竹下雅敏氏からの情報です。
注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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トランプ氏と日本のハネムーン、終焉は近い!?
転載元)
Sputnik 16/11/24
日米関係の新たなステージが極めて良好なスタートを切った。しかし、現実はそれよりずっと暗いものになるかもしれない。アメリカと日本を結束する主要ファクターは中国の(軍事面を含めた)脅威である。だが日本の抱える経済問題を考えると、日本がロシアに向き直ることも考えられる。
米大統領に選出されたドナルド・トランプ氏が日本の安倍晋三首相と会談した。しかも、その場所はニューヨークにあるトランプ氏の自宅、トランプタワーである。
(中略)
それとほぼ時を同じくしてマスコミには、米国が沖縄基地の一部を年末に日本に引き渡す意向だという情報が飛び込んできた。部分返還に関する合意は1996年に締結されたが、2002年以降、実施は凍結されてきた。沖縄の一部返還という贈り物は、主権の切り取りや米軍基地の存在に疲れ切った日本世論の不満を緩和するだろう。
東南アジアは既存の国家間対立や意見の相違があからさまな大規模な軍事衝突に発展する可能性の高い地域の一つに数えられる。敵対する主要な大国となり得るのは中国と米国である。日本は実質上、米国にとって域内で唯一残された信頼できる同盟国でありパートナーである。この状況はここ数ヶ月のフィリピンによるスキャンダラスな反米行動でいっそう明白なものとなった。
もうひとつ極めて重要な、そして更に複雑な問題がある。環太平洋経済連携協定(TPP)の行方を含めた経済問題である。
日本はこの協定の強力な支持者である。もう何年にもわたって日本経済が停滞から抜け出せないでいることを踏まえ、日本の政財界はまさにTPPにこそ経済上向きのチャンスを見出していたようだ。しかし、トランプ氏が選挙に勝利した文字通りその瞬間から、TPPプロジェクトは崩壊を始めた。
まず、米議会を通じた協定批准の可能性が消え去った。トランプ氏は自らTPPに絶対反対の姿勢を示し、当選した場合にはTPPを脱退する意向を何度となく公言してきた。 さらに、ベトナムが協定批准を取り止めた。ペルー大統領はTPPの代わりにロシアと中国との間に米国抜きの協定を締結する提案を行った。実質上、今後、この問題における日米の立場は真逆のものとなる。
そんな中、日露間では昨今、経済協力の深化に向けた交渉が進んでいる。しかも、極めて大規模なプロジェクトが名を連ねる。日本が最も重要視しているのは、ロシアのエネルギー資源を極東諸国に輸出するプロジェクトへの参画である。これは深刻なエネルギー不足に直面する日本にとっては極めてアクチュアルなテーマだ。日本はこのほか、現在形成されつつあるユーラシア物流ルートへの参入にも関心を示しており、とりわけシベリア鉄道の北海道延伸プロジェクトが検討されている。
トランプ氏には米国経済を救出するという差し迫った課題があり、日本に対する支援が彼の計画に入っているとは思えない。日本が必要とする支援を米国が提供できなくなれば、日本は本当にロシアに向き直るかもしれず、そのときは平和条約締結だけが目的ではなくなるだろう。今度こそ、経済が前面に出る番かもしれない。
米大統領に選出されたドナルド・トランプ氏が日本の安倍晋三首相と会談した。しかも、その場所はニューヨークにあるトランプ氏の自宅、トランプタワーである。
(中略)
それとほぼ時を同じくしてマスコミには、米国が沖縄基地の一部を年末に日本に引き渡す意向だという情報が飛び込んできた。部分返還に関する合意は1996年に締結されたが、2002年以降、実施は凍結されてきた。沖縄の一部返還という贈り物は、主権の切り取りや米軍基地の存在に疲れ切った日本世論の不満を緩和するだろう。
東南アジアは既存の国家間対立や意見の相違があからさまな大規模な軍事衝突に発展する可能性の高い地域の一つに数えられる。敵対する主要な大国となり得るのは中国と米国である。日本は実質上、米国にとって域内で唯一残された信頼できる同盟国でありパートナーである。この状況はここ数ヶ月のフィリピンによるスキャンダラスな反米行動でいっそう明白なものとなった。
もうひとつ極めて重要な、そして更に複雑な問題がある。環太平洋経済連携協定(TPP)の行方を含めた経済問題である。
日本はこの協定の強力な支持者である。もう何年にもわたって日本経済が停滞から抜け出せないでいることを踏まえ、日本の政財界はまさにTPPにこそ経済上向きのチャンスを見出していたようだ。しかし、トランプ氏が選挙に勝利した文字通りその瞬間から、TPPプロジェクトは崩壊を始めた。
まず、米議会を通じた協定批准の可能性が消え去った。トランプ氏は自らTPPに絶対反対の姿勢を示し、当選した場合にはTPPを脱退する意向を何度となく公言してきた。 さらに、ベトナムが協定批准を取り止めた。ペルー大統領はTPPの代わりにロシアと中国との間に米国抜きの協定を締結する提案を行った。実質上、今後、この問題における日米の立場は真逆のものとなる。
そんな中、日露間では昨今、経済協力の深化に向けた交渉が進んでいる。しかも、極めて大規模なプロジェクトが名を連ねる。日本が最も重要視しているのは、ロシアのエネルギー資源を極東諸国に輸出するプロジェクトへの参画である。これは深刻なエネルギー不足に直面する日本にとっては極めてアクチュアルなテーマだ。日本はこのほか、現在形成されつつあるユーラシア物流ルートへの参入にも関心を示しており、とりわけシベリア鉄道の北海道延伸プロジェクトが検討されている。
トランプ氏には米国経済を救出するという差し迫った課題があり、日本に対する支援が彼の計画に入っているとは思えない。日本が必要とする支援を米国が提供できなくなれば、日本は本当にロシアに向き直るかもしれず、そのときは平和条約締結だけが目的ではなくなるだろう。今度こそ、経済が前面に出る番かもしれない。
こういう状況で、さらにトランプ氏は、金正恩をアメリカに招待するとまで言っています。中国、北朝鮮の脅威が無くなれば、これまでの様に国民の目をそらすために、北朝鮮にミサイルを一発ぶちかましてもらうという手法が通じません。日本は、根本的に外交政策の転換を迫られるわけです。
こうした状況で、記事の文末では、日本とロシアの関係が“平和条約締結だけが目的ではなく… 経済が前面に出る番かも知れない”とあります。ロシアは世界情勢の変化に向けて、最初から日本に助け舟を出してくれています。しかし、こうしたロシアの善意を受け止めて変化を乗り切っていくには、安倍政権では無理だと思います。出来るだけ早い政権交代が必要です。