パータさんからの情報です。
注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
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【成田悠輔vs泉 前明石市長】172億はどこから?退任直前…赤裸々告白【市町村のやるべき事】
配信元)
Youtube 23/5/6
【要約】
2023年3月11日「パワハラ市長と炎上男の対談」〜 収録当時はまだ市長
3:50〜「残りの任期でやりたいこと」
最後の明石市議会で「蹴れるもんなら蹴ってみろー」って感じで、バンバン条例を出してバンバン新しい予算を出している。
明石市民への置き土産、最後のプレゼントとして図書館を3つ新しく予算を組んだ。
あと選挙がある。次の明石市長と、市長と一緒に頑張る市議会議員の候補も立てる。
あと50日で一番やりたい大きな目玉は選挙、民主主義だ。
選挙に行っても入れたい人がいないと選べない。
だから市民が選べる人を出す。明石市発の新しい選挙の姿を示すつもりだ。
5:35〜「新しい市長を作り、院政的なものを敷く?」
院政など全然興味がない。自分の美学がある。駅伝の中間走者がばーっと最後まで走り切ってタスキをつないでバタッと倒れ込んで、あとはガンバレーのイメージだ。
院政を敷くくらいなら自分でやる。
市長の10年でエネルギーを使い切って、やりたいことをやり切って、明石でできることを形にする。それを次の人につなぐのが自分の役割と思っていたので、ぶっちゃけ予定通りだ。
7:15〜「市長になってできたこと、できなかったことは?」
市長になってよかったなと思うのは権限があること。
大きく3つ、
1、方針を決定する
「子供を大事にする」とか「誰一人取り残さないよう弱者に光を当てる」
2、お金
予算を付け替えることが一人でできる。市長になって子ども予算は2.38倍にした。
3、人事権がある
人事異動ができるので子ども担当の職員数を3倍以上にした。
簡単にいうと
「子供を大切にする町にする、金は2倍位以上つける、人は3倍以上にする」が市長の一存でできる。やってみたら簡単にできた。
ただ権限がないためにできないのが「教育」「医療」の2つだった。
教育も医療も都道府県の権限で、たとえば明石市立小学校、明石市立中学校の窓ガラスを割られたら、弁償するのは明石市長。働いている学校の先生は全員、県の職員で、学校の先生に不祥事があった場合、訴えられる被告は明石市長なのに、不祥事を起こした教師を調査することも処分することもできない。ものすごく理不尽だ。
コロナ禍の時もベッドはあるのに金儲け優先の医療で、ベッドが足らなくて人が死んでいった。権限があったらベッドをコロナ対応に変えさせた。都道府県知事ならばすぐできた。あんなにたくさん死ななくても済んだと思っている。
市長になった時からずっと教育、医療の人事権を兵庫県に求めていたが、無視されている。何のためにベッドを使うか、金儲けのために使うか、命を守るために使うのかを決める大きな権限だ。
ちなみにこれは可能な話だ。やったところがある。
橋下徹くんが大阪府知事の時、教育の権限を全国で初めて唯一、市へ下ろした。
医療は神奈川県知事が横須賀などに下ろした。
やっているところはあるので可能だが知事次第。自分の持っている権限を市に渡すかどうか知事次第だ。
12:07〜「大阪みたいに市も府も維新みたいな同じグループが握っているようなところが行いやすいか」
いや、あれは橋下くんのキャラクターだった。当時の維新は権限移譲というか「市民に近いところに権限を」という考えだったと思う。今の維新は正反対で逆に大阪府に権限を集中している。私からすると全く正反対にいって同じ維新とは思えない。
13:45〜「ひと言で言うと(泉市長は)ちょっとおかしいですよね。普通のテンションじゃないですよね。」
普通に暮らして普通に生きていくスタンスの方が立候補するのは躊躇するだろう。立候補するということは周りから叩かれる覚悟が一定程度必要で、それを超えて何のエネルギーに変えるか。
それが名誉欲、権力欲、金銭欲の方もいるし、使命感的な部分でそれでも自分はやるという方もいると思う。
14:45〜「小学生の時から市長になろうと思われていた?」
貧乏な家に生まれ、弟が障害を持って生まれて、自分から言えば理不尽だという思いをしていたので、こんな冷たい社会で死に終えたくない、自分が世の中を優しくしてから死のうと(クサイ言い方だけれど)10歳くらいで自分の命は捧げたというか、町を優しくするために自分の一生かけて生きていこうと自分で誓った(アブナイ子でしたので)。
10歳の時の誓いを50年かけて少し形にした。
15:53〜「ナゾの使命感が、天命として降りてきたのか」
親父は一生懸命こんなに朝2時や3時から漁に出て働いてるのに、なんでうちこんなにおかずないねんって思っていたし、弟はほんまは優しくて良いやつなのになんで歩きにくいからゆうて、みんなはそんな冷たい目で見るんや、という思いがあった。だからといって友達や先生や近所のおっちゃんおばちゃんが悪いわけじゃない。人が悪いわけじゃないのにおかしいということは何かが間違っていると思った。その間違いを自分がまず発見したかった。なぜこんなに理不尽な思いをさせられなきゃあかんのか、その原因は何なんだろう。
