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[第22回] 地球の鼓動・野草便り 野生のハーブ


野生のハーブ

日本の野生の植物にも、いい香りのするものが、いろいろあります。
ミントなどもシソ科なのですが、野生ではヤマハッカ、ナギナタコウジュ、などのシソ科の植物がいい香を持っています。クスノキ科のクロモジ、ヤブニッケイ、ダンコウバイなどもクスノキとともに個性的ないい香です。キクの花や葉も良い香ですが、キク科のフジバカマの葉は半乾燥させると、甘い良い香がします。

ナギナタコウジュ


平安時代には、香袋や先髪のリンスのように使っていたようです。昔からの化粧品の白粉(おしろい)の香です。フジバカマはほとんど見かけなくなりましたので、近似種のヒヨドリバナで代用しています。

ヒヨドリバナ


バラ科の桜も、葉を桜餅にしたり、花を桜茶にしたり、枝は燻製に使ったりと広く利用されています。
沈丁花やクチナシ、キンモクセイ、ギンモクセイなどは受粉のための虫を甘い香で呼び寄せるのだそうです。(なので虫除けには不向きですが・・・)

根っこが良い香のセキショウ・ショウブもハーブのように精油を含んでいます。
もっと身近なヨモギや松、ヒノキ、スギも良い香です。草刈り後を通りかかると甘い香がするのは、たいていヨモギの香です。松ヤニが手にくっつくと取れなくて困るのですが、精油を含んでいてとてもいい香がします。松ヤニは薬として珍重されますので嫌がらず、手についたら舐めると取れるし薬にも・・・。

香食材のサンショウは特に香が強く、シソ、セリ、ミツバ、ショウガ、ニンニク、ミョウガ、ネギ、ニラ、柑橘類、リンゴ、桃など香のある健康食材もたくさんあります。
これらの香は、たいていは薬効があり、良い香そのものも、心身に作用するようです。また、植物が虫の食害から守る為の香が、虫除けに利用されます。


蒸留すると簡単にいい香のするハーブウォーターがつくれます。圧力釡を使って蒸留装置を作ってみました。

中に蒸し器やザルに入れた香り植物と水を入れて、やや弱火で蒸します。蒸気を逃さず冷やすとハーブウォーターがたまります。わずかに分離した油が表面に浮かべば、ハーブオイルですが、オイルだけを取り出すのは大変ですのでハーブウォーターの方が手軽です。

圧力鍋で簡単蒸留装置(クロモジとオオバクロモジ)


クロモジとオオバクロモジ


汗ばむ夏を、野生の植物の持ついい香をいただいて、ミストスプレーで少しでも爽やかに過ごせると良いですね。
野山でいい香に出会うのも、楽しみの一つです。

yasou
先日山の近くの畑に行くとカヤが伸びていました。刈って帰って納豆を作ることにしました。カヤもイネ科で稲わらと同じように使えます。ただし、葉っぱの縁は手を切りやすいので気をつけて扱います。(揃える時は手袋をした方が無難)

納豆菌は枯草菌といわれる草を枯らす菌ですので、いろいろな植物についています。藁やカヤがいいのは細く空気層があることです。同じイネ科の笹で作ったことがあるのですが、あまり上手く出来ませんでした。ミントやシダの生葉で美味しくつくっているのをインターネットで見つけました。
カヤを束ねて片方の端を紐で結び、柔らかく煮た大豆を入れて全体を包んで、もう片方も結びます。

カヤ納豆の苞


こうして苞(つと)で煮大豆を包み、さらに布などに包み乾燥に気をつけながら、40度くらいの温度で1~2日くらい置きます。夏は車の中に置くと良くできます。コタツや湯たんぽでも良くできます。表面がうっすらと白くなったら出来上がり。もう1日冷蔵庫でねかせると熟成して美味しくなるようです。

また、苞を作らず、容器の中に葉を敷いて豆を熱いうちに入れ、上からも葉を被せて、息ができるように布を挟んで蓋をしても良くできます。天然の納豆菌の美味しい納豆ができます。
yasou
自然賛歌

ミヤマアカネ

ゴボウの花にトラマルハナバチ



サワグルミの実

アサガラ



アキノエノコログサ

オモダカ(ヘラオモダカ)



