ネオナチとはイデオロギーなのに、そのビジュアルや暴力性ばかり取り上げられている。
— kakuyokusyugi (@kakuyokusyugi) March 23, 2022
本質である思想やイデオロギーを説明している記事はあまり見当たらないので今回は「ネオナチのイデオロギー」を説明。
(ウクライナオンファイヤーが消えたので、やっぱりまとめることにした)
まず最低限の知識として、欧州にはナチスのイデオロギーを参考にするネオナチと呼ばれる残党が各国にいる。
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この問題はウクライナだけの問題ではない。しかし、ウクライナはその連中が権力の中枢に組み込まれているところが他の国と違う部分である。 pic.twitter.com/YFfim8fn11
彼らの一番上位に来る価値観が「白人民族の存続」
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そこから生まれる思想は組織によって多少の違いはあるが、ほぼ共通するのは
・人種主義(白人至上主義、純血主義、少数派の弾圧)
・民族主義(排他主義、軍国主義)
・同性愛への反対
・プロパガンダ重視
宗教による世界観より自然状態が上位にくるなど、他にもいくつか特徴はある。
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他にも、これは世の中の本質を捉えてるなと思う部分もあるが、今回は関係ないので割愛。
①白人至上主義
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白人は、アジア系のフン族やモンゴル人、黒人系のムーア人に何千年も苦しめられてきた。
なので、白人が彼らに何かやっても、それは借りを返してるだけなのでその行為は許される。
こういった考えが、白人は他の民族を差別してもいいという白人至上主義の根底にある。
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今回のウクライナの問題とは別だが、
ネオナチの教義では、たとえばアメリカ大陸でインディアン(彼ら曰モンゴル系)を950万人虐殺し民族浄化したことや黒人を奴隷にしたこと、ユダヤ人へのホロコーストなどは、やり返しただけなので、白人に罪はないということになっている。 pic.twitter.com/UAv7XkPRAs
白人が他民族に対して行った残虐行為は恐ろしいものがある。
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その残虐の歴史によって先祖を誇れない”哀れな白人連中”にとっては、このネオナチの考え方が白人にとって最大の「救いの教義」だ。
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第二次世界大戦当時、西ウクライナは、ドイツに編入されていた。
1941年にウクライナ西部のリヴィウでは「リヴィウポグロム」とよばれるユダヤ人虐殺が行われた。
3つのリヴィウ強制収容所には数千人の死体が残されていたとのこと。
(キエフ、オデッサでも虐殺が行われていた) pic.twitter.com/PpsWFMC8Uc
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ちなみに1991年3月17日に行われた「ソ連邦を維持すべきと考えるか」の全ソ国民投票。
ユダヤ人虐殺があった地域(キエフとリヴィウ)だけは他とイデオロギーが違うところを意識しながら今後のツイートをみていって欲しい。 pic.twitter.com/Y5uBlif6Bv
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ウクライナの国家独立は、このホロコーストに関わったウクライナ西部のリヴィウの民族主義者たちが中心だった。 pic.twitter.com/5wsrgnCYpU
彼らがソ連崩壊とウクライナの独立に一役買ったのは間違いないが、同時に彼らはナチスの一員でホロコーストに加担した連中。
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なので、ウクライナのナショナリストや民族主義者と「ネオナチの教義」は非常に相性がよかった。
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ウクライナのネオナチの間では、過去のユダヤ人虐殺は許されるし、それどころか、むしろその批判によって国の英雄たちは汚名を着せられてきたと考えてさえいる。
ナチスのホロコーストで犠牲になった何百人ものユダヤ人の墓があるジトミルのユダヤ人墓地は、ネオナチの彼らに破壊されたりしている pic.twitter.com/TN1OQJBz8m
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2014年に民族主義者たちに武力で政権が乗っ取られてからは、行政にまでその思想は浸透しており、近年ウクライナは元ナチスのメンバーの名誉回復を盛んに行っている。
画像は、2021年、テルノーピリの地方政府の建物で、ユダヤ民族虐殺に関与していたとされるバンデラ。 pic.twitter.com/IzVPA7xjOP
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ウクライナ軍の空挺部隊は「私たちの父はバンデラ」と歌っている。 pic.twitter.com/5fJVQ9YIpd
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最近は、キエフのカトリック教会もバンデラに敬意を表しデモに参加していた。 pic.twitter.com/k2pzbb12oq
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その国の英雄が、周辺国にとっては大量虐殺者なんてことはざらにあるので一概に否定はできないが、ウクライナの場合は”他の人種をジェノサイドした思想”まで肯定して自国のナショナリズムに取り込んでいる(後述する)ので、そこが他の国とは違う。
②純血主義
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人種の相互交配(混血)は、人種の特徴と存在を破壊する。異なる人種や民族の強制的な統合は、悪意のある大量虐殺と同じである。白人のような少数派民族にとってはなおさら
