使われる伝統的ピニャータはもともと7つの角?!が出た形のもので、それぞれの角が7つの大罪(傲慢、嫉妬、憤怒、怠惰、強欲、暴食、色欲)を表し、ピニャータのカラフルな色は誘惑を意味してるとか。。信仰の棒で叩いて壊すことで罪を解消し、神様からの恩恵(お菓子)がもらえるということらしい。。。最近はこの7つの角(罪)のピニャータよりアニメキャラのほうが人気らしく、もう罪解消に興味なし?!😆


この一連の行事が毎日16〜24日まで行われるわけで、子供にとって毎日ピニャータ割りしてお菓子がたらふく食べれるわでテンション高くなるばかり。でもポサーダは都市ではやっているところは少なくなってきているようです。大人の私でもこのピニャータ割りは大好き♡ 気がついたらムキなって叩いてて壊すのに必死!また壊れてお菓子が出てくるのがたまらない♪ 嬉しくて嬉しくてはまっちゃう〜♪ メキシコでは子供のお誕生日祝いにピニャータはMUSTです。ピニャータなしでお誕生日はありえない。しかも自分の好きなキャラでオーダーメイドできちゃうし。。。


パストレラ(クリスマス劇)


イエス誕生のクリスマス劇を演じる行事です。プロがやるものと素人がやるものとがあります。いろいろなヴァーションの劇があるようですが、メジャーなものは天使が羊飼い(パストレラ)にイエスの誕生を伝え、羊飼いがベツレヘムの星へ向かう途中に悪魔に邪魔をされながらも最終的には無事に悪魔に勝利するというお話。こうした劇を幼い頃から毎年毎年見て、演じて、メキシコ人は大人になるのですね〜。


ラス ポサーダス、ピニャータ、パストレラは植民地時代、宣教師たちが先住民たちに布教するためにはじめたとか。。。子供とお菓子を使う手段はさすが!あっ、これってやっぱり悪魔崇拝?!😆

¡Viva Mexico!

参考文献: https://ja.wikipedia.org/wiki/メキシコのクリスマス

(popoちゃん)

Writer

popoちゃん

メキシコ人夫とメキシコ在住中♪
新アムロ政権の勢いある改革ぶりを中心に
「今のメキシコ」をお届けいたします!

体癖5・9、ピッタ・カファ、エニアグラム7


未来に種子(たね)まく ~種子(たね)まきカフェ~ 中篇

 さて、「未来に種子(たね)まく~種子(たね)まきカフェ~」2日目です。初日だけの参加予定でしたが、あまりに心と身体が喜んだので2日目も参加することにしたのです。もちろん大正解でした!
 2日目のワークショップは2つありました。「泥だんご種まき」そして「種の交換会」です。
 それは、泥だんごづくりといううん十年ぶりとなる、手によるアーシングでもありました。
 そしてそれは、日本人が決して無くしてはならない、自然の恵みに感謝する"種市"でもありました。
(しんしん丸)
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泥だんご種まき、そして種の交換会

①ワークショップ「楽しく、泥だんご種まき(竹ポット編)」


なごみ農園の宮田代表、まずは土を食べてみましょう!と古民家の庭の落ち葉(奥の方の人が立ち入らないところ)をかきわけます。いきなりの固定観念の破壊です。ちょっと躊躇しながらも少し食べてみると、これがまたなんとも味わい深い!?ではないですか。一気に幼少期の記憶が蘇ります・・・懐かしい!よく食べていたのだろうか。カブト虫を思い出す!とカブト虫時代にまで遡る女性まで現れました。

1.種子が7種類あり、これを混ぜ合わせます。この多様性がお互いにとってもいいのです。人参、白菜、大根、ホーレンソー、ビーツ、からし菜、そしてターサイ。
種の入った瓶を手に持つ、いい笑顔の宮田氏。


2.腐葉土に、タネを入れてかき混ぜます。


3.土に水を少しづつ入れながら泥だんごができるくらいまでの泥にします。


4.竹の節に、土を8分目くらい入れます。節の底には水はけ用の小さな穴が開いています。

5.竹の節のサイズにぴったりはまる、種入りの泥だんごをつくって、乗せて、出来上がり。


水やりはスプレーで。
泥だんごから7種のタネが様々なタイミングで芽を出してくるので、その葉っぱをいただきます。
大根が節の1/3くらいまでの太さに育ったこともあるそうです。
お揃いで記念撮影。多様性はやはり面白い。種がどう育っていくのか!お楽しみです。


