森友学園・公文書改ざん問題の控訴審で、赤木雅子さんが逆転勝訴「財務省による不開示の決定を取り消す」/ 森友学園問題そもそもの張本人は「私人」安倍昭恵氏

 森友学園問題の一画である公文書改ざん問題が動きました。自殺に追い込まれた近畿財務局の赤木俊夫さんの、妻・雅子さんが2021年に財務省に対して、改ざんに関する文書の開示を求めました。しかし財務省は文書の存在を明らかにせず、不開示の決定をしました。雅子さんはこの決定の取り消しを求める訴えを起こしましたが、2023年9月、一審の大阪地裁は「将来の刑事事件の捜査に支障が及ぶおそれがある」という理由でその訴えを退けました。雅子さんは控訴し、その判決が2025年1月30日に、大阪高裁で言い渡されました。
これまで頑なに財務省を擁護してきた司法ですが、大阪高裁は財務省の「不開示の決定」を取り消し、原告の雅子さん側が逆転勝訴しました。判決では、 "一連の問題で刑事告発された財務省の職員全員が2019年8月に不起訴になり捜査が終結したことをふまえ、開示請求が行われた2021年は「情報を公にすることで、本件の捜査に支障を及ぼす恐れがあるということはできない」"との当然すぎる判断でした。
 判決を受けて、雅子さんは俊夫さんの写真を抱きながら「国はいくらでも体力があると思うんですよね。人事異動したりとか、お金の面でも。こっちは一人で戦ってるわけで、その一人の人間を痛めつけるようなことは、もう、私を最後に、(他の人には)しないでほしいと思います。」「夫のためにも、もうそういうことはやめてもらいたいと思います。」と訴えました。
 弱い立場の人を思いやる雅子さんと対照的に思い出すのは、そもそも森友問題の発端となった張本人の安倍昭恵氏です。国会の証人喚問も受けず、閣議決定で「私人」になったはずの者が、なぜかトランプ大統領との会談で脚光を浴びています。
(まのじ)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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配信元)


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【速報】森友文書の開示を求めた控訴審の判決 大阪高裁「不開示決定は違法」赤木さん妻の訴え認める 「不開示」取り消すよう命じる
引用元)
 森友学園をめぐる公文書の改ざん問題で、自殺した近畿財務局職員の妻が財務省に改ざんに関する文書の開示を求めている裁判の控訴審で、大阪高裁は30日、国側の訴えを全面的に認めた一審判決を取り消し、国側に「文書の不開示」という決定を取り消すよう命じました
(中略)
 近畿財務局の職員だった赤木俊夫さん(当時54)は森友学園への国有地売却をめぐる公文書の改ざんに関与させられ、2018年、自ら命を絶ちました。

 妻の雅子さんは改ざんの指示の実態を明らかにするため、財務省が検察に提出した文書の開示を求めましたが、財務省側は「捜査への支障」を理由に開示しなかった上、文書が“存在するかどうか”さえ明らかにせず、雅子さんは文書の開示を求めて訴えを起こしています。

 一審の大阪地裁は2023年9月、「文書が存在するかどうかが明らかになれば、捜査の内容や関心事項が推知され、将来の事件に支障が出るおそれがある」として、財務省側の言い分を全面的に認めました

 その後、雅子さん側が判決を不服として控訴していました
(以下略)
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森友学園めぐる文書の不開示の決定を取り消す判決 大阪高裁
引用元)
(前略)
30日の判決で大阪高等裁判所の牧賢二裁判長は、文書の存否を答えた場合の影響について検討し、一連の問題で刑事告発された財務省の職員全員が2019年8月に不起訴になり捜査が終結したことをふまえ、「不開示の決定をした2021年の時点で、捜査に支障を及ぼすおそれがあるとはいえない」と指摘しました

そのうえで「財務省がどのような文書を任意提出したかが明らかになったとしても、それによって同種の事件に対する捜査機関の捜査方針や意図が明らかになるとはいえない」として、文書の存否も明らかにせず不開示とした決定は違法だと判断し、取り消しました
(中略)

一方、雅子さんが裁判とは別に行った審査請求で、総務省の「情報公開・個人情報保護審査会」は、去年3月、「仮に文書の存否を答えたとしても、判明するのは財務省が何らかの文書を検察に任意提出した事実の有無にとどまる。具体的な捜査の内容などを開示するものとはいえず、捜査に支障を及ぼすおそれがあるとは認められない」として決定を取り消すよう答申しました

しかし、答申に法的拘束力はなく、財務省は去年5月、再び文書の存否を明らかにせず不開示としていました

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