オニユリ

ネジバナ

ミヤコアオイ(絶滅危惧種)
生きている化石ギフチョウの食草



ミヤコアオイの花
早春、地面にこんな花をつける。
ナメクジなどが花粉を運ぶらしい





■ 参考文献
イー薬草・ドット・コム
「大地の薬箱 食べる薬草事典」 村上光太郎/著 農文協
「カラダ改善研究所 自然のチカラいただきます」中村臣市郎/監修 西日本新聞社



ライター

ニャンニャン母さんプロフィール

ニャンニャン母さん

プロフィール:1955年魚座生まれ、広島の県北 中山間地域在住、
体癖はおそらく2ー3種

20代の頃「複合汚染」有吉佐和子/著 を読んで、食の環境悪化を考えた時、野草を食べることを思いつき、食料としての野草研究を始める。
全くの素人ながら、健康住宅の設計事務所に入社し、健康住宅を学ぶ。
残された人生と限られた時間について気付かされ、仕事を辞め、自給自足を目指す。
平成22年頃、古民家を借り、Iターン。野草教室を開催。
「古民家カフェ・むす日」「山のくらしえん・わはは」「クリエイティブ・アロマ」等にて野草教室。

現在、野草好きになった87歳の母と、無関心な33歳の長男と猫3匹と暮らしています。

[第21回] 地球の鼓動・野草便り 薬事法って何?植物観察と収穫


薬事法って何?植物観察と収穫

ハーブの専門家の友人がフランスの南プロバンスに行ってきて、ハーブや薬草を研究利用する民族植物学者の方がいて、素晴らしかったと話してくれました。行く前は肩こりがあったのが、すっかりなくなったと、もともと綺麗な彼女が一段と可愛くリラックスした感じでした。そんなフランスのお土産話を聞きながら、その日は草刈りされる前にと、いつもの植物観察をしました。

道路脇のキカラスウリが草刈り作業で刈られないように、道路の奥に寄せたり、植物名をメモして付けたり、なんとかキカラスウリを助けたいと、二人でヒヤヒヤドキドキの現実に苦笑させられる場面もありました。

キカラスウリの雄花の種?


県道の草刈り(暑い中の作業は大変そうです!)をする真面目な仕事士のおじさん達は、とても丁寧に草を刈られます。昨年は今までたくさん実をつけていたマツブサ(マツの香りの美味しい実)のツルが根元から伐られてしまいました。お仕事士さんは丁寧に奥にあったツルの根元を見逃さずに・・・。もっといい加減なお仕事だと、植物と虫と鳥と動物と私たちは嬉しいんだけどなぁ~。

ホタルブクロの花に蜂


今年も初めて見る珍しい植物や、枯れかけていたホタルブクロに花がまだ咲いていて、蜂が毎日来ていたのも、実が付いていたサルナシも・・・。希少なヨロイグサも・・・ヨロイグサはかろうじて奥に2本残っていました。残されたヨロイグサの花に次の日クロアゲハが蜜を吸いに来ていました。

初めて見る名前のわからない植物


わたしは畑の草も花が咲いているものは出来るだけ虫さん達に残します。たまには花をいただいて食べるのですが、咲き終わったり、沢山あるのを少しだけいただきます。

ところで、初めて聞く民族植物学者。憧れる響きの名前だなぁと思ったのですが、ちょっと調べてみると、アマゾンの奥地などの原住民が昔から病気に使っている薬草を調べて、製薬会社が薬を開発するための仕事だったりもするようです。

日本の薬事法も製薬会社のためにあるようです。昨年、地元の自治会で野草茶を作りたいからと、野草教室をしたことがあります。直接野草茶作りには関わらなかったのですが、素敵なパッケージの野草茶を作って、いざ発売というときに、薬事法に引っかかる植物が入っていたから、販売許可が下りなかったということでした。
そこで、薬事法なるものを見てみると、薬効の高い植物はほとんど抑えられているのです。庶民は気軽に販売できないのがわかりました。

yasou
さて、植物観察をしながらも、手ぶらでは帰りません。山の道路脇のマタタビが実をたくさんつけていました。

マタタビの実


中には虫瘤になったものもあり、もらって帰り焼酎に漬け込みました。昨年は塩漬けにして、漬物のようにいただきました。冷え性やリューマチなど血行を良くして滋養強壮にもなり、虫瘤は特に薬効が高いと珍重されます。

マタタビの実焼酎漬け前


草刈りの後の道路脇には、刈り取られたサルナシの実らしきものが何個か落ちていました。キューイフルーツの原種で、よく似た味です。まだ小さく未熟で、食べられそうにはありませんでしたが、サルナシもマタタビと同属で、根を各種ガン治療などに使われているようです。

また、杏仁子といわれるウワミズザクラの実が熟れてきています。熊や猿、鳥たちの好物なので、黒く熟したのを1粒だけ味見させてもらいました。不老長寿の薬だとか?

