ぴょんぴょんの「ギックリ腰!」

新年、おめでとうございます。
「今年、最初の記事はなんにしよう?」と思っていたら、
予期せぬネタが降ってきました。
「災い転じて福となす」・・そういう一年になりますように。
(ぴょんぴょん)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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ぴょんぴょんの「ギックリ腰!」


腰に打ち込まれたミサイル


くろちゃん、明けましておめでとう!
年末、お変わりなかった? 


いやあもう、参ったぜ〜〜〜。
突然、腰にミサイル打ち込まれちまってよぉ!

もしかして、ギックリ腰?
くろちゃんはねじれだから、腰は要注意だって言ってたのに。

いやあ、12月はバタバタ忙しかったからなあ。
薪運びしたり、重い荷物持って遠出したり、客が来たり、早起きしたり。


でも今じゃ、どこも悪くないみたいだけど。

ミサイル攻撃から、はや5日、今はもうほとんど良い。

それは良かったね。
ここんとこ寒い雨が続いたから、体調を崩すお年寄りも多かったみたいだし。

しかし、一時はどうなることかと思ったぜ。
椅子に座っても、立ち上がるのが一苦労。
ベッドに上がって、ふとんに入るまでが一苦労。
寝たら、寝返りが大変。
くろまる達がふとんに乗ると、身動きがとれず、圧死するかと思ったぜ。



あいつら、かなり太ったから重かったでしょ?

あいつらをのけようとして、手を出したとたんに、腰が叫ぶし!

うわあ!

トイレが一番ゆううつだった。
起き上がるまで、一苦労。やっと到着したものの、しゃがめねえじゃねえか

それは、大変だったね。

なにをしても、ちょっと動けば腰が叫ぶから、いつもビクビクだし。
そんなおれをよそ目に、チョロチョロ自由に動き回る、くろまる達がうらやましかった。
四足はええなあ、腰を痛めることもねえし。

2人ともじゃれ合って、仲がいいね。

おれは、つくづく動物の悲哀を感じたわ。

動物の悲哀?

だって、動けてナンボだぞ。
動けなくなったら、ひたすら死を待つしかない動物の気持ちがわかったわ。
ああ、植物に生まれたかった・・。


なに、悲観的なこと言ってんの!

それくらい、動けないのはみじめなもんだぜ。
くろまるの皿に、カリカリを入れようとしても、痛くてかがめねえ。
だから、皿の上に突っ立って、立ちションベンみてえにザラザラ〜ってバラまいたら、あいつら「今日はいったいどうした?」って顔してたわ。

笑えないねえ。


あれこれ試してみた


そんな感じで、最初の夜は横になるのもコワくて起きていた。
そして考えた、何かできることはないのか?
そうだ! 野口晴哉の考案した、錐体外路系運動「活元運動」を試してみよう

「活元運動」? 痛いのに運動なんかできるの?

随意運動じゃなくて、不随意運動だから、やってみなくちゃわからねえ。
ベッドの上に体育座りして、ひたすら動き始めるのを待つ。
すると、小さな動きが始まり、それがリズミカルになっていく。
かなり激しい動きになっても痛まない、どころかすごく気持ちが良かった。


不随意運動は、痛くなく動ける方向を知っているのかな?

ひとしきり動いて横になったら、気持ちよくあおむけに寝られた
そして、膝を伸ばして寝られた!
明日はきっと、良くなってるだろう。

良かったね。

翌朝、ゆっくりベッドから立ち上がったとき、前日より腰が伸びているし、歩きやすい。

活元運動、すごいね。

そう、活元運動はいいぞ! 
その日は寒い雨だったが、ごみ捨ても、料理もなんとかこなした。
しかし、調子いい、と喜んだのもつかの間、時間とともに体が動きにくくなった。
日が暮れるにつれて、前日よりさらに動ける範囲が狭まった。

お日さまが沈むと悪くなるの?

どうも、おれの場合はそうだった。
ギックリ腰になったのは冬至の翌日、しかも夕方だ。
つまり、一年で一番、陽気の少ない時期に発症して、悪化している。
だから、思い切って、風呂に入って温まろうと思った。


ギックリ腰は、お風呂に入ったらダメって言う人もいるよ?