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独逸の伯林で見た、聞いた、感じた難民問題、移民問題 ~第1楽章 独逸の伯林の街の様子、人々の様子

 ベルリンにお住いのライター、ユリシス様の新連載が始まります。
今回、第1楽章は、ベルリンの街の様子から。
ニュースでしか知らない移民で揺れる欧州の現地の空気を、詩情豊かなレポートで感じることができそうです。

(まのじ)
はじめまして。
ドイツのベルリンに住んでおります
ユリシスと申します。

オーストラリアのケアンズに3年くらい
滞在してから、ドイツのベルリンに移り住みました。
ベルリン滞在もちょうどまる3年になります。
そろそろベルリンの様子もつかめてきた
ころでしょうか・・。

息子はオーストラリアへ出発した頃は10歳でしたが、
現在では、16歳という思春期真っ盛り。

ベルリンに来た当初の頃でしょうか・・。
息子がベルリンの街を見て、
 ”世界には差がある・・” とポツリと言ったことが
衝撃的で、子供の心に、差がある・・と感じさせるものは・・
という観点からいろいろなことを見ていきたいと思っております。

(ユリシス)
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ベルリンの朝





ドイツベルリン、朝7時。
子供たちが登校する時間は、真っ暗。

11月末からアドベント(待降節)がはじまりましたので、
クリスマスのライトが24時間輝いていて、
真っ暗な朝、クリスマスのライトがまだ輝いている時に
学校に登校。
朝は、平均3度から6度くらいの寒さ。




ドイツの朝は、早い。
パン屋さんは、早朝から仕事に取り掛かり、
また、早朝5時ごろから、電車にも結構多くの人が乗車。
仕事時間のフレキシブルタイムが浸透している
ことがわかります。
ドイツ人は、ほとんどの方が17時になると、さっさと家へ帰るという
仕事に対する姿勢。




ドイツの電車は、東京似。
東京の銀座線を見本にしたという黄色い地下鉄が
ベルリンを走っています。

東京の山手線のような、ベルリンをぐるっと一周するリング線も走っています。
トラムという市電もあり、バスも便利で、ベルリンに住んでいるなら、
車は必要ありません。交通の便がよく、とても気楽。





しかし、東京とまるでちがうところも・・。
犬も一緒に電車に乗車。
そして、電車内でバイオリンを弾く人、
フルートを弾く人、アコーディオンで歌う人。

目の前で弾かれてしまうと、お金を寄付しなければ。





ベルリンで連想するもの


ドイツのベルリンというと、何を連想しますでしょうか。
ベルリンの壁でしょうか・・
ベルリンフィルハーモニーオーケストラでしょうか・・
森鴎外の舞姫でしょうか・・
ベルリン大聖堂でしょうか・・
最近、倒産してしまった、ベルリンエアーでしょうか・・


ベルリン大聖堂


ベルリンは、ドイツの首都。
よく、ミュンヘンが実質的な首都ではないか・・
とも言われています
が、
ベルリンの壁崩壊後、ドイツが東西統一して、
ボンからベルリンが首都になったのです。


国会議事堂


印象的には、南のミュンヘンは、
保守的な雰囲気。ドイツ人優先主義です。
首都のベルリンは、移民も多く、自由な雰囲気。


コンツェルトハウス ベルリン


ベルリンは、東ベルリンと西ベルリンが
一緒になったので、意外にも結構広い
のです。
面積は、891キロ平米(東京は2188キロ平米)
人口は、350万人(東京は1370万人)

12の地区から成り立っています。

ベルリンは、敗戦後4ヶ国統治されていました。
アメリカ地区、イギリス地区、フランス地区、旧ソビエト連邦地区です。

我が家は、少し南のアメリカ地区だった所にあります。
ベルリンの中でも治安がよく、安全で、落ち着いた地区です。


ブランデンブルグ門




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未来に種子(たね)まく ~種子(たね)まきカフェ~ 前篇