ウワミズザクラの実


クサギ(臭木)もありました。木の先の柔らかい葉を生で天ぷらにしたり、天日に干しておいて、戻して煮物などにします。

クサギ


干したものを煎じてリューマチや高血圧などに飲んでも効果があるとされています。クサギの匂いは熱で消えるので、春先の新芽を山菜として湯がいて下処理したものを乾燥させて各地で食べられていて、産直市で売られていたりもします。食べるときは水で戻して調理します。臭木は文字通り臭い木なのですが、臭いといっても個性的な匂いという感じです。殺菌作用がたいへん強く、腫れ物や痔などの洗浄に煮出したものを使うとか。殺菌作用が非常に強いということは、入浴剤や掃除など、もっといろいろ利用できそうですね。

yasou
以前ご紹介したことがある歯槽膿漏になった知り合いが、歯医者さんで抜歯をと言われたのが、一旦は治っていたのですが、また疼き始めたと電話がありました。次の日急いで、我が家のドクダミ、ヨモギ、オレガノを1年前に漬け込んだ焼酎と歯磨き用のハコベ塩を自分では作れないといわれるので、作って持って行きました。

薬用酒


ハコベは今の時期は家の周りの畑には見あたりません(山に近い畑にはまだ種をつけた状態でありました)。お茶用に乾燥させてあったのを、少し焙煎してすりつぶし、ドクダミ、ヨモギ、オレガノ、ミントの生葉をすりつぶして天然塩と一緒に混ぜました。

ハコベ塩


以前差し上げていた焼酎が少し残っていたので、それで痛みは消えていたのですが、毎日のケアが必要ですね。完治されるといいのですが。

yasou
自然賛歌

赤い石はピロール菌の働き?
夏はとても冷たく冬は暖かい水。

湧き水の中
生物浄化で美味しい水(東南アジアやヨーロッパの飲料水は昔ながらの生物浄化法?!!カルキ無添加で金魚が死なない)


キツリフネソウ
希少ですが有毒です



サワオトギリ
傷薬や、うつ病など精神面や神経性に効果があるという。紫外線を吸収し光化学反応を促進。これを与えたネズミは光に当たると死ぬとか。

トノサマガエル



稲に花が咲き始めました
早いのはコシヒカリ




タイヌビエ

タイヌビエ
出てくるまで稲と全く見分けがつかなかったヒエ~



羽化したばかりのナミアゲハ
まだ黄色くない



オレガノの花にベニシジミ




■ 参考文献
イー薬草・ドット・コム
「大地の薬箱 食べる薬草事典」 村上光太郎/著 農文協
「カラダ改善研究所 自然のチカラいただきます」中村臣市郎/監修 西日本新聞社



ライター

ニャンニャン母さんプロフィール

ニャンニャン母さん

プロフィール:1955年魚座生まれ、広島の県北 中山間地域在住、
体癖はおそらく2ー3種

20代の頃「複合汚染」有吉佐和子/著 を読んで、食の環境悪化を考えた時、野草を食べることを思いつき、食料としての野草研究を始める。
全くの素人ながら、健康住宅の設計事務所に入社し、健康住宅を学ぶ。
残された人生と限られた時間について気付かされ、仕事を辞め、自給自足を目指す。
平成22年頃、古民家を借り、Iターン。野草教室を開催。
「古民家カフェ・むす日」「山のくらしえん・わはは」「クリエイティブ・アロマ」等にて野草教室。

現在、野草好きになった87歳の母と、無関心な33歳の長男と猫3匹と暮らしています。

[第20回] 地球の鼓動・野草便り 夏に美味しい野草


夏に美味しい野草

スベリヒユとツユクサの美味しさに感動します。どちらも塩茹でして醤油をかけるだけが好きです。スベリヒユにはぬめりと酸味があり、母はよく酢味噌和えにしていました。

スベリヒユ


ツユクサはアクがなく食感が良くて、特に花が咲き終わった後が食感がよく、先の方の手で簡単に摘める柔らかいところをいただきます。

ツユクサ


薬効はスベリヒユが排毒、浄血、肝臓などにも良く、特に生の絞り汁は排膿・解毒・膀胱炎や虫さされにも良いようです。ツユクサも解毒、虫さされ、解熱、水腫、心臓病など薬効が高く、脳血栓予防にもなるようです。沢山摘めるようでしたら、干してお茶にもできます。

