注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
裁量労働制の下だと、労基署は違法労働の摘発が難しい。まったくのマヤカシなのだが、「勤務時間は労働者個人の裁量」ということになっているからだ。
(中略)
裁量労働制について安倍内閣は6日、「最低賃金で働く労働者や契約労働者にも適用が可能」と閣議決定した。
最低賃金(最も高い東京都でも時給958円)で働く労働者に裁量労働制が導入されたらどうなるか。答えは火を見るより明らかだ。
残業分は時給換算して500円未満、いや400円未満ということになりかねないだろう。
(中略)
安倍政権の目論見通り裁量労働制が拡大されたら、過労死は爆発的に増えるだろうが、それらは闇に葬られる。何時間働かせようが違法ではないのだから。
(以下略)
2月22日の衆院予算委員会でも野党は追及を続けましたが、これに対して政府側はなんと「残業時間の上限規制」を人質にとって恫喝を行いました。
(中略)
加藤勝信厚労相は法案を白紙に戻すよう求めた立憲民主党の岡本章子議員に気色ばんで「(厚生労働省の労働政策審議会で)時間外労働の上限を規制する結論が出ている。それをすべきでないということか」と反論。
(中略)
小学生の逆ギレでもここまで酷いものはなかなか見ることはできません。
当然のことながら、それらの法案を抱き合わせで出さなければならない理由はどこにもなく、野党側の「それなら最初から残業規制の法案にすればいい」という主張に反対する理由もどこにもないはずです。
(中略)
なお、政府側が人質に取っている残業時間の上限規制ですが、昨年何度もお伝えしたように経団連と連合の綱引きに対して安倍首相が鶴の一声で「残業100時間未満は合法」に決着しています。
(以下略)
政府与党が改めて働き方改革関連法案を今国会で成立させると発表しました。
これは25日に放送されたNHKの日曜討論で自民党が言及した情報で、裁量労働制の不正データに関しては厚生労働省などから丁寧に説明をすると言及。
自民党の岸田文雄氏は「法案成立で日本人の働き方、意識、ライフスタイルを変えていくことにつなげたい」と述べ、法案の早期成立を目指すと発言しました。
(中略)
そもそもこの法案は何本もの法案が抱き合わせになっていることが問題。高プロと裁量労働制部分は質的に他と異なるのだから切り離すべき。その上で、先に労働時間規制や均衡待遇部分を議論したらどうか?:働き方法案:今国会提出「断念を」野党、幹事長会談で要求 https://t.co/jNeuygI3fK
— ささきりょう (@ssk_ryo) 2018年2月24日
時短勤務はよろしい。でも裁量労働制は無理。無茶苦茶なデータが出てきたんですよ。前提が崩れてる。
— ともに歩く (@Surrender2017) 2018年2月25日
公明党しっかりしてください。
「働き方改革関連法案は今国会で成立を」 公明 山口代表 | NHKニュース https://t.co/EKLBLwcNTn
#裁量労働制に反対する エキタスデモ
— 姫井二郎 (@himejiro1971) 2018年2月25日
共産党の小池さんのスピーチわかりやすかった!
後半は裁量労働制とは何か?です
どうぞ pic.twitter.com/TWDFyriERl
こんなむちゃくちゃな法案が通ったら、“過労死は爆発的に増える”のに決まっています。しかも、労使の合意の上で働いたことにされるだけに、過労死しても労災に認定されることもありません。まさに、“奴隷労働・使い捨て法案”だと言えるでしょう。
お隣の韓国では、確か以前見た記事では、24h営業の店のアルバイトの時給は250円くらいだったと思います。しかも、家賃は日本とさほど変わらないということでした。なので、大学に行っている女子学生のほとんどは売春をしているということでした。日本も急速に韓国に近づいていっている感があります。
この恐るべき法案を、自民党は、“今国会で成立させる”と発表したようです。しかも、公明党の山口代表までが、“今国会で成立を”と言っている始末。
自民党と公明党が労働者の敵であるのは、これではっきりとしたと思います。