 先日、「日本の種子(たね)を守る会」主催のイベント、「未来に種子(たね)まく-種子(たね)まきカフェ-」が都内の古民家でありました。
 「日本の種子(たね)を守る会」は、2018年3月31日をもって種子法が廃止されることをうけ、日本の食料主権が脅かされる可能性を危惧して、日本の種子(たね)を守り日本の食と農を守るため!に設立された会です。
 日本古来の伝統野菜をつかった料理や飲み物のカフェ、各種ワークショップ、固定種の野菜などを扱ったミニマルシェ、種の交換会、餅つきなどがあり、落ち葉を踏みしめながらの懐かしい匂いとともに固定種100%の種や野菜に囲まれて、よき日本を満喫することができました。種環境の置かれているシビアな現状をシェアし合ったわけですが、種のありがたみに感謝する、自然の恵みの豊かさに感謝する、お祭りともいうべき催しでした。
 ワークショップでは、"遺伝子組換え大豆を調べてみよう!"に参加してみたのですが、いろいろなことがわかり、とても興味深いものでした。
 遺伝子組換え作物は、見た目には違いがわからないこともありなかなかその実感がありませんでしたが、実はすでに口にしている可能性はかなり高いのです。さらに自生するナタネにもひろがっている等、身近なところにもじわじわと迫ってきています。もう対岸の火事ではありません。
(しんしん丸)
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遺伝子組み換え大豆を検査してみよう!

 落ち葉をさくさく踏みしめて会場の古民家に入ります。
先日の五つ星運動のリカルド氏講演会以来の再訪ですが、なんだか田舎のお家に戻ったかのような安堵感があります。




 参加したワークショップは、「きみの手で遺伝子組み換え大豆を検査してみよう!」というものでした。講師は農民連食品分析センター(※)の八田所長です。(内容等の掲載については八田氏が心よく承諾してくださいましたので、皆さんと共有したいとおもいます)

(※)農民連食品分析センターは、食品の安全を守るために残留農薬、添加物などの危険物質の分析などをされています。多くの農業者や消費者の募金により設立され、企業や行政などの影響を受けることなく、独立した立場で活動をされています。


◎まず講義から。

1.お菓子のコーンスナック、その遺伝子組み換え大豆の検査表です。予想していたとはいえ、今も子どもたちが日常的に食べている菓子からの"組み換え遺伝子を検出"は、やはり驚きです。私が子どものころに食べていたお菓子もあるではないですか!


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【第3回】きっと役立つ乳酸菌学 〜メリーベのために〜 乳酸菌の機能性①整腸作用(後半)

 長い沈黙を経て(申し訳ありません)、第3回目の「乳酸菌学」となります。まずは第1回第2回のリンクを貼っておきますので復習していただけると理解が深まるかと思います。今回は腸内フローラと、何故快便が重要なのかについて簡単に説明しました。
(地球に優しい方の微生物学者)
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きっと役立つ乳酸菌学 〜メリーベのために〜 乳酸菌の機能性①整腸作用(後半)

Bifidobacterium adolescentis
Author: Y-tambe


腸内フローラとは?

 以前は100種類と言われていた腸内細菌は、遺伝子解析技術の発展により現在では500〜1000種類と言われるようになってきました。その数は100兆個にも及びます。世界の人口が70億人、人の全細胞数が37兆個と言われていますからその数の多さに驚かれると思います(人の細胞数も60兆個というのが定説でしたが、もう少し厳密に調べた論文が出たことにより現在では37兆個とされています)。

 腸内において細菌は分裂・増殖し、コロニーを作って生存しています。多種多様な細菌がそれぞれのコロニーを作っていることから、それらコロニーの様子を「お花畑」に喩え、腸内細菌叢のことを「腸内フローラ」と呼ぶこともあります。腸内フローラは各個人で異なっており、一人一人違う「お花畑」を腸内に持っています。この腸内フローラが私達に多大なる影響を与えていることが最近次々に明らかにされています。



ビフィズスフローラ

 授乳期の赤ちゃんのうんこに含まれる菌は99%がビフィズス菌です。これをビフィズスフローラと呼びます。これは母乳に含まれるオリゴ糖のお陰です(その数100種類以上)。オリゴ糖は小腸では吸収されず、大腸まで届きビフィズス菌を増やします。ビフィズス菌はオリゴ糖を食べることができるのですが、他の細菌はオリゴ糖を食べることができないのでビフィズス菌だけモリモリ増えることができます(このような物質をプレバイオティクスと呼びます。※プロではなくプレです)。

