注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。
テロリストの引き渡し
本日クレムリンに出回っている驚天動地としか言いようがない【ロシア】国防省(MoD)の新報告書は、壊滅的と【なるであろう】ロシアとの核のやり取りを防ぐため、アメリカ合衆国が講じている段階的緩和措置について記していました。
――【米国側のこの動きは】2019年7月7日にドナルド・トランプ大統領が、米海軍の制服組筆頭のウィリアム・モラーン中将を権力の座から退かせたところから始まりました。
――そして今週もこれは継続されているようで、マーク・エスパー博士が2019年7月23日に米国防長官に就任しました。
――エスパー博士は、ほんの2週間前まで米陸軍長官だったのですから、アメリカ史上、前例のない任命です。
――トランプは2019年7月15日に正式な指名を米上院に送付したのですが、公聴会など一切開かれることなく、8日後の2019年7月23日には90対8という圧倒的な賛成多数で米上院が承認しました。
――プーチン大統領が核を搭載した“国殺し”の戦艦アドミラル・ゴルシコフをカリブ海内のアメリカ東海岸沖に配置するよう命じて以来、即座に取られた平和への一歩でした。
――トランプはプーチンにエスパー博士はポンペオ米国務長官と米陸軍のウェストポイント【=陸軍士官学校】で同期だったと伝え、ペンタゴン【=米国防総省】は最早米海軍ではなく、米陸軍が完全に掌握したと納得させたのだそうです。
――ということでプーチンも、ISISのスナイパーで兵器教官だったルスラン・マラトヴィッチ・アサイノフの身柄をFBIに引き渡すよう命じるに至りました。
――【アサイノフは】ロシア軍警察の尋問官らに対して、イラクに駐留する米海軍のエリート集団、ネイビーシールズと手を組んで、どのようにして自分が訓練を施したISISのスナイパー連中をメキシコへ密入国させたのか、詳細に説明していました。そこからは別個の米海兵隊の集団を使って更にアメリカに密入国させようという計画で、おまけに暗殺の標的となったのはトランプでした。
――これにより国防長官となったエスパーは、この24時間の間にネイビーシールズ19人と4つの支援部隊を停職処分にし、イラクからアメリカへ帰国するよう命じました。
――更に【エスパーは】米海軍の地上部隊である米海兵隊【に所属する】、少なくとも16人の即時逮捕も命じたのです。
<span id="titleiswpReadMe_505073">US Army Takes Over Pentagon After US Navy Smuggles ISIS Snipers Into America To Kill Trump</span>: https://t.co/ftlGhtExMx
— AmericaFirst (@sweepnwin) 2019年7月27日
ISISのテロリストを拘束したらアメリカ人だったよオイ
当該報告書によりますと、【ロシア軍が立ち上げたシリアの】対立【当事】者の和解【調整】および難民の移動監視センターは、2017年後半からシリア民主軍と連携するようになりました。
――【シリア民主軍は】クルド人とアラブ人とアッシリア人つまりシリア語系の民兵で主に構成されており、より少数ですがアルメニア人やトルコ人やチェチェン人の勢力も所属しています。彼らはロシアに友好的で、なおかつ野蛮なISISのテロリストに敵対して戦っています。
――ということで、こういった派閥同士、ユーフラテス川東側領域の将来を話し合うために2018年12月にモスクワに集まる運びとなったのです。
ロシア側の交渉人とシリア民主軍の交渉人の間で当時交わされた話し合いで、より「複雑、あるいは実質的な」[cубстанционализирующимися]な事案の中には、ISISのスナイパーで兵器教官でもある人物一名がトルコとの国境近くの検問所で虚偽の身分証明書を使おうと試みて、シリアにいたロシア軍警察によって拘束された、というものも入っていました。
――尋問の最中、彼は本名がルスラン・マラトヴィッチ・アサイノフだと自供し、おまけに帰化したアメリカ市民であると明かしてきたのです。
#SYRIA Bulletin of the Centre for Reconciliation of Opposing Sides and Refugee Migration Monitoring (July 24, 2019) https://t.co/BoEkOwSBW0 pic.twitter.com/PFAgP1pbPM
— Минобороны России (@mod_russia) 2019年7月24日
ネイビーシールズ式の口封じ?
