[Sputnik他]濃密なプーチン大統領のペルーAPEC首脳会議 〜習近平主席が提案したアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)〜

竹下雅敏氏からの情報です。
 記事では、ペルーでのAPEC首脳会議の合意は、“この先数十年の貿易関係を決める”とあります。ウィキペディアによると、APEC参加メンバーは、“21カ国・地域で、人口では世界の41.4%、GDPでは57.8%、貿易額では47%を占めている”とあります。確かに、ここでの合意が極めて重要な意味を持つことがわかります。
 記事を見ると、世界は中国とロシアが中心となって動いている様がよくわかります。日本は残念ながら全く指導力を発揮出来ない状態です。
 注目すべきは、習近平主席が提案したアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP)にロシア・日本・豪州がすでに支持を表明しているというところです。TPPが頓挫した今の状態では、中国主導のFTAAPに期待が集まっているようです。これがどのようなものなのかは今のところはっきりしませんが、おそらく、ISD条項のような、企業による世界統治を許すような条項は入らないだろうと思います。それは、こうした陰謀に強く抵抗しているロシアが支持を表明しているからです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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濃密なプーチン大統領のペルーAPEC首脳会議、ビジネスあり、オバマ氏への労いもあり
転載元)
タチヤナ フロニ

ペルーで大規模な経済サミットAPEC首脳会議が終了した。20を超える諸国の合意はこの先数十年の貿易関係を決めるため、その結果に全世界が注目した。

(中略) 

プーチン大統領は中国の習国家主席とは経済プロジェクトを話し合った。極東の先進発展領域(TOR)とウラジオストク自由港における投資では、今日の時点ですでに20を超える総額およそ30億ドルの投資プロジェクトの実現が中国人投資家らによって宣言されている。極東のプロジェクトの実現には9社の中国企業が7500億ルーブル(およそ1兆3049.4億円)を超える投資を行う意欲を見せている。中国では来年5月にも「シルクロード」の将来性を話し合う首脳会談を計画している。

さてオバマ大統領への暴言スキャンダルですっかり知名度を上げたフィリピンのドゥテルテ大統領だが、さっそくプーチン大統領にリーダーとしての資質に感服しており、ずっと前から知り合いになりたかったと打ち明けた。今年ロシアとフィリピンは外交関係樹立40周年を迎えている。国際政治についてはドゥテルテ大統領は米国の政策について破壊的だとする自らの見解を明らかにしている。

そのほかの国の首脳らとの話し合いではプーチン大統領は諸国の政治的な友好は経済協力に反映されねばならないと幾度も指摘した。APECのホスト役を務めるペルーのクチンスキ大統領との会談でもプーチン大統領は、首都リマに近日中にもロシアの通商代表部が開設されるということもこれを確証づけていると語っている。

次回のAPECサミットはベトナムで開催。ロシアとベトナムの関係はすでに包括的戦略パートナーシップの模範であることから、ベトナムではプーチン大統領の訪問は一日千秋の思いで待たれており、総額100億ドルに及ぶ20あまりのプロジェクトが策定中だ。共同の投資プラットフォームも作られ、双方が5億ドルずつを投じている。チャン・ダイ・クアン国家主席はロシアとの政治的信用は増す一方だと指摘した。しかも数日前には、ベトナムは米国での状況の変化を背景にTPP合意の批准作業を一時停止したことが明らかになった。

(中略) 

他の首脳らとの温かな親交にあふれた会談とは異なり、オバマ・プーチン会談は5分足らずで終了した。

(中略) 

ペルーのサミットでは新たな地域経済パートナーシップを創設する習国家主席の提案が討議された。これにはロシア、日本、豪州がすでに支持を表明しており、TPPに反して参加国すべての国益を考慮することが約束されている。またプーチン大統領がサミットで指摘したように、これはたとえばユーラシア経済連合と中国の経済圏構想「一帯一路」の実現計画をひとつにまとめるものとなる可能性がある。しかもこれはまだ第1歩にすぎない。2歩目は上海協力機構他、アジアの統一機構の分野での協力拡大となる可能性がある。


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