それをなんとか変えて、せめて自分の力で少しは優しくしてみたいと真面目に思った。
そういう暑苦しい子供だったから、中、高、大学受験もむちゃくちゃ勉強した。勉強してそこで力を持って賢くなってその立場にならないと人は救えないと思った。人を救うために受験勉強しなきゃいけないと思っていた。
20:25〜「30年前から政治とメディアの関係は変わったか」
当時から構造的にNHKは国批判は控える空気はあったし、民放はスポンサーに配慮していた。民放は電通か博報堂の子女を起用すると「人件費以上の実入りがある」。民放は金儲けのためにやっていて世の中のためにやっているわけではないし、正しいことを報道したいわけでもない。特に経済状況が悪化してくると組織として収支がキツくなってきて(忖度せざるを得なくなった)。昔はもうちょっと批判的だったが、今は本当に大本営発表ばっかりですやん。
「国に金がない」とみんな言うけれど嘘に決まってますやん。こんなに国民負担しとんのに。
単に国が無駄使いしているのだから「無駄遣いをやめろ」と言うべきなのに、それを言わずに国民に対して「国民がもっと負担しろ」と当たり前のようにキャンペーンをはってくる。どっち向いて報道してんねんと特に最近は思う。
25:50〜「あえて国政批判をしているのか」
明石の成功事例として、人口30万人の小さな街でできる政策は他の町でもできることをあえて強調してみせた。10年かけて明石市を変えて、これからは明石市から全国に「できる」ことを発信し始めた。そして今、周りの市町村がオセロのようにひっくり返り始めた。
トップのやる気次第だと証明してしまった。
兵庫県では明石周辺の10を超える自治体が「18歳までのこども医療費の完全無料化」に方針転換し始めた。そうでないと選挙で勝てないから。市民の支持を得れば選挙に負けませんから。
国政に対しても「所得制限撤廃」は今や全政党が打ち出しているので、方針転換に一定の成果があった。
30:42〜「オセロ効果で同じような政策の自治体が増えるとかち合う、人の取り合いになるのでは?」
そもそも人口増や税収増は明石市の本来の目的ではない。
ただ全国的な注目を集めるために、明石市の政策を知ってもらうためには「10年連続人口増」「財政黒字化して貯金溜まりまくっている」くらい言わないと周りが認めて真似してくれない。
平準化されてもそれでいい。全体が底上げすればそれでいい。
33:05〜「全国が明石モデルを採用しても財政的には持続可能か?」
全然可能だ。ほんまにマスコミもひどいが官僚は嘘つきばっかり!
金がないなんて嘘。47.5%も国民負担率がある社会で金はある。使い方、優先度が間違ってるだけ。
ちゃんとシフトすればいいだけ。明石市2000億円の予算のうち市長になる前は125億円を子供に使っていた。今は297億円。うち全然増税してません。ちゃんとやりくりで2.38倍に上げられる。
みんな勘違いしてるのは、びっくりするくらい国も県も市もせんでいい仕事をしている。使わなくていい金を使っている。大体半分くらいはしなくていい仕事。実際は半分くらいのお金が無駄になっている。
それを本当に必要なところに振り向ければ、国民はこれ以上負担しなくていいし、生活はものすごく助かるし、経済成長を促すことは簡単だ。
明石市がやっている5つの無料化政策などは、本来国が全国一律でやって当然、やるべきこと。
日本だけが国が冷たいので明石市がやっただけだ。
国がちゃんとお金を回せば、市町村は金策じゃなくて、児童虐待の防止とか、ひとり親家庭の子供に寄り添うとか、一人一人の困りごとに丁寧に対応するのが市の仕事だ。
明石市で成し遂げられた政策のお話以上に印象的だったのは、「権限がないためにできなかったこと」のお話でした。教育と医療の権限は都道府県知事にあるため、学校現場や医療現場で市長の方針が活かせないことがあったらしい。市立小学校や市立中学校の不祥事の責任は市長が負うのに、現場の調査権も人事権もない。コロナ禍にあってベッドは空いているのに使えない。金儲けのためにベッドを使うか、命を守るために使うか、権限があればそれが変更できたと語っておられました。
成田氏が泉氏を称して「ひと言で言うと、ちょっとおかしいですよね。普通のテンションじゃないですよね。」と言うと、楽しそうに笑って "政治家になるということは周りから叩かれる覚悟が必要だが、それを超えて何のエネルギーに変えるか。名誉欲、権力欲、金銭欲の人もいるし、使命感でやる人もいるだろう。自分はアブナイ子だったので、こんな冷たい社会で死に終えたくない、自分が世の中を優しくしてから死のう、そのために自分の一生をかけて生きようと10歳くらいで誓った。その時の誓いを50年かけて少し形にした"と述べておられました。
重ねて成田氏が「ナゾの使命感が、天命として降りてきたのか」と言うと、"理不尽な目に遭っても、だからといって友達や先生や近所のおっちゃんおばちゃんが悪いわけじゃない。人が悪いわけじゃないのにおかしいということは何かが間違っていると思った。その間違いを自分がまず発見したかった。なぜこんなに理不尽な思いをさせられなきゃあかんのか、その原因は何なんだろう"と、少年時代の無私の思いを語っておられました。