「冷やせ」という説と、「温めろ」という説があるが、
一番よい判断法は自身の感覚です。不快と思ったら入浴は控え、湯温は自分が一番心地よいと思う温度に調整して下さい。」(ゆたか倶楽部)
スポーツ選手みたいに体を酷使するヤツは、炎症の可能性が高いから冷やすべきだが、おれは結果的に風呂が合ってたと思う。

腰が痛いのに、よくお風呂に入れたね。

まず、風呂の縁に腰かけて、足湯をした。
次に腰湯、そして全身入ったが、その後、動きやすくなったから正解だったんだ。

それで、お風呂の翌日はどうだった?

う〜ん、朝、起き上がるまでの大変さは変わらなかった。

あ〜あ、お風呂の血行改善がいいだろうと思ったのに。

たいていの病気は3日が目処なのに、ちっとも良くなるきざしが見えない。
何とかしなくちゃ、さすがのおれも焦った。
そこで、NHKで紹介してた「ぎっくり腰を早く治すウラ技!ぎっくり腰体操」を試してみることに・・。

そんなの、あるんだ。

誰でも、かんたんにできる。
クッションの上に腹ばいになって、上半身を枕の上に乗せ、体を反るだけ。
はじめはコワゴワで、少しずつ腰が痛むとこまでやってみた。
続けてやっていたら、どんどん、楽に反れるようになった。


それで、良くなった?

う〜ん、おれには効果なかったなあ。
思うに、あの体操は、椎間板が後ろに飛び出たヤツには向いていると思う。
もう一つ試した腰枕も、当てたときは気持ち良いが、これもダメだった。
たぶん、おれのギックリ腰は、後ろに飛び出るタイプじゃなかったんだ。

じゃあ、何が原因だったの?

それは、後でわかるさ。
さて、運動をした晩、ふとんの中の寝返りはさらに大変なことになった。

運動も腰枕も、やったのに?

前よりもキヤキヤして、翌朝はさらなる苦行が待っていた。

そっかあ・・活元運動も、ギックリ腰体操も、腰枕もダメだったんだ。

ついに、腰のサポーターを引っ張り出した
付けてると気持ち的に安心だし、あったかいし、物を持つときは助けになる。
が、長くは付けられない。


どうして?

それに頼って、自分の筋肉がやせてしまう。

なるほど。


ギックリ腰の経絡治療と原因


そこで、ついに行き着いたのが「東洋医学セミナー 初級」の経絡治療。

なんだ! 最初っから、それをやれば良かったのに。

だって、思いつかなかったんだよ。
調べてみると、案の定、「左の膀胱経絡」だった。
治療のツボに銀粒を貼って、一見落着だ。

やっぱりねえ! 7種だから、膀胱経絡に出やすいんだ。

ついでに、もういっちょ調べてみたいことがあった。

何を?

こないだ一緒に「東洋医学セミナー 中級 第7回 星座」を見ただろ?
ギックリ腰は何座だったか、覚えてるか?

う〜んと、腰は脊柱だから「獅子座」かな?


そうだ。
じゃあ、何のドーシャが乱れたのか?

う〜んと、どうやって調べたらいいんだっけ?

わかんねえから、テキスト「東洋医学セミナー 中級 第23回 星座のドーシャ」を引っ張り出した。
そしたらおれのギックリ腰は〈獅子座〉、五元は (水) ▽、〈脊髄のヴィシュダ・チャクラの吸収〉の回転不足によるもので、それが〈カファ〉を増悪させたとわかった。

スゴイスゴイ! 雨で悪化した、って言ってたもんね。
やっぱ、〈カファ〉が原因だったのかあ。

さらに「中級 第16回 サブ・ドーシャ」でサブ・ドーシャを調べると、〈シュレーシャカ・カファ〉の乱れだと判明。

〈シュレーシャカ・カファ〉?

なんと、聞いて驚くなよ!
〈シュレーシャカ〉の意味は「結合する、潤滑する」
〈シュレーシャカ・カファ〉は「関節」に存在し、「関節の潤化、運動の円滑化」をする働きを持つ。悪化による疾患は「関節痛」。


くろちゃんに、ピッタリじゃないの?!

〈シュレーシャカ・カファ〉が増えすぎて、腰の関節が滑りやすくなったと、推察された。

なるほど、病理がわかったね。

そうこうしているうちにトイレに行きたくなって、立ち上がった。
その瞬間、あれ? こんなに楽に立ち上がれたっけ?

