(前略)
オミクロン株というものが最初に世界各国で「派手に喧伝」された時には
(中略)… 最初に発見した
南アフリカの研究者たちの分析が正しいのだとすれば、「普通こんなにたくさん変異する?」と思ったのもまた正直なところでした。
以下の記事などで書いていますが、
スパイクタンパク質で 30以上の変異、他も含めると、60近くの変異が起きている。
(中略)
オミクロン株は、デルタ株が出てから、そんなにものすごく長い月日が経っているというわけでもない中で、50箇所の以上の変異があるものが、「突然出てきた」と。
ワクチン選択圧が関係しているとしても、ちょっと早く膨大に変異し過ぎているような。
あの変異の様相を南アフリカの研究者の図で見ていまして、あの時点からどうしても思ってしまっていたのは、まあ、陰謀論的ですが、
「人為的なもの?」というようなことでした。
もともと、
新型コロナ(ウイルス)そのものが、人為的な組換えによってなされている可能性というのは、パンデミック最初期から言われることでした。
(中略)
このリンクの
ふたつめの記事では、ソナ・ペコバさんというチェコの分子遺伝学者の発言をご紹介していますが、彼女
は、「第二波と第三波を引き起こしたウイルスは異なる株を持っており、人為的に改変されていると確信している」と述べています。
そして、
今回のオミクロン株はこの時の変異とは比較にならない変異を遂げているのです。
とはいえ、自然に変異したものであることに嫌疑を唱える証拠があるわけでもなく、「早く誰か正確に解析してくんねえかなあ、オイ」とは思っていました。
変異の解析で、「組換え(置換)」や「欠失」とは異なる、たとえば、
「新たな挿入」などがあれば、人為的な可能性を考えることができなくもないように思ったからです。
そうしましたら、出たのです。
12月3日に、カナダ、アメリカ、そしてインドの研究者たちによるオミクロン株の詳細な分析の論文が発表されました。
論文は以下にあります。
このタイトルに、「挿入変異 (insertion mutation)」という言葉があります。これまでにない新たなものが「挿入」しているのです。
これは今までのすべての新型コロナの変異体になかったものです。
論文の概要には以下のように書かれています。
「SARS-CoV-2 オミクロン変異体は、ウイルスまたはヒトゲノム起源の独特な挿入変異を持っている可能性がある」 概要より
大幅に変異した SARS-CoV-2変異体(B.1.1.529、オミクロン)の出現は、最初の発見から 1週間以内に 6大陸に広がることで、世界的な公衆衛生上の警告が発せられている。
オミクロンの変異プロファイルを特徴づけることは、他の SARS-CoV-2 変異体とのその共有または特徴的な臨床表現型を解釈するために必要だ。
オミクロンの変異を、以前の懸念のある変異株(アルファ、ベータ、ガンマ、デルタ)、関心のある変異株(ラムダ、ミュー、イータ、イオタ、カッパ)、および の SARS を構成するすべての SARS-CoV-2 系統と比較した。
その結果、
オミクロンのスパイクタンパク質には 26のアミノ酸変異(23の置換、2つの欠失、1つの挿入)があり、他の懸念される変異株とは異なっていた。
以前の SARS-CoV-2 系統では置換および欠失変異が見られたが、
オミクロン以外の SARS-CoV-2 系統では挿入変異はこれまで観察されていない。
挿入変異をコードするヌクレオチド配列は、SARS-CoV-2 と同じ宿主細胞または SARS-CoV-2 に感染した宿主細胞のヒトトランスクリプトーム(細胞中に存在する全ての mRNA の総体)に感染する他のウイルスのゲノムを含むテンプレートスイッチングによって取得された可能性がある。
たとえば、季節性コロナウイルスによる COVID-19 患者の同時感染に関する最近の臨床報告を考えると、SARS-CoV-2 および季節性コロナウイルス侵入受容体の共発現を示す単一細胞 RNA シーケンスデータ、および季節性コロナウイルスをコードするヌクレオチド配列に相同な配列を含むゲノムでは、オミクロン挿入が同時感染した個体で進化した可能性がある。 (
osf.io)
(中略)
初めてのことが起きた。
配列の組換えや欠失ではなく、「外から遺伝子が入った」という現象が初めて起きたということになります。
この論文の中の「季節性コロナウイルス」というのは、実際の論文では、HCoV-229Eなどの名称も併記されていますが、わかりにくいですので、季節性コロナウイルスとしましたが、これは、「一般的な冬の風邪」のウイルスです。パンデミック以前からずっとあった何種類かの風邪ウイルスのひとつです。
この論文では、そういうものとの
同時感染などで、遺伝子の挿入のような出来事が起きたのではないかというようなことが書かれているようです。
しかし、「遺伝子の挿入って、同時感染とかでそんな簡単に起きる?」というようにも思いながらも、このあたりはなかなか難しいのですけれど、ともかく、これまでのすべての新型コロナ変異株で「起きていなかった」ことが今回起きていることがこれで明らかになりました。
(以下略)
でも、ゼッタイいいとわかっているのに続けられなかったのが、「パータの庭便り24」のおかげで、1ヶ月、毎日続けています。
今や、ガヤトリー・マントラ、愛のマントラ同様に、「経筋体操」も手放せないものになりました。
そして今回、この記事を書きながら、時事ブログのおかげで命拾いをしたことにも気づきました。