アサイノフの尋問をその後もロシア連邦軍【参謀本部】情報総局(GRU)の専門家らが続けたところ、彼はISのカリフ国の“アミール”【=司令官】として務める傍ら、【自ら】訓練したスナイパーたちをアメリカ合衆国に密入国させるという広大な陰謀に関わっていたことを自供した、と当該報告書は記しています。
――彼はシリア中を旅してISISのスナイパーを探し出し、シリアとイラクの国境に送り戻しました。そこでISISのスナイパーらは、シールズのチーム7所属のフォックストロット小隊によって身柄を確保されたのだそうです。
――続いてシールズのチーム10に引き渡され、【チーム10が彼らを】南アメリカの国家コロンビアへと密入国させました。
――そこからは麻薬密輸人らがアメリカの南側、メキシコとの国境へと連れていくのです。
――そして上記のネイビーシールズと連携している米海兵隊のあるグループが、このISISスナイパーらをアメリカに密入国させるという【計画でした】。
――アサイノフの自供で最も憂慮すべきは、ISISスナイパーらの使命は「オレンジ男を消すこと」だとネイビーシールズの航空整備士ブランドン・カセルタから聞かされた、と【アサイノフが】供述していた点です。
――これは明らかにトランプ大統領を指しています。
逆にトランプ反対派は、トランプが日焼けマシーンで下手な日焼けアピールをしているのを揶揄って「オレンジ男」と呼ぶのだ、と説明しますが、大手メディアが明らかに大統領の皮膚をオレンジ色に加工しているものも出回っているので、オレンジ=囚人服の印象操作がされているのかもしれません。】
GRUがプーチン大統領本人から直接の命令を下され、ペンタゴンはISISのスナイパーアサイノフが拘束されたことを知らされた、と当該報告書は続けています。
――しかも、【アサイノフは】アメリカ市民の逮捕に関する米国務省の通常の取り決めには該当しない、とも通知したのだとか。
――何故ならロシア軍法の戦場で拘束された敵の戦闘員の区分に照らすと、彼は戦争捕虜となるからです。
――ただしGRUの供述調書は、この通知と共にアメリカ側に提供されました。
ですが2018年3月にISISスナイパーアサイノフの供述調書をGRUから受け取ったペンタゴンが動かしたのは、シールズでチーム10の隊員だけだった、と当該報告書は述べています。
――おまけに【チーム10の】崩壊【の原因】は、“公式な見解”曰く、全員がコロンビアに配備された際にコカイン中毒者となってしまったというもの。
――そして米海軍の捜査官らは、報告書に「5人目のシール【隊員】は、2018年4月15日に自宅で“コカインを摂取”し、翌月に自殺した」と書いているのです。
――ですが実際には、これはネイビーシールズの航空整備士ブランドン・カセルタのことでした。ISISスナイパーのアサイノフに、【彼がかき集めてきた】ISISスナイパーたちの使命は米国に密入国して、「オレンジ男を消す」ことだと教えた人物です。
――この若きネイビーシールズの一員が、ネイビーシールズのヘリコプターの機長に対して「貴方がこれを見なければならないことは、お詫びします」と叫び、ヘリコプターMH-60Sの回っていたテールローター【=尾部回転翼】へと身を投じる前に、何故【遺書に】「一人でも多くの者がクビになるか、除隊させられるか、最低でも階級を剥奪されればいいのに」と記したのか窺えます。
――少なくとも“見解”ではそうなっています。この死を目撃したのはネイビーシールズだけですが。
US Army Takes Over Pentagon After US Navy Smuggles ISIS Snipers Into America To Kill Trump
— Jaime Garcia (@JgvJaime) 2019年7月26日
By:Sorcha Faalhttps://t.co/RMLac4QNlP
US Navy Seal aircraft technician Brandon Caserta suicided after revealing ISIS snipers were being smuggled into America to assassinate President Trump pic.twitter.com/6xkCWMgiwF
陸軍が海軍排除に動く
ネイビーシールズの若き一員ブランドン・カセルタの自殺があってからというもの、【ロシア】国防省はISISのスナイパーアサイノフに関してペンタゴンに情報を連絡するのを一切絶つ【ことにした】と当該報告書は更に記しています。
――ですがそれも、米陸軍長官だったマーク・エスパー博士がセルゲイ・ショイグ国防相に、礼儀として電話【で挨拶】をした数週間前までのこと。トランプ大統領が自分を新たな米国防長官に指名することになった、と知らせてきたのです。
――この時に交わした会話の中で、エスパーはショイグに、ロシアが対処したいと考えている吃緊(きっきん)の課題は何かと訊ねました。
ISISスナイパーのアサイノフを巡る全てのあらましを知らされたエスパー長官が心の底から「ショックを受け、驚いた」様子だったことから、ショイグ国防相は愕然とした、と当該報告書は記録しています。
――完全な報告を受けた【エスパーは】、自分が何か行動を起こせるようになる【ため】、まずアサイノフの身柄をアメリカ側に移す必要がある、とショイグに説明しました。
――それに対してショイグは、ロシアは米軍、とりわけ米海軍の人間には誰であっても絶対にアサイノフを引き渡したりはしない、と返答しました。