アカザ・シロザ・アオザも夏の美味しい野草です。ほうれん草に似た味で、塩茹でしてお浸しや油炒めにします。先の方の柔らかいところと葉っぱをいただきます。こちらも
虫さされ、歯痛、健胃、滋養強壮などの薬効があります。

シロザ


yasou
話は変わりますが、アルバイト先の本屋に本の注文に来られた方がおっしゃるには、お孫さんが極度のてんかんで2時間に1回もの割合で発作が起きて気を失うのだそうです。おじいちゃんの心配は学校や世間でいじめられるだろうということでした。周りの状況に関係なく動いてしまうところがあるから・・・と。

ニコニコ笑顔の素敵なその方は、今の社会をなんとかしたいと思うでしょう?と、そんな感じの本を注文されていました。里山資本主義の話や日本の戦前まであった助け合いのシステム「こう」の話や銀行の始まりなど、つい話が盛り上がり、「発酵マニアの天然工房」きのこ/著・三五館も購入されました。

後で考えて、もしかしたらお孫さんワクチンのせいで発症されたのでは?と気がつきました。沢山のワクチンを運悪く満月にでも接種すれば、どんな病気になるかもしれず、恐ろしい現実があるのを実感させられました。

いかに真実の情報が大切か・・・その方は熱心に中国新聞と読売新聞を読んでいるとおっしゃっていて、真実を知る機会が少ない一般的な状況も現実でした。そんな中で、シャンティ・フーラの時事ブログや教育プログラムは本当にありがたいと思い、ご紹介しました。

yasou
さて、我が家ではこの頃、笹の青汁をいただいています。笹(笹類ならどれも同じ)には豊富でバランスの良い栄養素(蛋白質、多糖類、ビタミンC,K,B1,B2、カルシウム、葉緑素、等)に殺菌、防腐効果、糖尿病、高血圧、口内炎、便秘、胃腸、抗がん作用などの有効成分も含まれていて、若葉の今頃の青汁が一番多く含まれるようです。

100度以上の高温で有効成分が破壊されるそうなので、ごく弱火で煮出しますが、酵母菌やビタミンC、葉緑素などのある青汁が良いのです。

若葉をハサミで刻んで水と一緒にミキサーにかけるとグリーンの綺麗なジュースができます。布で濾して、美味しくいただいています。
笹の青汁!夏に元気を頂く飲み物として、飲みやすくお勧めです。(松葉やヨモギの新芽の青汁も薬効が高いのでお勧めですね。)

yasou
自然賛歌

谷川の水

ノブドウの葉の妖精



ハスの花



ナツツバキ(シャラノキ)の花



ハナイカダの実



ルリホシカミキリ



ヨロイグサの花にクロアゲハ



チダケサシの花にキマダラセセリ



カヤネズミ



アオバハゴロモの幼虫




■ 参考文献
イー薬草・ドット・コム
「大地の薬箱 食べる薬草事典」 村上光太郎/著 農文協
「カラダ改善研究所 自然のチカラいただきます」中村臣市郎/監修 西日本新聞社



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ニャンニャン母さんプロフィール

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体癖はおそらく2ー3種

20代の頃「複合汚染」有吉佐和子/著 を読んで、食の環境悪化を考えた時、野草を食べることを思いつき、食料としての野草研究を始める。
全くの素人ながら、健康住宅の設計事務所に入社し、健康住宅を学ぶ。
残された人生と限られた時間について気付かされ、仕事を辞め、自給自足を目指す。
平成22年頃、古民家を借り、Iターン。野草教室を開催。
「古民家カフェ・むす日」「山のくらしえん・わはは」「クリエイティブ・アロマ」等にて野草教室。

現在、野草好きになった87歳の母と、無関心な33歳の長男と猫3匹と暮らしています。

[第19回] 地球の鼓動・野草便り 自然に還せるもので生活


自然に還せるもので生活

0エミッション(0排出)の生活を目指すと、プラスチックやビニールゴミの自家処理に困ります。木や紙でも表面を化学物質コーティングしてあるものは、燃やすとダイオキシンが出て、空気中にも、木灰をまいた土や地下水にも悪影響が出てしまいます。
手作りの自然素材の生活用品を大事に修理しながら使い、最後は土に返せるものが良いのだと改めて気が付きます。

