2日に閣議決定された、”事実上の移民政策である”出入国管理法改定案は、自民党内部からも批判が噴出

竹下雅敏氏からの情報です。
 2日に閣議決定された出入国管理法改定案ですが、自民党内部からも批判が噴出しているようです。“事実上の移民政策ではないか”。
 あべぴょんは、深刻な人手不足に対応するためのもので、“移民政策は取らない”と言い張っています。しかし、国際基準から見ると、これは移民政策だと言えそうです。
 引用元では、IOM(国際移住機関)の「移民」の定義を紹介し、“移住の理由や法的地位に関係なく、本来の居住国を変更した人々を国際移民とみなす”とのことです。ところが、自民党の移民の定義は非常に奇妙なもので、“入国の時点でいわゆる永住権を有する者”が移民なのだそうです。おそらく、日本でしか通用しないというよりも、あべぴょんのお仲間にしか通用しない定義だと思われます。
 あべぴょんは、どうしても移民政策という言葉を使いたくないようで、その意図を汲み取って考えるならば、人工知能(AI)とロボットが労働力になるまでの間、外国人労働者を使うだけこき使って、大部分は本国に送り返す、非常に優秀な一握りの者たちだけ永住権を認める、という考えではないでしょうか。なので、彼らの頭の中では、「移民政策」ではなく「奴隷政策」なのです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

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入管法改正案の最大の問題は「事実上の移民政策であること」ではなく、政府がそれを認めないことである
引用元)
(前略)
今回の入管法改正に関して安倍首相は「深刻な人手不足に対応するため、即戦力を期限付きで受け入れる」と重要性を強調しているが(中略)… 自民党や保守派からも批判が噴出している。後者の批判は主に「事実上の移民政策ではないか」に集中している。
(中略)
今回の入管法改正の閣議決定では、これまで法的に制限されていた農業や建設業をはじめ14業種での受け入れが検討されている。これまで「単純労働者としての外国人は受け入れない」という方針だったことからすれば、これだけでも大きな変化だが、さらに重要なことは「一時滞在ではない外国人労働者」を増やす点だ。(中略)… 「熟練した技能」をもつ特定技能2号(中略)… の滞在期間に上限はなく、家族同伴も認められる。このうち、2号の場合、10年滞在すれば永住権の取得要件の一つを満たすことになる。
(中略)
自民党政務調査会の労働力確保に関する特命委員会は2016年、「『移民』とは入国の時点でいわゆる永住権を持つ者であり、就労目的の在留資格による受け入れは『移民』には当たらない」と定義しているが、入国段階で永住権を取得している者など、欧米諸国でもほとんどいない。
(以下略)
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「移民流入」世界4位の日本で、頑なに「移民」と言いたがらない安倍首相の頭の中
奥歯に物が挟まったような発言をまとめてみた
引用元)
(前略)
安倍首相はこれまで再三、「移民政策」を否定してきた。(中略)… 受け入れは人手不足が深刻化している分野に限定され、介護、造船、航空、農業、漁業、自動車整備、外食などの14業種が検討されているが、新たな外国人労働者の数は数十万人に上ると見込まれている。おまけに……。

山下貴司 法相
「数値として上限を設けることは考えていない」
(中略)
新たに数十万人、場合によっては数百万人の外国人労働者がやってくる。彼らは「移民」ではないのだろうか? 
(中略)
安倍晋三 首相
混同されたら困る。永住する人がどんどん増える移民政策はとらないと、今まで再三言っている通りだ。混同しないでほしい」
(中略)
長妻氏は「それは詭弁(きべん)だ。永住に結びつく門戸が開かれているではないか」と反論している。
(以下略)
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入管法改定案 法案の体なしてない 笠井氏が記者会見で批判
引用元)
 日本共産党の笠井亮政策委員長は2日、国会内で記者会見し、同日に閣議決定された外国人労働者の受け入れを拡大する出入国管理法改定案について、「現在ある外国人技能実習制度にまん延する法令違反や人権侵害の実態を拡大する危険がある。また、どの分野にどれだけ受け入れるかなどの重要事項について、すべて政府に白紙委任するという点で法案の体をなしていない。閣議決定は断じて認められない」と表明しました。

 笠井氏は「すでに起こっている問題を正さないまま、なし崩し的に外国人受け入れを拡大していく。しかも、1日の衆院予算員会で山下貴司法相が、外国人労働者の受け入れ人数について『数値として上限を設けることは考えていない』と答弁している。こういう状況で、閣議決定をし、早く審議をというのはとんでもない話だ」と主張しました。


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配信元)
 
 
 

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