 ミルクというのは本当に凄い食品で、栄養素以外にも赤ちゃんを病原菌やウィルスから守るために様々な成分が入っています。子供の成長のために考え尽くされた食品と言っても良いと思います。母親の愛を感じますね。ところが、人工のミルクで育った赤ちゃんはビフィズス菌の割合が90%と少し低くなります。これが将来どのような影響を与えるのかは分かっていませんが、母親から直接授乳する行為は心の栄養となるので、腸内細菌と心の両面から母乳で育てることを推奨します。


年を取るとビフィズス菌が減る

 年を取るとビフィズス菌が減り、悪玉菌であるウェルシュ菌が増えるというのは随分前からよく知られています。悪玉菌の増加は老化や疾病の原因にもなりますので、腸内腐敗を放っておくと、老化が促進され、疾病を引き起こす要因となります。また、免疫力も年を取ると落ちてきます。
 腸内細菌と免疫は非常に密接な関係がありますので、健康な状態をキープする上で、老年期では特に腸内環境を気にして欲しいと思います。若い時はみんな若く見えますが(当たり前)、中年期から「見た目年齢」は大きく変わってきますね。恐らくそれには腸内細菌もかなり影響しているのではないかと思います。


何故快便が重要なのか

 長い前置きとなりましたが、実はここからが前回の続きです(笑)。前回、快便が重要で毎日のお通じの状態をチェックして下さいと書きました。では何故快便が重要なのでしょうか?
 理想のうんこは適度に空気や水分を含み気張らずにストンと出るうんこです。そういううんこは、臭いもそれほど臭くありません。逆に臭くて硬いうんこや下痢状のうんこは、悪玉菌が多い証拠です。悪玉菌はインドール、フェノール、ニトロソアミンなどの有害物質(発がん性物質を含む)を出します。それらは腸から吸収されて各種臓器にダメージを与えます(もちろん、腸にも)。また、それらが口や汗腺から放出されると、口臭や肌荒れの原因となります。逆にいうと、口臭や肌荒れも腸内腐敗をなくせば改善できる可能性があるということです。

 日本人は昔から穀物中心で生きてきた民族ですので、肉食をしてきた西洋人に比べて腸が長いと言われています。つまり、日本人は、穀物を腸内細菌により分解してエネルギーを獲得するために腸が長くなり、肉食をする西洋人は肉食によってできる毒素をあまり吸収しないように腸が短いと考えられるのです(真偽は定かではありませんが)。つまり、腸が長い日本人には肉食は向かない可能性があります。野菜や穀物中心で肉や魚はサブ的に食べるのが理想なのかもしれません。

 これだけでも毎日のうんこチェックが重要なのが分かってもらえたと思いますが(実はもっと腸内細菌との関係は深い)、最後に 「踏ん張り方」について 書いて第3回目を終了したいと思います。


実は和式便器の方が良い

 現在は洋式の便器が主流ですが、うんこを出すという意味では和式便器の「ウンチングスタイル」(死語?通じる?)の方が、便座に座ってやるより良いと言われています。それは、洋式便座では直腸が恥骨括約筋という筋肉に圧迫されて十分な便の通り道を確保できないためです。洋式便座は体勢は楽ですが、出にくい人にとっては出すのが楽じゃないのです。

 洋式の便座でも足元に台座を置くことで和式でやるような体勢にするグッツも販売されているようですので、便秘の人は使ってみるのも良いかもしれません(こちらを参照。※本商品を勧めているわけではありません。動画と写真は非常に参考になります。多分、捻じれの人が作っています。笑)。





 それと便意を我慢すると便秘になりやすいので、恥ずかしがらずに出せるときに出しましょう。次回以降は更なる乳酸菌の機能性について書きたいと思います。気長にお待ち下さい(汗)。

Writer

地球に優しい方の微生物学者

主に自然科学関連の記事へのコメントと「きっと役立つ乳酸菌学 〜メリーベのために〜」という記事を寄稿しています(滞りがちでスミマセン)。大学で微生物(乳酸菌)の機能性研究を行っています。最新の知見もご紹介しながら、魅惑の菌ワールドに皆さんをお連れしたいと思います。

何故か「う○こ」担当みたいになっていますが、非常に不本意です(※)!!専門は乳酸菌ですので、汚くないスマートな記事をお届け致します。できるだけ専門用語は避け、解説をしながら分かりやすくお伝えできるように頑張ります。
※私は8種体癖です(笑)