広島市の郷土資料館の「企画展 民具の魅力」に行ってきました。 味わいのある手作りの民具には、いろいろな知恵と工夫があり、美的で合理的で無駄なく大事に使われていたのがわかります。

例えば、「ゴハンメゴ」(飯カゴ)は夏にご飯を入れて軒先につるしてつかう、風通しの良い竹で編んだおしゃれなカゴです。「豆腐かご」というのもあり、豆腐が崩れないよう四角のかごで、買い物に持って行き、おそらく防腐効果もあったと思います。

着物は貴重で何度も縫い直し、繕い、夏は単、冬は裏地を付けて袷で着たり、子ども用に縫い直し、継ぎはぎをしながら、おむつや雑巾、下駄の鼻緒や背負いかごの紐にしたり、細長く切って縦糸に麻を使い綴れ織り、綴れは丈夫で背負子の下に着ていたそうです。最後は燃料にと、こんなにも大切にされていました。

背負子


自分で着物を1から作ろうと思うと、植物の繊維をとって、糸にして、染めて、機織りして、仕立ててと・・・作れたら嬉しいでしょうが、とても無理そうです。昔の人はすごいなぁ・・・。

常設展も大麻や綿、山繭などの織物の道具や歴史、下駄や和傘、明治以前の埋め立てをしていない干潟の豊かな広島湾の牡蠣や海苔、川舟運搬の様子など昔の人の生活の知恵と工夫が詰まった展示に魅了させられました。
特に印象に残ったのは、広島湾がとても豊かな自然に恵まれていたこと。それが明治以降の埋め立てで消えていったことです。 それでも、戦後すぐの頃はまだ海は豊かで、大きななまこがいくらでもいたとか、貝や魚、海藻、海の近くに住む人たちは、食料に困らなかったと聞きます。
戦後、山の植林が進むにつれて、川の水の養分が減り、海の幸も減っていったのです。

自然との関わりからみた生活の知恵をもっと知りたいなあと思いました。見ただけでは実際の技や知恵を会得することはできません。

一つだけ覚えてきたのは、檜の皮を蒸して、船板の隙間を埋めて浸水を防ぐこと。物置に眠っている桶の隙間を塞げないかなぁ・・・なんて思いました。
桶職人さんのすごい技術、接着剤も釘も使っていなかったんですよね。桶は乾燥させると隙間ができてしまって漏れたり、箍(タガ)がはずれたり。乾燥させないように使っていたのですね。

マキハダ


帰り際、山繭を育てている方に偶然会って、アベマキの枝に作られたりっぱな繭を見せていただきました。山繭の幼虫はアベマキ(コルクが取れるドングリの仲間)の葉を食べるのを教えていただきました。

山繭


ちなみに、郷土資料館(広島市南区宇品御幸2丁目6-20)の建物は被曝建物で、レンガ造りの味わいのある建物でした。

郷土資料館


yasou
さて、雨に潤い、グンと伸びてくる野草たちです。
満月頃に採取して、酵素ジュースや焼酎付け、野草茶、浴湯料にと、草取りを兼ねていただいています。

ヒメムカシヨモギ


イノコズチ


ヤブカラシも威勢良く伸びています。新芽を天ぷらなどにします。

ヤブカラシ


ヤブカラシに似たアマチャヅルも伸びてきました。アマチャヅルは朝鮮人参と同じような薬効だとか。甘みがあって美味しいお茶になります。

アマチャヅル



yasou
自然賛歌

カツラの樹に杉が着床

渓流



ヤマジノホトトギス



ヘクソカズラの花



オカトラノオ



キカラスウリ



ナワシロイチゴ



ヒメコウゾの実



カタツムリの赤ちゃん



ニシキリギリス





■ 参考文献
イー薬草・ドット・コム
「大地の薬箱 食べる薬草事典」 村上光太郎/著 農文協
「カラダ改善研究所 自然のチカラいただきます」中村臣市郎/監修 西日本新聞社



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ニャンニャン母さんプロフィール

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プロフィール:1955年魚座生まれ、広島の県北 中山間地域在住、
体癖はおそらく2ー3種

