ロシアをノルドストリーム爆破事件の犯人だと印象づけようとしている主要メディア 〜 ドイツでは、ノルドストリーム爆破は米国によるものという疑惑が沸騰中!

竹下雅敏氏からの情報です。
 主要メディアは、ノルドストリーム爆破事件の犯人をロシアだと印象づけようとしています。9月27日のワシントンポストは、『欧州の指導者たちはノルドストリーム爆破後にロシアの「妨害工作」を非難』という記事を出しています。(1分30秒)
 しかし事件は、ロシア制裁解除を求める大規模デモがドイツとチェコで起こり、ドイツ政府内でも検討し始めたタイミングで起きています。ウクライナ戦争は外交交渉により終結して、米国とNATOは戦略的敗北になるという見方が出て来ていた時です。(11分15秒)
 ノルドストリームが爆破されたことで、欧州はコストが数倍になる米国の液化天然ガスを購入するよりなくなります。
 また、爆破事件が発生したバルト海はデンマークとスウェーデンの沿岸海域で、NATO軍艦が厳しく監視パトロールしている所。こうした事実を積み上げて考えると、ノルドストリーム爆破事件の容疑者は明らか。(13分46秒)
 ジャーナリストのジョン・ヘルマー氏は、“実行部隊はポーランド海軍と特殊部隊、米国が計画と技術支援、デンマークとスウェーデンの軍隊が援助、ポーランドのモラヴィエツキ首相が承認した”とする「ポーランド関与説」を出しています。(14分50秒)
 ポーランドはロシアを激しく敵視しており、自国に通過料を支払うことなく欧州にガスを送るノルドストリーム開通に再三反対してきた。
 ノルドストリーム爆破と同じ日に、ノルウェーからデンマークを通ってポーランドに行く「ノルディック・パイプライン」を開通させた。ただ、このパイプラインは小規模なので、ノルドストリームの代わりになるものではない。(17分20秒)
 それだけではなく、ポーランドはドイツに対しても極めて敵対的で、9月に数十年前に決着がついたドイツへの戦争賠償の要求を再開した。(18分30秒)
 9月29日の記事で、ノルドストリーム・パイプラインの破壊工作は、“ポーランドにとって最大の利益をもたらすもので、ポーランドが大陸の大国として台頭し、EUを分割し支配するという計画の為に米国によって行われた”とするロシア国際問題評議会の報告を紹介しました。こうした事も「ポーランド関与説」を裏付けます。
 今回の爆破事件は、欧州経済に壊滅的な影響を与えるもので、世界史上最大の民間インフラへの軍事攻撃です。ドイツでは「#Kriegserklaerung(宣戦布告)」がTwitterのトレンド入り。「ドイツにて、ノルドストリームの爆破は米国によるものという疑惑が沸騰している。」と言うことです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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2022.10.3【ドイツ】ノルドストリーム爆破事件とはドイツに対する宣戦布告【及川幸久−BREAKING−】
配信元)
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Bloomberg:コロンビア大学経済学教授ジェフリー・サックスの爆弾💣発言 ノルドストリーム破壊は米国の仕業
配信元)

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国防総省の元顧問がノルドストリーム容疑者を指摘
転載元)
米国または英国が、ドイツがウクライナ危機から撤退するのを阻止するためにパイプラインを妨害した可能性が高いと、元大佐が主張しています。

元ペンタゴン顧問で退役米陸軍大佐のダグラス・マクレガー氏は、先週のノルドストリーム・パイプラインに対する攻撃の背後にいるのは、ワシントンとロンドンである可能性が最も高いと主張している。彼は、この妨害工作はドイツがロシアに対抗してウクライナ軍を武装させることから手を引けないようにするためのものだと述べた。

ポッドキャストのホスト、アンドリュー・ナポリターノとのインタビューで、マクレガー氏は、バルト海を渡ってドイツに天然ガスを運ぶノルドストリーム導水路に漏れを生じさせた爆発にロシアが関与しているとの見方を否定している。
ロシアの経済はエネルギー輸出に大きく依存していることを指摘し、「ロシア人がやったのではない」と述べた。ロシア経済はエネルギー輸出に大きく依存しているのだ。「彼らがやったという考え方は、馬鹿げていると思う」。

ドナルド・トランプ大統領(当時)の国防長官特別顧問であったマクレガー氏は、パイプラインを突破するためには、数千ポンドのTNTに相当する爆発物が使用されなければならなかったと指摘した。
「天然ガスを移動させるために様々な金属合金の周りに数インチのコンクリートがあるわけですから、単に釣り糸の先に手榴弾を落として破壊できるようなものではありません。

このような攻撃を成功させるために必要な洗練されたレベルを考慮すると、マクレガー氏は「これを行う能力を持つ国家主体が誰なのか、つまり英国海軍、米国海軍、特殊作戦を見なければならない」と述べた。ポーランドの元外相ラドスワフ・シコルスキーは、ノルドストリーム攻撃に対して、「米国に感謝する」と発言したことを指摘した。

パイプラインの爆破は、ドイツの指導者たちが「ウクライナの代理戦争にはもう付き合えないという印象を与え始めていた」ときに起こったと、マクレガー氏は述べた。さらに、「ベルリンの選択肢を狭めてしまったのは明らかだ。ベルリンはこの同盟から離れつつあった。オラフ・ショルツ首相は、“もう機材は送らない。戦車は送らない”と言った。」

今、彼は窮地に立たされている。米国が救済の選択肢を奪ったからだ。もし救済したら、誰がガスや石油、石炭などあらゆるものを供給してくれるのでしょうか? どこに頼めばいいんだ?

しかし、ウクライナ危機がドイツ国民をさらに苦しめることになれば、こうした戦略は裏目に出る可能性があるとマクレガー氏は指摘する。イタリア人が指導者に投票したように、ショルツの与党は倒れるかもしれない、と彼は付け加えた。「私たちは、NATOの終焉への道という、決して望んだわけではない、非常に滑りやすく危険な道を歩んでいると思う。」


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