里山社屋主義(9) 大工仕事の手伝い:墨付け

大工仕事の手伝い:墨付け
木の皮むきが終わったら、今度は大工仕事のお手伝いです。

その前に、基本的なことを…。今回の建物の作り方は「在来工法」です。現在日本の木造住宅の主流となっている工法で、日本に以前からある作り方に、西洋の筋交いなどの技術が取り入れられ現代に残っているものです。

工場で木を加工し、建築現場で一気に組み上げてしまいます。これは私の自宅が組み上がったところです:

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注)この写真は "伝統構法"(在来工法の前身)ですが基本はほぼ同じ


小規模な建物なら約2日。基礎だけしかない場所に、あっという間に家の骨組みだけが完成する、日本では当たり前ですが非常に面白い作り方だと思います。



木を組み上げる「建て前」という行事の前に、工場でコツコツ木を加工し準備しておかなくてはなりません。時間の限られた現場で必死にプロの動きについていくよりは、素人が何とかマイペースでお手伝いできる部分です。(笑)

というわけで、まずは「墨付け」の手伝い:

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「こうするんよ」とご指導中。間竿(けんざお)という木に印を付けた定規をもとに、柱などが差し込まれる位置に印をつけています。

大工さんならではの道具、差し金(サシガネ)で線を引きます:

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線を引いたところを中心に("芯"といいます)、柱などを差し込む穴の線を引きます:

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※これはカーペンターゲージという定規。プレカット等の普及で手刻みの仕事が少なくなる時世、この道具も生産終了になってしまいました…

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お手伝いさせていただくのは墨付けの中でもこうした簡単な作業だけ。といってここを間違えると、建て前のときに木が合いません。怪しいところは大工さんに尋ねて確認!

最初は言われるままに書き込むだけですが、繰り返すうちに「家ってこういう構造で出来るんだ」とイメージが出来上がってきます。そうなると面白いですから手伝う価値のある作業だと思いました。

また、重い機械などを使わないため女性の方にも手伝えると思います。ただ、重たい木材を転がしたり、移動させるのは大変かもしれません。

(スタッフ・白井薫)

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