もう、効果が出た!

腰のサポーターなんかいらない、はずしちゃえ!

すごい!! たった、銀粒1ケ貼っただけで?

おしっこも、よく出たぞ!
スムーズに立ち上がれる、楽に歩ける、くしゃみや咳をしても、飛び上がるような痛みはなくなった
まだ腰に違和感はあるが、それまでのような叫びはなくなった。

へえ、でもなんで、カファが増えてしまったの?

ここんとこ、雨で寒かったからかもしれないが、・・・一つ、思い当たるフシがある。

なに?

甘いものを食べすぎていたんだ。
なんか、妙に甘いものが欲しくなって、毎朝の紅茶にハチミツをたくさん入れたり、しょっちゅう飴をなめたり、もらったまんじゅうや最中をパクパク食ったし。


ハチミツは、ヴァータだけどね。

また、甘味は「ゆるめる」作用もあるから、筋肉や関節が緩んでもおかしくない。

そうかあ、甘いものと寒い雨でカファが増えて、それが関節をゆるゆるにしたんだね。

そうなんだ。
思い出してみると、たしかに前にかがんだ時の痛みは、腰がずれるような感じだった。
でも、今は良くなったから薪も運べるし、掃除機もかけられるようになった。

やっぱ、経絡治療、効果があるね。


ギックリ腰が見せてくれた世界


ま、どっちにしろ、おれは時間に余裕があるから、運が良かったわ。
毎日仕事してるヤツは、大変だなあ。

病院にいくとしても、整体師さんや鍼灸師さんの治療を受けるにしても、そこに行くために仕事を休まなくちゃならないしね。

病院行っても、湿布と鎮痛薬が出るだけだぞ。

一時的に痛みを取るのは、仕方ないよね。

でも、それじゃあ治らねえ。
それに鎮痛薬なんか、死ぬほど痛い時以外は使わないほうがいいぞ。
痛みは、体を守るための警告だからな。
赤なのに青と勘違いして猛スピードで突っ込んだら、深刻な事故になる。
もっと強力なブロック注射も、今ある損傷をさらに悪化させることになりかねない。


わかるよ、赤信号を消すことはコワい。
でも、仕事があったら、そんなこと言ってられないよ。

そうだな、仕事を優先させる現代の社会はまちがっている。
人間を、生きる動物として扱ってくれない。
人間の体はこわれものだから、こわれて当然。

メンテの時間は必要なのに、休ませてくれないからねえ。

こわれるほど働かせる社会は、まちがっている。
こわれたとしても、治るまで十分に、休息が取れる社会にしなくてはならない。
はああ・・ギックリ腰のおかげで、いろいろなことを考えることができたなあ。
それに、気づいたこともあるし。

何に気づいたの?

これまで、おれが見てきた景色は、リニアモーターカーから見るような、後ろに飛び去る景色ばかりだった。
だが、今回は痛いので、ゆっくりていねいに動かなければならなかった。


くろちゃんは、せっかちで多くのことを一度にやるタイプだからね。

そうゆうおれが、鈍行よりもさらに遅い牛車に、否応なしに乗せられて見た景色は新鮮だった。

車窓の風景を、ゆっくり見ることができたんだね。

それは、とても静かな世界で、ていねいに意識して動くカルマ・ヨーガの世界だった。
痛みさえなければ、ずっとそこにいたかったなあ。

挿絵:あい∞ん


痛みがなくても、そこにいられるようにしたら。

そうだな、
もう二度と、自分にミサイルをぶち込むのはゴメンだからな。

そうならないためにも、今回の教訓を忘れないように!

はーい!


Writer

ぴょんぴょんDr.

白木 るい子(ぴょんぴょん先生)

1955年、大阪生まれ。うお座。
幼少期から学生時代を東京で過ごす。1979年東京女子医大卒業。
1985年、大分県別府市に移住。
1988年、別府市で、はくちょう会クリニックを開業。
以後26年半、主に漢方診療に携わった。
2014年11月末、クリニック閉院。
現在、豊後高田市で、田舎暮らしをエンジョイしている。
体癖7-3。エニアグラム4番(芸術家)

東洋医学セミナー受講者の声

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