「動く瞑想」となる経筋体操のポイント 〜 各体操の間にタダアーサナを挟む。呼吸の際に舌先を下の前歯の付け根に当てる。腸骨が吸気で閉じて、呼気で開くのをしっかりと感じる。


竹下雅敏氏からの情報です。
 アーユルヴェーダの解説の42回目です。40回目の「経筋体操・前編」と41回目の「経筋体操・後編」のポイントを説明します。
 経筋体操は、各体操の間にタダアーサナを挟んで行います。タダアーサナを行う場合と経筋体操では、呼吸の際の舌の位置が異なります。タダアーサナの場合は、舌先を上の前歯の付け根に当て鼻で呼吸をするか、口から息を吐き鼻から息を吸うようにします。こうすることで、上半身の伸筋の力を抜き、丹田の周りの筋肉に力が入るようにするのです。
 しかし、経筋体操は、舌の力を抜いて、舌先を下の前歯の付け根に当てた自然な状態で行います。これは、体外のスワディシュターナ・チャクラの放出と吸収が自然に行われるようにするためです。
 記事では、意識を副交感神経優位の状態に誘導する3つの方法を記しています。どれか1つを行えば、他の2つも自然に出来ているはずです。タダアーサナを副交感神経優位の状態で行うのは比較的容易ですが、経筋体操を同じように副交感神経優位の状態で行うのは、少々練習が必要です。
 経筋体操がうまく行われていると、途中で数が数えられなくなったり、呼吸を間違えたりします。これは、半分寝たような状態で行われているから起こることです。経筋体操を繰り返し行うことで、間違えずに出来るようになります。
 経筋体操の順序は、少々入れ替わっても大丈夫なのですが、腰の回転(19と20)と頭の回転(21と22)は、このままの順序で行ってください。特に、頭の回転は、効果が高いだけに、ゆっくりと無理をせずに行って下さい。大きく回そうとしたり、力を入れて早く行うと、めまいがすることがあります。このような場合は、“腸骨(上前腸骨棘)が吸気で閉じて、呼気で開く”のをしっかりと感じるようにして行って下さい。経筋体操を毎日行って、首の筋肉がほぐれてくると、めまいはなくなってきます。
 経筋体操は、意識を副交感神経優位の状態に誘導して行うことで、簡単な体操とは言えないものになっています。これは、「動く瞑想」だと考えてもらって結構です。経筋体操を会得すると、ヨガや太極拳なども同じような意識状態で行えば良いことに気付くと思います。
(竹下雅敏)
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タダアーサナと経筋体操の説明PDF出力



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