竹下雅敏氏からの情報です。
注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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配信元)
Twitter 16/6/5
スイスのベーシックインカムが否決されたのは27万じゃ安い、マックの時給2000円というツイートを見たが、スイスの平均月収65万4000円だってよ! pic.twitter.com/0wvpGnoaCV
— ミスターK@かず (@arapanman) 2016年6月6日
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スイスの国民投票 ベーシックインカム否決される
転載元)
ブーゲンビリアのティータイム 16/6/6
2016年6月5日
スイスでベーシックインカムを導入するかどうかの
国民投票が行われました。
全ての成人に毎月2,500スイスフラン(本日のレートで275,174円)を、
全ての子供に毎月625スイスフラン(本日のレートで68,793円)を
支払うというベーシックインカム導入について
賛成23%、反対77%という結果になりました。
■反対意見
・スイスは物価が高いので、全国民にお金が配られるとなると、
世界中から移民が押し寄せてくる。
・まじめに働く人が減る。
■賛成意見
・家事・育児・家族の介護などの無償労働にも対価があるべき。
・オートメーション化が進んでいくと仕事そのものがなくなっていく。
ベーシックインカムには色々な側面がありますが、
その是非を問うときに
そもそも働くってどういうこと?
という何だか当たり前すぎて誰も深く考えて
こなかったことを突き詰めて考え直す
必要もあるようです。
このあたりを、100年近くも前に、
ずばっとスパっとハッキリ明るく論破した偉人がいます。
クリフォード・ヒューイ・ダグラス
彼が一体何を考え、何を論じ、何を提案したのか
ただいま必死に勉強中。
できるだけ早く、拙ブログにて彼の著作をご紹介したいと
思っていますのでしばらくお待ちを。
国家規模の社会実験としては極めて興味深いものですが、スイス国民の立場では、そのリスクは到底受け入れられないというところでしょう。反対意見の中に、“世界中から移民が押し寄せてくる”というのと、“真面目に働く人が減る”がありますが、実にもっともな意見です。特に難民問題は解決が難しいでしょう。これを避けるには、世界でいくつかの国が同時にベーシックインカムを導入する必要が出て来ます。
ですが、誰も働かなくなるということの方が問題の本質なように思えます。ベーシックインカムを導入すると、おそらく生産性は10分の1以下に激減すると思います。
ちょっと想像してみてください。あなたは警官です。目の前で市民がデモを行っており、警備に駆り出されています。あなたの思いとすれば、“問題を起こさずに早く終わってくれ”というものでしょう。あなたが警備に出ようが出まいが、警察を辞めようがどうしようが、生活が出来るとなれば、わざわざ辛い思いをして警備をするでしょうか。
あなたが郵便配達員だとして、毎日きちんと早く起きて郵便物を少しでも早く届けようとするでしょうか。“正月くらいオレたちも休みが必要だよな”となるのは当たり前のことで、郵便物は翌日ではなく、ロシア並みに10日くらいかかることになると思います。現状では、ロボットが肩代わり出来るほど社会は進歩していません。何より私たちの労働に対する意識が付いていけてないのです。
その意味で、“ブーゲンビリアのティータイム”さんのクリフォード・ヒューイ・ダグラス氏の著作の紹介を期待します。