――そこでエスパーは、ロシア側がアサイノフをシリア民主軍に引き渡し、そこからはトランプ大統領に絶対の忠誠を誓っていると知られ、またそれが証明可能でもあるFBI職員たちだけに引き渡し【てはどうか】と、提案せざるをえませんでした。
この2週間の間に、ロシアはISISのスナイパーアサイノフの身柄を実際にシリア民主軍へ移してみせた、と当該報告書はまとめています。
――【シリア民主軍は】トランプに忠実であることが確認を取れたFBI所属の職員らに、【アサイノフを】引き渡しました。そして【FBI職員らが】アメリカへと連れ戻し、彼に対する多数の刑事訴訟を提起したのです。
――アサイノフは自身がGRUの尋問官らに行った供述内容をFBIに対しても認めたため、エスパー長官は、すぐさま完全に武装した米陸軍の戦闘ヘリコプターでワシントンD.C.の空を埋め尽くすという威嚇行動に出ました。
US Army floods skies over Washington D.C. on 22 July 2019 with heavily armed combat helicopters in show of force to protect President Donald Trump
— BK (@BKaysac) 2019年7月27日
No assholes better mess with our duly elected president...there will be retribution.. pic.twitter.com/nVwmPy2YIY
彼らは2月の翻訳記事のおまけで紹介した奇襲訓練をロサンゼルスの街中で決行したエリート部隊だそう。現在はトランプ大統領をすぐに保護できるよう、ワシントンD.C.そばのアンドルーズ空軍基地に拠点を移し、更にはフォート・ベルボア陸軍基地内に盗聴防止のSCIF(機密情報隔離施設)も建設して準備万端。】
――【長官は】更にこの24時間で、アメリカ特殊作戦軍にツイッターを通じて以下の内容を世界中に配信するよう命じています:
――【エスパー長官は】同時に、海兵隊の少なくとも16名の即時逮捕も命じています。彼らは、ISISスナイパーらをアメリカに密入国させてトランプ大統領を暗殺するという、任務の最後の行程を請け負っていました。
――以上の全てが、アメリカの諜報界隈の上層部にすっかり知られるところとなったのは間違いありません。
――トランプに忠誠を誓う元FBIテロ対策部の副部長補佐だったテリー・ターチーが、良い例でしょう。
――【ターチーは】数時間前にフォックス・ニューズに出演し、震える声で「敵対的な諜報作戦がトランプに対して仕掛けられていた旨の裏付けが取れた」と語っていました。
Wow! "This is not about Donald Trump. This is about the Democratic Party weaponizing intelligence agencies...and in this instance turning it against the president to get him removed from office." - Former FBI Deputy Assistant Director Terry Turchie pic.twitter.com/vb7XLiV9Pv
— Trump War Room (@TrumpWarRoom) 2019年7月26日
おまけ:カバール粛清の熱い夏
ソルカ・ファール女史の28日の記事によると、やはりこちらもEMP(電磁パルス)で停電させたようで、シークレットサービスの精鋭部隊がトランプ大統領の避難訓練を行うためだったとのこと。
ISISスナイパーらを米国入りさせるため、海兵隊を手伝っていたメキシコ最大の犯罪組織シナロア・カルテルの幹部6名もメキシコ軍と警察が逮捕しています(※逮捕自体は6月29日ですが、何故か7月末まで発表を控えていました。しかも逮捕されたボスの中には、米軍兵士としてアフガニスタンで二度も従軍した者がいます。)
Playa del Carmen
— Cara TXZEAL (@Cara_TXZEAL) 2019年7月27日
Six Sinaloa Cartel Operatives Arrested in Mexican Tourist Hotspot https://t.co/8AYmGL6Ggo
翻訳:Yutika
註:原文中、赤字で強調された部分は濃い青字に色を変更しております(※水色部分は引用部分です)。よって翻訳文で赤字になっているのは、シャンティ・フーラ独自の「10分でわかる」要約サービスです。
【 】内は訳者の追記部分です。また訳文は日本語での読み易さを優先して、見出しを加えており、原文とは異なる形で文や段落を分割することもあります。
これまでも両者の攻防をソルカ・ファール女史の記事で色々とお伝えしてきましたが、海軍の精鋭特殊部隊「ネイビーシールズ」の抱える闇がハンパないです。引用先の記事では、レイプに飲酒に薬物に殺人に……と今回紹介している以外にも複数チームの様々な醜態が挙げられていました。
ああいう極限状態に人間を追い込んだら、そら壊れるよねーという感じです。除隊されても、まともに生きていけるんでしょうか。多少なりとも人間らしさが残っていればPTSDで耐えられずに自殺でしょうし、心を失っていれば民間軍事会社の傭兵となって戦場に戻ってきそう。
それでも映画やドラマで美化されていくシールズ。その一員になろうと憧れた若者が一人、無残な死を遂げました。回転するヘリコプターの翼に投身自殺って、普通じゃありません。僅か21歳でした。