なので、それによって生まれた混血は民族を破壊する邪悪な者で、アーリア人種の生存を脅かす最大の脅威だという思想
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まず前提知識として、西部はウクライナ語圏、東部はロシア語圏があり、ウクライナはこれら別々の文化圏を合体させた人工国家。
東部のロシア語圏の中には「ロシア語を話すウクライナ人」と「ロシア系住民」が混じっている。 pic.twitter.com/Q7i2UL8IEn
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西部ウクライナ人のネオナチからすると、東部にいるロシア系住民は国家を弱体化する邪悪な存在。
2013年にキエフで行った民族主義者のデモでは「ロシア人をナイフに通します」 とシュプレッヒコールを上げている。 pic.twitter.com/U4JGig2aYk
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2015年、キエフのナイトクラブで行われたアントン・チャドスキー(反プーチンのロシア人)が主催するパーティー。
ロシア国旗に寝そべる赤ちゃんのケーキで「ロシア語を話す赤ちゃんを食べる儀式」
サタニズムとネオナチの思想が合わさったおぞましい行為。 pic.twitter.com/thSqNSGcf7
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— kakuyokusyugi (@kakuyokusyugi) March 24, 2022
ウクライナのネオナチ、アレクサンド・グラマンチュクによって配布された缶詰の肉。
ラベルには「ロシア語を話す赤ちゃんの肉(ドンバスで亡くなった子ども達をほのめかす)」と書かれています。
後ろの壁にはウクライナ空挺部隊の旗。 pic.twitter.com/VW3qgY7R3F
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2015年、ウクライナ軍の兵士が戦車にミサイルを積み、ドンバスで市民に砲撃をしながら「ウクライナに栄光あれ」と叫んでいる。
動画後半、ドネツク州のゴルロフカの母親は幼い息子を殺されて泣いている。 pic.twitter.com/436m7L3IAV
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2019年、ドンバス戦争の最前線では、ウクライナ軍はナチスの旗を立てて塹壕から攻撃をしている pic.twitter.com/Ou4sv7jGDy
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ウクライナ軍によるドンバスの爆撃で亡くなったドネツクとルガンスクの子供たち。
2014年から始まったこの内戦は、2022年までずっと終わらなかった。 pic.twitter.com/U9JceKBWWo
2-7
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純血主義の問題点は、ウクライナは東部にロシア系、オデッサにユダヤ系、他にもチュルク語系民族など、建国当初から多民族国家なところにある。
本拠地リヴィウは歴史的に見てもロシアの影響はほとんど無く、その範囲でならまだ問題ないが、ウクライナ全体にその考えを広げると当然軋轢が生まれる
③少数派の弾圧
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自然の観点からすれば種族間の関係において善悪の概念はない。
もしライオンが子羊を食べたら、それはライオンにとって善であり、子羊にとっては悪である。子羊が逃げてライオンが飢えれば、子羊にとって善であり、ライオンにとって悪である
道徳や憎悪、善悪とは関係がないという思想
種族間の思いやりは、自然の法則に反しているため自殺行為。
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こういった考えから、ネオナチは平気で少数民族を弾圧する。
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2018年、キエフにてハンマーと斧を持ったウクライナのネオナチメンバーがロマ族キャンプを襲撃。
その後、ウクライナの警察の支援を受けて、再度破壊。今度は火を放った。 pic.twitter.com/NKwdU1ecMF
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2018年、ウクライナ西部のリヴィウではロマ族の家族を追い立て、唐辛子スプレーを噴霧。 pic.twitter.com/wzfL1FbZu2
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ロマ族が住んでいる家を渡り歩き、窓ガラスなどを次々に破壊していく。 pic.twitter.com/EkDvomXWTR
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3-5ロシア侵攻前のキエフ。ただそこを歩いていただけのロマ族の女性を絡み殴打している。 pic.twitter.com/aKi515kJHw
後半には、ロシア人の赤ちゃんを模したケーキを食べる儀式や赤ちゃんの肉の缶詰などの忌まわしい動画があり、サタニズムとも強く結びついていることが分かります。また少数民族であるだけで日常的にロマ族がひどい目にあっています。彼らはこれを思想で行なっているのです。同胞が惨殺されるのを助けに入ったロシアが「侵攻した」と言われた可能性は否定できません。
さらに、藤原直哉氏の発信されたウクライナ軍情報を投稿いただきました。「ウクライナ軍を創設したのがナチスドイツだったという旧ソ連共産党の公開資料。ウクライナ軍はよくネオナチが入っていると言われるが、実はナチスドイツの生き残りそのものだった。」決定打ではないでしょうか。
なお、ネオナチと相性が良いと書かれていたウクライナ民族主義者ですが、1881年に南ウクライナで起こったポグロムについて書かれた「ユダヤ問題のポイント(近・現代編) ― 第3話 ― ポグロム」もぜひ、ご一読下さい。