(前略)
4月5日に、ドイツの研究者たちよるスパイクタンパク質の「脳内の分布」に関しての非常に衝撃的な研究論文が発表されました。
論文は以下にあります。
(中略)
論文の最初に、「グラフィカルな要約」というイラストが載せられています。それでこの論文の著者たちの言いたいことの全体がわかります。
それを日本語化したものが以下です。
ドイツの論文の「グラフィカルな要約」より
biorxiv.org
さらに、どういうことが示されているのかをこちらで文字を入れさせていただきます。
ドイツの論文の「グラフィカルな要約」への注釈
biorxiv.org
つまり
全部です。
脳の全部からスパイクタンパク質が検出されたのです。
(中略)
論文の節々から目についたところを箇条書きにしますと、以下のようなことが述べられています。
ドイツの論文より
・免疫細胞で少なくとも15ヵ月間スパイクタンパク質が持続している
・
スパイクタンパク質は、血液脳関門を通過して脳実質に入る
・
スパイクタンパク質は血液脳関門を「損傷」させている
・スパイクタンパク質は、長骨、脛骨、大腿骨など、あらゆる骨の骨髄に蓄積していた
・マウスでは、心臓、肺、肝臓、腎臓、腸、胸腺、脾臓、膵臓を含むほとんどすべての部位でスパイクタンパク質が検出された
・
スパイクタンパク質は、「脳のタンパク質の根本的な変化 (プロテオミクス変化)」を起こす
・
スパイクタンパク質は、「脳皮質のニューロンの損傷」を引き起こす
スパイクタンパク質により損傷を受けた脳皮質のニューロン
論文より
なお、
この論文は単なるひとつの施設の研究者たちによるものではありません。
ドイツ最高峰の科学機関の科学者たちによる「ドイツの知が結集している研究」です。論文に掲載されている研究機関の名称だけでも以下となります。
この論文の研究に関わった機関
・ヘルムホルツ・センター 組織工学・再生医療研究所
・ミュンヘン大学脳卒中および認知症研究所
・ルートヴィヒ・マクシミリアン大学
・大学医療センター・ハンブルク
・腎臓の健康のためのハンブルク・センター (HCKH)
・ドイツ法医学研究所
・ミュンヘン工科大学病理学研究所
・ミュンヘン工科大学ウイルス学研究所
・ミュンヘン工科大学 情報学およびその応用における博士研究センター
・ライプツィヒ大学解剖学研究所
・ドイツ神経変性疾患センター
・ドイツ肺の健康と免疫研究所
・ドイツ肺研究センター
・デンマーク オーフス大学臨床医学部
・ミュンヘン医学研究学校
・神経科学大学院
(中略)
カナリオさんという方が興味深いツイートを発信しておられました。香害被害に悩む方のようで「電子機器の知識を生かして出来るだけ科学的に調査・測定をして香害の原因物質を追及しています。」とプロフィールにあり、アイコンは「工業用顕微鏡で撮影したマイクロカプセルから香り物質を放出している所」と説明されています。室内の柔軟剤臭がある場所や外気のPM2.5やTVOC(揮発性有機化合物)、その成分のホルムアルデヒド、そして場合によっては有毒ガスのイソシアネートなども測定されグラフに残しておられます。また工業用顕微鏡で驚くような事実を捉えておられました。
柔軟剤の成分を付着した人が室内で動くとマイクロカプセルが破裂し、PM10、PM2.5などの微粒子が飛び散り、その後遅れてTVOCの値が上昇する様子がグラフで可視化されています。新鮮な空気を求めて換気をしようと窓を開けると、今度は外気によるPM2.5が急上昇します。また高い倍率の顕微鏡で庭のハーブや三つ葉に付着したマイクロカプセルやプラスチック片と思われる物質を撮っておられます。「5秒洗っても取れない」「30秒洗っても取れない」などのコメントはちょっとショックです。
黄砂の予報に合わせて、落ちてくる微粒子を捕獲し観察された画像がありました。「結果はほとんどがマイクロカプセルやその破片で、ピント調節中に破裂する物まで有った。外に出るとこんな物を大量に吸うことになる。」とあります。
新型コロナにまつわるマスク論議はいまだに盛んですが、マスクをすると楽だという実感があります。カナリオさんも「急いで部屋に戻り活性炭の厚いマスクをすると臭いは感じなくなった。マスクの隙間が少しでも開くと臭う。やはり危険な作業用の国家検定マスクが万全。」と書かれている箇所があり、空気に緊張を感じるときはそれなりのマスクで適切に保護した方が良いと思いました。
カナリオさんの検証が私の異常な花粉症の症状と関係があったのかは判断できませんが、私たちの環境がこんなにひどい状態だという証拠の一つになると思います。人間が苦しむだけではなく、自然界にどれほど迷惑をかけていることか。