20代の頃「複合汚染」有吉佐和子/著 を読んで、食の環境悪化を考えた時、野草を食べることを思いつき、食料としての野草研究を始める。
全くの素人ながら、健康住宅の設計事務所に入社し、健康住宅を学ぶ。
残された人生と限られた時間について気付かされ、仕事を辞め、自給自足を目指す。
平成22年頃、古民家を借り、Iターン。野草教室を開催。
「古民家カフェ・むす日」「山のくらしえん・わはは」「クリエイティブ・アロマ」等にて野草教室。

現在、野草好きになった87歳の母と、無関心な33歳の長男と猫3匹と暮らしています。

[第18回] 地球の鼓動・野草便り 健忘症と野草


健忘症と野草

田舎での生活には、歳をとってからの適度な仕事がいっぱいあります。小豆は草の中でもわりと平気で育つのですが、その小豆などの豆の皮むきは指先の仕事です。ご存知、指を使うと脳の活性化、ボケ防止になりますね。

アズキや大豆の原種などの野生の豆類は粒が小さいのですが食用にできます。ノアズキ、ヤブツルアズキ、ノササゲ、ヤブマメ、ツルマメ、トキリマメ、タンキリマメなどいろいろあります。(参考:松江の花図鑑(野草科名索引・マメ科)

草の中のアズキ


我が家では普通のアズキの他に野生のヤブツルアズキが畑に育っています。

ヤブツルアズキ


クララはマメ科ですが有毒です。見た目が違うので間違えることはないのですが、マメがなっていても食べられません。

クララ


yasou
火を焚く生活は、薪風呂や囲炉裏、竃(かまど)の生活経験があるお年寄りがほとんどで、火の扱いや炭の扱いが得意で生き生きされます。お年寄りは子供の頃から、自然の恵みを頂く生活がごく普通だったはずです。

昔からの自然の恵みを活かす生活の知恵は、お年寄りと一緒に暮らすことで、受け継がれると思うのですが、老人ホームに押し込み、断絶(生活文化の断絶)が昨今の風潮のようです。それに拍車をかけるのが、痴呆、記憶力の減退。

以前は高血圧でもなんでもなかった数値を、高血圧扱いをして処方される降圧剤が血流を悪くして、痴呆の一因になっているとか。歳をとると血圧が上がるのが普通(心臓の力が弱まるのを血圧を高めて補う)。

また、実際の高血圧の原因は精製ナトリウム塩や加工食品によるアンバランスなミネラル(ナトリウム)過多。バランスのとれたミネラル不足。肉食、化学物質、白砂糖、発酵菌を滅菌した味噌、醤油などによる酵素不足等々、低体温を招く食生活も血流が悪くなり、痴呆の一因に。

おまけに、地デジ、スマホ、携帯電話、IH、スマートメーターなどの強烈な電磁波による記憶力障害。

痴呆、健忘症、ボケ防止に良いとされる野草は、マツ、イチョウ、セキショウ、ショウブ、トチュウ、イカリソウなどです。血流を良くするミツバなども脳にいいと言われています。シソやショウガ、ハトムギなども血流を良くします。

セキショウ


イカリソウ(イカリソウ属は絶滅危惧種あり)


春先に若芽をいただいたヤブカンゾウ・ノカンゾウの花が今咲いています。
中国の金針菜は蕾を干したもの。

ヤブカンゾウの花


一日咲いて終わりかけを美味しくいただいています。
油で焼いて醤油などで味付けします。炒め物や汁の実にも。


yasou
自然賛歌

川霧1

川霧2



松の木にツルアジサイのドレス



ゲンノショウコの花



ミツバチ



ナガサキアゲハの幼虫



棲み着いているモリアオガエル



葉脈とアマガエルの影



家の中(縁側の窓)のモリアオガエル



モリアオガエルのお腹





■ 参考文献
イー薬草・ドット・コム
「大地の薬箱 食べる薬草事典」 村上光太郎/著 農文協
「カラダ改善研究所 自然のチカラいただきます」中村臣市郎/監修 西日本新聞社



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体癖はおそらく2ー3種

20代の頃「複合汚染」有吉佐和子/著 を読んで、食の環境悪化を考えた時、野草を食べることを思いつき、食料としての野草研究を始める。
全くの素人ながら、健康住宅の設計事務所に入社し、健康住宅を学ぶ。
残された人生と限られた時間について気付かされ、仕事を辞め、自給自足を目指す。
平成22年頃、古民家を借り、Iターン。野草教室を開催。
「古民家カフェ・むす日」「山のくらしえん・わはは」「クリエイティブ・アロマ」等にて野草教室。

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