国連が、「シリア政府軍が化学兵器を使用したとするフランス政府の証拠は、信憑性が疑われる」と表明しました。
プレスTVの報道によりますと、国連は5日水曜、声明を発表し、シリア政府が反体制武装グループに対し化学兵器を使用したとする、フランス政府の証言の信憑性に、疑問を提示しています。
国連の声明では、「シリア政府に対するフランス政府の証言は、信憑性に欠けており、確証されていない」と強調されています。
フランスのファビウス外務大臣は4日火曜、テレビのインタビューで、「フランス政府は、シリア政府が反体制派に対しサリンガスを使用したことを示す、決定的な証拠を有している」と主張しました。
国連調査委員会のカルラ・デルポンテ調査官は先だって、「シリアでテロリストがサリンガスを使用したことを裏付ける証拠を入手した」と表明しました。
デルポンテ調査官はまた、「国連人権委員会の調査官は、シリア政府が同国内で化学兵器を使用したことを示す証拠を得ていない」と強調しています。
アメリカとフランスは、シリア政府が化学兵器を使用したと主張していますが、シリア政府は繰り返しこの主張を否定し、「このような兵器を使用したことはなく、又今後も使用しない」と強調しています。